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※2021年4月22日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年4月22日 日刊ゲンダイ2面
【国とコロナに絶望と諦め】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) April 22, 2021
こんな五輪に出場させられる選手がお気の毒
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/Q1gGP73yzS
※文字起こし
なぜ、もっと早く動かなかったのか。やっと東京、大阪、兵庫、京都に「緊急事態宣言」が発令される。昨年4月、今年1月に続く3度目の緊急宣言である。
発令が遅れたため、大阪は「医療崩壊」が始まってしまった。深刻なのは、変異株が猛威を振るって感染拡大が止まらず、減少の兆しが見えないことだ。新規感染者は18日まで6日連続で1000人を突破。20日も1153人、21日も1242人と過去最多を更新してしまった。
あまりに感染者が多いため、入院できない患者が急増。
府の自宅療養者数は約8500人、調整中の感染者約2500人を加えると、1万人超が入院できない状態である。3月以降、8人が自宅で亡くなっている。
3週間後、東京も大阪と同じような悲惨な状況になる可能性が高い。
それにしても、3月21日に2回目の緊急宣言を“全面解除”してから、まだ1カ月しか経っていない。どうして、こんなことになってしまったのか。新型コロナは“ハンマー&ダンス”を繰り返すしかないのだろう。しかし、この第4波は、明らかに人災である。菅政権の失策が原因なのは間違いない。
「2回目の緊急宣言の解除が早過ぎたのは明らかです。変異株の脅威は昨年末から指摘され、歓送迎会シーズンの年度末は、人流が活発になることも分かっていた。なのに菅首相は、大阪への緊急宣言を2月28日に前倒し解除し、3月21日には東京も解除してしまった。理由は、聖火リレーを予定通り3月25日にスタートさせるためだった。国民の健康より五輪を優先させたのだから、信じられません」(政治評論家・本澤二郎氏)
さすがに、このコロナ拡大に自民党の二階幹事長も「無理ということであれば、スパッとやめなければならない」と発言している。
なのに、菅は「五輪への影響はない」「人類がコロナに打ち勝った証しとして実現させる」と繰り返しているのだから度し難い。国民の多くは「イカれている」と感じているのではないか。
「パフォーマンスさえしてくれればいい」が政権の本音
今や、何が何でも「五輪開催」という国民は、ほとんどいないのではないか。世論調査でも「反対」「中止」が半数を超えている。国民から歓迎されない五輪に出場させられるアスリートも、気の毒というものだ。実際、内心は複雑だろう。
陸上・女子1万メートル代表の新谷仁美選手は「皆さんがやりたくないのなら、開催する意味が全くなくなってしまう」と、国民が望まない五輪の開催に疑問を投げかけている。
2012、16年夏季五輪に出場した競泳女子の松本弥生選手は、2月18日付の毎日新聞で複雑な心境を吐露していた。
〈新型コロナウイルスの感染状況から見ても、開催に反対する人が増えてしまうのもやむを得ないと思う〉〈いろいろな人が我慢を強いられる中で、スポーツ選手だけが、五輪だからという理由で集まっていいのだろうか〉〈選手の立場から言えば開催されるなら、はってでも出たいです。ただ、一国民として言うなら、今やるべきではないとも思う〉
多くのアスリートは、このコロナ禍で五輪を開催することに葛藤を抱いているに違いない。「必ずやる」と目をギラつかせているのは、政治家だけだ。
「オリンピックの終わりの始まり」の著者、スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏が言う。
「この感染状況ですから、選手の多くが、国民は歓迎してくれるのだろうかと、頭を悩ませているはずです。政府は、そんな選手の思いを理解しているのでしょうか。選手へのワクチンの優先接種も浮上していますが、副反応の恐れがあるワクチンをアスリートに打つべきか、議論もあります。政府の発想は『ワクチンを打ってでも競技させる』『パフォーマンスさえ発揮してくれればいい』ということなのではないか。政権浮揚のため、何が何でも開催したいのでしょうが、もっと選手を尊重すべきです」
どこがアスリートファーストなのか。
選手よりも政治的利益 |
五輪開催を強行すれば、選手に批判の矛先が向いてしまう恐れもある。
「大会期間中は、世界中から選手や関係者約10万人が来日するとみられています。新たな変異株を生み出すことになりはしないか、と危惧する声もある。大会終了後、第4波を超える“第5波”が襲来する恐れがある。その時、『やっぱり五輪はやるべきじゃなかった』という空気が強まり、最悪、選手が後ろ指をさされかねません」(組織委関係者)
すでに批判を招いているのは、選手へのワクチン優先接種だ。いったん優先接種が浮上し、批判を受けて、政府は慌てて否定しているが、選手への優先接種を検討しているのは明らかだ。
しかし、アスリートを優先したら、「なぜ高齢者より先に打つのか」と怒りが噴出するのは間違いない。
「さらに批判を招いているのが、大会期間中に1万人の医療従事者を集めることです。今後、夏に感染が拡大し、大会期間中に医療逼迫が起きても、コロナ対策の前線から1万人を引きはがさなければならない。国民を犠牲にするのか、と批判の声が一斉に上がるのは避けられないと思います」(組織委関係者)
前出の谷口源太郎氏はこう言う。
「本来、五輪とは、世界中からトップアスリートが集まり、選手同士が交流し、観客との一体感をつくる祝祭です。しかし、このコロナ禍でそれが実現できるでしょうか。ワクチンの普及の違いによって、選手間に差が出てしまう問題もあります。満足に練習できる選手と、そうでない選手で不公平が生じている。政府や組織委は、目立つ選手をヒーローやヒロインに祭り上げ、機運醸成に躍起です。結局、自分たちの政治的利益しか頭にないのでしょう」
“自分ファースト”ということだ。
池江選手まで政治利用する悪質
それでも菅政権は、アスリートを政治利用してでも五輪開催を強行するつもりだ。
自民党の世耕参院幹事長は、議員総会で「(世論調査で)水泳の池江選手の活躍に期待するかの質問の後、五輪を開催すべきかと聞けば、9割の人が開催になるのではないか」と公然と言い放っている。
世耕発言を聞く限り、白血病を克服した池江選手も、五輪開催のための道具に過ぎないということなのだろう。この先、池江選手をトコトン利用するに違いない。
政治利用しようとする菅政権に対し、アスリートも怒りを強めているはずだが、幹部から「余計なことは言うな」と圧力がかかっているのか、五輪が近づくにつれ、発言が少なくなっている。本当は、口にしたいこともあるのではないか。いったい、誰のための五輪なのか。
国民も、コロナ対策が失敗続きの菅政権に対して声ひとつ上げないのだからどうかしている。
「1年以上続くコロナ禍に疲れ果て、エネルギーを失ってしまったのか、後手後手続きの菅政権に対して、国民は抗議の声さえ上げない。じっとワクチン接種の順番を待っているだけなのだから問題です。いまだに内閣支持率が40%程度をキープしているのだから信じられない。恐らく『菅政権ではコロナ禍は長期化する』と絶望しながら、『仕方ないか』と諦めの気持ちなのでしょう。戦前、竹槍ではB29には勝てないと、絶望しながら、声を上げなかったのと同じ構図です。しかし、それでは、国民のためのコロナ対策は永遠に実施されない。いい加減、国民も目を覚ますべきです」(本澤二郎氏=前出)
無謀な五輪開催をストップさせるためにも、菅を引きずり降ろす必要があるのではないか。
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