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国会での偽証に処罰求める請願の非現実性…唯一の処方箋は ここがおかしい 小林節が斬る!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/286710
2021/03/20 日刊ゲンダイ
「森友ごみ問題を考える会」(加藤弘吉代表)から、国会で虚偽答弁を行い国権の最高機関の権威を汚した者に責任を取らせて再発防止を図る……請願に賛同を求められた。その趣旨には共感できるので署名した。
しかし、現実の政治の中でその実現性は極めて低いと思う。なぜなら、悪事を行った政権首脳とそれを幇助した高級官僚たちに、国会で、野党の追及に対して「自白」させ……、さらに、後に「文春砲」や「赤旗」によりその嘘がばれた場合には謝罪させ罷免する……という制度を、政権与党が多数を占める国会で創設しろという主張には、本来的に無理がある。
とはいえ、森友・加計・桜を見る会・東北新社……と際限のないスキャンダルに、主権者国民の苛立ちはピークに達して久しい。だから、前記のような請願が野党の紹介議員を得て国会に提出されたことはうなずける。
国家権力は、主権者国民大衆の幸福を実現するためのものである。だからこそ、権力は法律に従って公平に執行されるべきで、それが、憲法が保障している法治国家であり法の下の平等である。
ところが、モリ・カケ・桜・東北新社では、首相と親しい者は法を曲げてまで国家から優遇され、それを高級官僚がお膳立てしていたことが暴露されてしまった。にもかかわらず、その中心にいる首相は一切責任を取らず、悪事の協力者である官僚たちも一部が形式的に左遷されただけでいずれも優雅な天下り先を得て高級官僚人生を驀進中である。
政権交代が唯一の処方箋
民主主義国家において、こんなに理不尽な権力の私物化がまかり通っていいはずはない。だから思い余って前記のような請願が出されたのだが、それでは「泥棒に縄をなわせる」話になってしまう。
そこで、唯一有効な方法は政権交代である。まず、うまくいけば関係議員を落選させることができる。それがだめでも、与野党が逆転した国会でけん責決議が行える。そして、不正を行った官僚に対しては、新しい大臣が懲戒処分か人事権に基づく左遷を行える。
だから今、野党は、小さな政策の違いなどで争うことをせずに、総選挙に向けて大同小異で真剣に共闘を模索すべきである。
小林節 慶応大名誉教授
1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)
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