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※週刊朝日 2021年3月26日号 紙面クリック拡大
小泉環境相にパーティー券あっせん? 月会費10万円の「秘密クラブ」を追う
https://dot.asahi.com/wa/2021031200048.html
2021.3.13 08:00 西岡千史 週刊朝日 2021年3月26日号
小泉進次郎環境相 (c)朝日新聞社
会費は月10万円以上、セミナー参加時は別途1万2千円──。政治家、官僚、財界の大物たちが集う“高級秘密クラブ”の存在が明らかになった。
このクラブの名は「志友会」。経営コンサルタント会社「ライズ・ジャパン」が運営している。政府関係者は言う。
「ライズ・ジャパンの仲井力社長は、主に中小企業の経営者を中心に有料会員を集めていた。勉強会の講師は現職の大臣や官僚らが担当し、大手金融機関も会の運営に関与していたそうです」
志友会の存在は、赤旗日曜版(3月7日号)のスクープで明らかになった。同紙によると、勉強会の講師陣には菅義偉首相、加藤勝信官房長官、麻生太郎副総理兼財務相、小泉進次郎環境相ら大物政治家が名を連ねていたという。
大物政治家たちが、こぞって志友会に協力するのはなぜか。志友会を知る永田町関係者は、そのカラクリをこう解説する。
「仲井氏や一部の会員企業は、講師役の政治家に政治献金をしたり、政治資金集めのパーティー券を購入したりしていた。官僚には、会員企業の中から天下り先を物色できるなどのうまみもあった」
その一端を示す資料がある。本誌が入手したメールによると、小泉氏が2018年12月13日に開催した政治資金パーティー「モーニングセミナー懇親会」で、仲井氏は志友会の会員に向けて、2万円の会費で参加を呼びかけていた。メールには、<志友会会員の出欠の取りまとめにつきましては弊社にて行います>と書かれている。
政治資金規正法では、政治団体の代わりにパーティー券の販売や集金をすることは「あっせん」と定義づけられている。その金額が20万円を超えた場合、あっせんした人物の名前は、政治資金収支報告書に記載しなければならない。だが、小泉氏の政治団体の報告書に仲井氏の名前はない。仲井氏自らは集金せず、会員から議員側の口座に直接振り込ませていたようだが、「脱法」的な手法ともとれる。
民間信用調査会社によると、15年のライズ・ジャパンの売り上げは6億円だったのが、20年には13億円まで成長。現在の有料会員社数は約890社だという。ただ、運営には批判もあった。
「志友会は徹底的な秘密主義。勉強会で講師と名刺交換できても、会員同士の交流は禁止。インターネットなどに『志友会』の名前も載せてはいけない。また、政治家や大企業には無料会員もいて、中小企業の会員の一部には不満もあった」(前出の永田町関係者)
秘密クラブの実態はどうなっているのか。本誌は仲井氏と小泉氏に取材を申し込んだが、回答はなかった。関係者は固く口を閉ざしている。(本誌・西岡千史)
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