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総務省との“ズブズブ関係”疑惑が飛び火…TV局は戦々恐々
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2021/03/06 日刊ゲンダイ
東北新社の違法接待がテレビ局にも飛び火(C)日刊ゲンダイ
総務省が違法接待を受けていた菅首相の長男勤務の「東北新社」に対し、放送法の外資規制で“お目こぼし”をしていた疑いが出てきた。
5日の参院予算委員会で、立憲民主党の小西洋之議員が指摘。放送局に対する外資の出資は20%未満でなければならないのに、東北新社は総務省から高精細の「BS4K」の事業者認定を受けた2カ月後の2017年3月末時点で、外資比率が21.23%だった。規制に抵触すれば認定は取り消しなのに、取り消されていないどころか、同社は同年10月に同事業を子会社に移管し、総務省はそれも認めていた。
総務省は「違反を認識していなかった」と説明したが、にわかに信じがたい。
TBS出身の議員が爆弾発言
一連の総務省と東北新社の違法接待で、両者のなれ合いがクローズアップされているが、同様のズブズブ関係の疑惑は「テレビ局」にも飛び火している。4日の野党合同ヒアリングで、TBS出身の立憲民主・杉尾秀哉参院議員が爆弾発言。「テレビ局の幹部は(総務省幹部と)ずっと会食している。私も立ち会ったことがある」「東北新社は衛星関係では大手だが事業規模は小さい。(総務省とより関係が深いのは)テレビ局だ」と暴露したのだ。
確かにその通りで、放送免許が必要なテレビ局は総務省の監督下にあり、かつて「波取り記者」と呼ばれる人たちが、役所とテレビ局をつなぐパイプ役として記者クラブに常駐していたのは有名な話だ。
「『波取り記者』は記事をほとんど書かずに、新規に放送局を立ち上げる際の電波を確保したり、放送行政のロビイングのために動いていた。かつてほど露骨ではないものの、総務官僚と親しくなった記者が自社の幹部に引き合わせるのは簡単なこと」(放送業界関係者)
総務省は調査対象を拡大する方針
テレビ局は「許認可権」を守るために総務官僚を接待し、時に天下りも受け入れる。
「BSやCS、地上波のローカル局などが新設される際は天下り官僚が送り込まれた。その際、『年収2000万円』が相場として確約させられた」(前出の放送業界関係者)
杉尾議員は「膿を出し切らないと」と言って、テレビ局も含めた調査を総務省に求めた。NTTからの高額接待も発覚し火だるまの総務省は、「可能な限り対象職員を広げ、徹底的に調査する」(武田総務相)との方針だ。内部調査では再び“お手盛り”になる可能性はあるものの、テレビ局は戦々恐々だろう。
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