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米国を含む西側の情報機関や特殊部隊がウクライナで活動していると西側も報道
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202206280000/
2022.06.28 櫻井ジャーナル
アメリカの情報機関CIAだけでなく、イギリス、フランス、カナダ、リトアニアの特殊部隊員がウクライナ国内で活動しているとニューヨーク・タイムズ紙が伝えている。またウクライナ西部で同国の特殊部隊を訓練していたアメリカ陸軍の第10特殊部隊グループはドイツで訓練の準備を秘密裏に進めているともいう。すでに知られていたことだが、アメリカの有力メディアが伝えたところが興味深い。
ル・フィガロ紙の特派員、ジョージ・マルブルノはウクライナで取材を終えて帰国した後、アメリカ陸軍のデルタ・フォース(第1特殊部隊デルタ作戦分遣隊)やイギリス陸軍のSAS(特殊空挺部隊)が戦闘に参加していると伝えていたが、こうしたことも続いているだろう。
2013年11月から14年2月にかけてバラク・オバマ政権はネオ・ナチを利用してクーデターを実行、ビクトル・ヤヌコビッチ大統領を排除することに成功した。それ以降、ウクライナはナチズムの影響下に入ったが、ウクライナ南部のクリミアや東部のドンバス(ドネツクとルガンスク)を制圧することに失敗している。このクーデター当時に副大統領だったジョー・バイデンは昨年、大統領に就任した。それ以降、アメリカ政府はドンバスとクリミアを制圧しようと動き始める。
ウクライナの東部や南部はヤヌコビッチの支持基盤であり、住民の多くはクーデターに反発、ドンバスでは戦闘が始まった。そうした住民は「反クーデター」であり、「反ナチ」である。「親ロシア」という表現は適切でない。
こうした反クーデター派の住民にはネオ・ナチから命を狙われていたベルクト(警官隊)隊員のほか、軍の将兵やSBU(ウクライナ保安庁)の隊員も合流、新兵が多いクーデター軍はドンバスで劣勢になった。
そこでオバマ政権はクーデター体制をテコ入れするためにCIAやFBIの専門家数十名を顧問として送り込み、傭兵会社「アカデミー(旧社名はブラックウォーター)」の戦闘員約400名をウクライナ東部の制圧作戦に参加させたという。またCIAは2015年からウクライナの特殊部隊員をアメリカ南部で訓練しているという。
アメリカ/NATOはクーデター体制へ兵器を供給してきた。今年2月24日にロシア軍がウクライナを攻撃し始める前から西側は兵器をウクライナの西端、ポーランドとの国境近くにあるヤボリウ基地で一旦、保管していた。そこでは携帯式対戦車ミサイル「ジャベリン」などを使った軍事訓練が行われているとロイターは2月4日に伝えている。つまり西側の教官がそこにはいた。その基地をロシア軍は3月13日に巡航ミサイルで攻撃している。
オバマ政権が2013年11月にウクライナでクーデターを始めた背景には1992年2月に「DPG草案」(通称ウォルフォウィッル・ドクトリン)という形で作成された世界制覇プランがある。その背後にはイギリスの支配層が19世紀に始めた長期戦略があることも本ブログでは繰り返し書いてきた。
ウォフフォウィッツ・ドクトリンは1991年12月にソ連が消滅してアメリカが「唯一の超大国」になったという認識に基づく。旧ソ連圏の復活を阻止するだけでなく、潜在的ライバルである中国やEUを潰し、覇権の基盤になるエネルギー資源を支配しようとしたのだ。自立した日本がアメリカのライバルに成長することも許されない。
このドクトリンが前提にしていた「ソ連の消滅」は今も変化ないが、米英金融資本の属国になったロシアが21世紀に入って曲がりなりにも自立、筋書きが狂い始めた。
そこでネオコンはロシアを再び属国にしようと必死になる。2008年8月、北京で夏季オリンピックが開催される前日にジョージア軍を利用して行った南オセチアに対する奇襲攻撃の目的もそこにある。2014年のクーデター後にロシアと中国は「戦略的同盟関係」を結び、アメリカは中国も相手にせざるをえなくなった。中国との戦いでは日本が前面に出されるだろう。明治維新の直後と似た状況だ。
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