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2022年4月22日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/173110?rct=world
先進国と新興国の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、欧米の代表がロシア代表の発言時に退席して抗議するなど、大荒れの展開となった。新型コロナウイルス禍からの経済回復など山積する課題は議論できず、G20の枠組みは機能不全に陥っている。(ワシントン・吉田通夫、北京・坪井千隼)
◆世界を混乱させたロシアに怒り
「世界経済において、ロシアとこれまで通り取り組むことはあり得ない」
イエレン米財務長官は会議前に議長国インドネシアのムルヤニ財務相と会談し、ロシアに対して厳しく対応するよう求めた。会議では、当面はロシアを出席させるべきではないとの意見もあったという。
ウクライナに侵攻したロシア軍は多くの市民を殺害。現在も東部ドンバス地域への攻撃を続けている。国際法違反や人道の問題に加え、コロナ禍から回復途上にあった世界経済を再び混乱に突き落としただけに、各国の怒りは激しい。
鈴木俊一財務相は会議後の会見で「濃淡はあっても、ほとんどの国がロシアの侵略は許せないという思いは同じだった」と語った。イエレン氏は事前の予告通り、ロシアの発言時に退席。カナダの財務相や英国、欧州連合(EU)の中銀トップも席を立った。
◆中国は反発、インドもロシアに配慮
一方、ロシアのシルアノフ財務相は会議で「ロシアへの制裁が昨年からのインフレを強め、新たなリスクをもたらした」と日米欧による対ロ制裁を批判。中国もロシアを擁護する姿勢を崩さなかった。
中国国営新華社通信によると、中国の劉昆りゅうこん財政相は「経済議題の政治化に反対する。議論の焦点は経済的な影響に絞るべきだ」などと述べたという。
ロシアに配慮して言及を避けた国も。インドのシタラマン財務相は長引くインフレなどを背景に「世界経済の成長力は鈍っている」と表明したが、ロシアの侵攻には触れなかったという。
◆国連と同様に機能不全
G20財務相・中央銀行総裁会議は1999年、アジア通貨危機をきっかけに設置された。先進7カ国(G7)にロシアやインド、中国などの新興国が加わり、先進国だけでは解決できない問題に対処する枠組みで、99年12月にベルリンで初会合が開かれた。
コロナ禍などで世界経済に急ブレーキがかかった場面では、G20が共同声明をまとめ、国際金融協調をアピールすることが求められる。しかし、国連と同じく、主要メンバーのロシアが混乱の元凶となっているだけに一枚岩になれず、機能不全に陥っている。
米シンクタンク大西洋評議会のジョシュ・リプスキー氏は「先進国と新興国が協調するG20の崩壊は避けなければならないが、ロシアが加わっている限り機能しない」と指摘。「中国の存在もあって短期的には難しいが、G20は発足以来20年以上にわたってメンバーが変わっていないため、ロシアを含めて幅広く見直すべき時だ」と語った。
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