http://www.asyura2.com/21/kokusai31/msg/602.html
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ここ2、3日に見られたロシアのあまりにお粗末な対応に唖然とする。
それは、黒海艦隊の旗艦である巡洋艦「モスクワ」を失い、ウクライナ軍の越境攻撃を受けた報復と称して巡航ミサイルでキーフ郊外の機械工場を爆撃するに至った経緯である。
遠からず明らかになるとは思うが、出来事の時間軸から実際の経緯を推測すると、
1.黒海艦隊旗艦「モスクワ」は“予期せぬ”対艦ミサイル攻撃により実質的に撃沈。(13日)
2.ロシア政府は黒海艦隊旗艦撃沈の事実を政治的思惑で公表できないため、次の一手(対応)を正当化する目的で、ウクライナに隣接するブリャンスク州とベルゴロド州の民家や民間人が越境してきたウクライナ軍のヘリで攻撃されたと“虚偽”の発表。(14日)
3.ウクライナ軍がロシア領内の民家を越境攻撃した報復としてキーフ郊外の機械工場を爆撃し、今後も越境攻撃が続くのなら、政治的に核心の場所への攻撃も辞さないと恫喝。(15日)
ここ数日の経緯が上記の推測のものではなくロシア側の発表通りだとしても、プーチンは、黒海艦隊司令長官を即刻更迭すべきである。
仮に、ロシアが公表したように火災が原因だとしても、弾薬が炸裂するような火災を戦時中に起こしたことは、練度や規律が激しく問われる重大案件であり、黒海艦隊の上層部の更迭は免れない。
何がお粗末なのか、何が軍事的失態なのか、推測した経緯に基づき簡単に説明したい。
曲がりなりにも戦時中である。
撃沈を免れていたとしても、交戦中の敵国の近くにいた「モスクワ」がミサイル攻撃を防御できなかった失態は言い訳ができない。
(マリウポリの港でも、ロシアの揚陸艦が攻撃を受けたという情報もあった)
巡洋艦「モスクワ」はS−300システムを搭載していたようだが、それでもミサイル攻撃を受けてしまい実質的に撃沈されたということは、
@ミサイル防衛システムをきちんと稼働させていなかった
AS−300にはウクライナの対艦ミサイル「ネプチューン」を探知し撃ち落とす能力がなかった
@Aのいずれかの原因が考えられる。
(ロシア政府が黒海艦隊旗艦撃沈の事実を公表できないのは、戦意への影響と言うより、ロシア軍の能力に対する疑念を生み出したり、ロシア国内から徹底的な報復攻撃を求める声があがったり、ロシア製防空システムの能力への猜疑心が各国から生まれることなどを恐れてのものだろう)
ウクライナ軍がロシア領内の民家を越境攻撃した問題も、仮にそれが事実だとしても、領空侵犯したウクライナ軍の攻撃ヘリに民家を攻撃されてしまったロシア軍の“油断”や対応力欠如は、許されない軍事的大失態と言わざるを得ない。
(民家や民間人に対する攻撃という問題はひとまずおくが、交戦状態なのだから、ウクライナ軍がロシア領内を越境攻撃することは当然のようにありえる)
最後のオチになるが、キーフ郊外の機械工場を爆撃したのは、そうとは言えない巡洋艦「モスクワ」に対するミサイル攻撃への報復だろうが、意図は「ウクライナ政府及びウクライナ軍に事前のシナリオ(お約束)を遵守して物事を進めろ」というメッセージだと思う。
「「ウクライナ争乱」その2」で書いたように、市民にはとんでもない災厄がもたらされているが、東部ドンバス地域以外は“ガチンコ”の戦闘は行われていない。
(ゼレンスキーも、本来なら、ロシア黒海艦隊の旗艦を撃沈した大戦果を即座に誇らしげに世界に向け公表するはずだが...)
、
そのようなことから、黒海艦隊も、“武器を輸送するような不審船”に対する哨戒活動は行っていても、ミサイル攻撃を受ける可能性を考慮していなかった可能性もある。
(ミサイル防衛に穴があったとしたら、優秀とされてきたロシアの防空システムは一気に評判を落とすことになる)
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※参照投稿
「「ウクライナ争乱」その1 和平停戦交渉:最大の困難はウクライナの内政と合意遂行保証措置」
http://www.asyura2.com/21/kokusai31/msg/530.html
投稿者 あっしら 日時 2022 年 3 月 18 日 20:02:39
「「ウクライナ争乱」その2 戦闘はまもなく収束へ:「アゾフ大隊」を見捨てロシア軍にその殲滅を委ねたゼレンスキー政権」
http://www.asyura2.com/21/kokusai31/msg/598.html
投稿者 あっしら 日時 2022 年 4 月 14 日 18:21:26:
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