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「ウクライナ危機 中東にも波紋」(ここに注目!)/出川展恒・nhk
2022年03月16日 (水)
出川 展恒 解説委員
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/462291.html
ロシア軍によるウクライナ侵攻が、世界を揺るがす大事件になっていますが、中東の国々にも大きな影響や波紋を広げています。出川解説委員です。
Q1:
このイラスト、イラン核合意を載せた車が脱線しそうになっていますね。
A1:
はい。イランのライシ大統領は、去年8月の就任以来、対立するアメリカのバイデン政権との間で、崩壊の危機にあったイラン核合意を立て直すための間接協議を続けてきました。あと少しで妥結するところまで来ていたのですが、仲介役のEU・ヨーロッパ連合が、11日、協議をいったん中断すると発表したのです。
Q2:
なぜそうなったのですか。
A2:
核合意の当事国でもあるロシアが、土壇場で「待った」をかけたのが原因です。ウクライナに軍事侵攻したロシアは、アメリカやヨーロッパ各国から厳しい経済制裁をかけられて態度を一変させ、新たな要求を出してきたのです。核合意が立て直された後、イランとの貿易に支障が出ないよう保証を求め、アメリカがこれを拒否し、協議は暗礁に乗り上げてしまいました。つまり、ロシアがイランを巻き添えにした形です。
Q3:
イラン核合意は、この後どうなりますか。
A3:
核合意を履行するうえで重要な役割を果たしてきたロシアが要求を取り下げなければ、妥結の見通しは立ちません。イランは、制裁が解除され、原油の輸出が再開できるのを待ち望んでいただけに、失望を隠せません。そして、もし、核合意が崩壊しますと、イランの核開発を一切容認しないイスラエルとの間で、軍事的な緊張がいっそう高まるでしょう。
Q4:
ウクライナ危機は、イラン核合意の他にも、中東各国にさまざまな影響を与えているのですね。
A4:
はい。トルコのエルドアン大統領とイスラエルのベネット首相が、それぞれ、ロシアとウクライナの両首脳と会談を重ね、調停を続けています。戦争が長期化すれば、自国に悪影響が及ぶからです。エネルギー大国ロシアに対する経済制裁の影響で、原油や天然ガスの価格が歴史的な水準に高騰し、各国の経済を直撃しています。一方で、サウジアラビアなど産油国側も、欧米各国から寄せられる大幅な増産や輸出の要請にどう対応するか、頭を悩ませています。
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