http://www.asyura2.com/21/kokusai31/msg/508.html
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制裁を「拒否」した国家が圧倒的であることを知る
https://indeep.jp/without-food-all-humans-die/
今のウクライナの戦争でとてもはっきりしたことは「アメリカと西側諸国の時代は本当に終わるんだ」ということでした。
戦争が始まって、まだほんの十数日程度ですが、どのニュースを見ても、もはやアメリカはほとんど相手にされていないことがわかります。
たとえば、「ロシアへの制裁に加わったかどうか」を見ますと、報道レベルだけでも、以下の国は「ロシアへの制裁を明確に拒否」しています。
対ロシア制裁を正式に「拒否」した国の一部
・ブラジル (報道)
・インド (報道)
・中国 (報道)
・メキシコ (報道)
・サウジアラビア (報道)
・アラブ首長国連邦 (報道)
・ベネズエラ (報道)
・トルコ (報道)
・エジプト (報道)
・イラン(報道)
・ドイツ(報道)
・ハンガリー(報道)
・セルビア(報道)
・アルゼンチン(報道)
・ボリビア(報道)
・エルサルバドル(報道)
・ウルグアイ(報道)
他にもたくさんあるのだと思いますけれど、これらは態度が曖昧なのではなく、「明確に拒否」した国です。
この中で比較的大きな国の食糧生産力、エネルギー生産力を書きますと、以下のようになります。
小麦生産量とトウモロコシ生産量は 2019年のデータ、石油は 2020年のデータです。
対ロシア制裁を拒否した国の人口と食糧生産力とエネルギー生産力
・ブラジル 人口 2億1000万人 トウモロコシ生産量世界第3位 原油産出量世界第8位
・インド 人口 13億8000万人 小麦生産量世界第2位 トウモロコシ生産量世界第7位
・中国 人口 14億2000万人 小麦生産量世界第1位 トウモロコシ生産量世界第2位
・メキシコ 人口 1億2000万人 トウモロコシ生産量世界第8位
・サウジアラビア 人口 3400万人 原油産出量世界第2位
・アラブ首長国連邦 人口 1000万人 原油産出量世界第7位
・アルゼンチン 人口 4500万人 小麦生産量世界第10位 トウモロコシ生産量世界第4位
などとなっています。
なお、ロシアは以下のようになっていました。
・ロシア 人口 1億4000万人 小麦生産量世界第3位 トウモロコシ生産量世界第10位 原油産出量世界第3位
人口にしても食糧にしてもエネルギーにしても、対ロシア制裁を拒否している国々は、このグループだけで十分生きのびられることがわかります。
ちなみに、制裁に加わっている国は正確にはどこなのか、と調べてみましたら、カタールのアルジャジーラが「制裁に加わっている国のリスト」とその説明を報じていました。
対ロシア制裁に加わっている国のリスト
・アメリカ
・欧州連合
・スイス
・イギリス
・カナダ
・チェコ共和国
・オーストラリア
・ニュージーランド
・日本
・韓国
・台湾
これが全部のようです。
ということは、先ほどの「拒否した国のリスト」以外でも、この地球のほとんどの国や地域は、ロシア制裁に関係していないようです。
「なんだか、これを見ているだけでも勝敗は決まってる感じだなあ」
とは思いますが、それでも、日本のメディアでは「ロシアの孤立化」とかいう言葉が見られることもあります。
実際には、地球で孤立化しているのは、西側諸国であり、そして最も孤立化して、無視されているのはアメリカのようです。
先ほどの「ロシア制裁を拒否」したリストにあるサウジアラビアなどは、「アメリカ大統領からの電話を受けるのさえ拒否した」とウォールストリート・ジャーナルは伝えています。以下のようなタイトルでした。
(報道)サウジアラビアとUAEの指導者はウクライナ危機の中でバイデンとの電話を拒否した (wsj.com 2022/03/08)
Saudi, Emirati Leaders Decline Calls With Biden During Ukraine Crisis
いわゆる無視ですね。
また、ロシアからの原油や天然ガス、石炭の輸入を禁止すると発表したアメリカですが、その代替先として、ベネズエラから原油調達をしようと打診しています。
以下のような高飛車な態度で。
> 禁輸措置の緩和はベネズエラが米国に原油を直接出荷することが条件になると… (ロイター)
そして、この報道では、
> 2国間協議で進展はほとんど見られず… (ロイター)
という流れとなっています。
他にも、さまざまな国や地域に、ほとんど無視されているようなアメリカとその大統領についての報道が多いです。
今回の件ほど、
「アメリカの時代は本当に終わったんだ」
と実感させてくれたことはこれまでなかったようにも思います。
私は、アメリカ支配はいつかは終わると十数年前から思っていましたが、その終焉というのは「少しずつ何年もかけて起きていく」というように思っていたのですが、パンデミックの2年間を経て、
「あっという間にアメリカ帝国は崩壊した」
ようです。
そして、今、この2年間で展開されてきた、ロックダウンと、ワクチンについても、場合によっては「劇的な展開」が起こり得る状況となっています。
少なくともファイザー社ワクチンについては、「人道に対する罪あるいは大量殺人罪で告訴できる段階」に近づいているようですが、それはそのうちご紹介します。
さらにいえば、アメリカの時代が終わった、のではなく、
「西側の時代が終わった」
ということなのかもしれません。
2025年のディーガルの人口動態を思い出す
以前、以下の記事で、ディーガル(Deagal)という、過去数十年にわたり世界の兵器システムの分析事業を行っている組織による「2025年の各国の人口と GDP の予測」をご紹介したことがありました。
[記事] …人類類史上最大の事象がディーガルの分析した未来予測へと推し進める惨状を見続ける日々
In Deep 2021年6月18日
この資料を思い出しますと、ディーガルが予測する 2025年の GDP 上位の国の多くが、先ほどの「現在、ロシア制裁を拒否している国」なのです。すべての国家のリストが掲載されていますが、以下は上位10カ国です。
ディーガルによる2025年の人口とGDPの予測値 (上の赤い字が2025年の予測、下の黒い字は2017年の数字)
List of Countries Forecast 2025
このデータでは、2025年の世界の GDP の予測順位は以下のようになっています。
ディーガルによる2025年の世界の GDP の順位
1位 中国
2位 インド
3位 ロシア
4位 日本
5位 ブラジル
6位 アメリカ
7位 インドネシア
8位 メキシコ
9位 イタリア
10位 フランス
西側諸国のすべてが、現在より大幅に人口が減少し、総生産力が低下することが示されています。日本が4位にあるというのは、人口動態などを考えると、やや疑問に思わないでもないです。
そして、先ほどの制裁拒否国リストと照らし合わせると、これからの現在のこの戦争、そしてそれに続く国際的な動向はどうなるのかなとも思います。
なお、ディーガルはほとんど説明的なものを書かないですが、一度だけ、このデータの特にアメリカの壊滅的な予測(人口が今より 2億人減り、GDP は 8分の1などに)について、ネガティブな話題となってしまったことを 2014年に詫びており、そのページで、どのような集計によるデータかを説明しています。
以下のように書かれてあり、基本的には、各国政府の公式統計や、国連などの公式データからのものだと説明しています。
> これらの国家の予測データの作成に使用される経済データおよび人口統計データの大部分は、CIA(米中央情報局)、IMF (国際通貨基金)、UN (国連)、そして、USG (アメリカ合衆国連邦政府)など、広く利用可能な機関のデータを用いている。関連性の高いデータは、それぞれの国の公式ページでも確認できる。
>
> これらの情報源はすべてインターネット上の各国、各機関の公式ドメインからのものだ。 (List of Countries Forecast 2025)
今の世界を見ていますと、ますますディーガルの予測に向かって進んでいるような感じがします。
いずれにしても、「西側」というものが今後小さくなっていくことは、ディーガルの予測がなくても、現在の世界の状態を見ているとわかります。
私たちの日本は現在、残念ながら「縮小していく側」にいるわけですが、「もう少し考えればよかったのになあ」とも思います。
しかしまあ、日本も欧米が生んだワクチンの展開をあれだけ強引に進めたわけで、あの光景を見ていましても、「国家として自滅しようとしている」という雰囲気は 2021年からありました。
自国の国民(しかも大量)に対して接種する薬を、自分たちの国で現物での試験・分析をおこなわなかったという時点で、それはもう自死的であり、水ワクチンの問題があるので、いろいろ予測のつかないことが多いですが、それでも、今後、中長期では、一定数の日本人の命が消えていくことは避けられないです。
以下の記事の「スパイクタンパク質が DNA の修復を阻害する」ということもそうですが、不健康の爆発が起きていくとみられます。
[記事]ワクチンスパイクタンパク質は、細胞核に入り 「人間が生存するために必要な DNA 修復機能を阻害する」ことを改めて。もたらされるのは早期の老化(大人でも子どもでも)
In Deep 2022年3月6日
そして、今は日本は、戦争で孤立しているほうの味方をしています。
ちなみに、その日本の食糧生産の実力ですが、先ほどの小麦、トウモロコシの日本のそれぞれの生産量は以下のようになっていました。少なすぎて、順位ではあらわすことができないですので、それぞれ世界第1位の国の生産量と比較してみます。
小麦の生産量
1位 中国 1億3359万トン
日本 79万トン
トウモロコシの生産量
1位 米国 3億4704万トン
日本 23万トン
そのうち、日本では「小麦やトウモロコシが完全に食べられなくなる日」というときも来ないでもないかもしれません。
まあ……私自身は数年前からグルテンフリーという小麦をとらない食生活を続けていまして(グルテンの不耐性であることがわかったため)、今も小麦はいっさい食べませんが、それだけに、現在の日本の「小麦の食生活への圧倒的な浸透ぶり」を知ることになりました。
最初にグルテンフリーを始めたのは、4年くらい前ですかね。
そしてその時に気づいたのは「グルテンフリーにすると、今まで食べていたものが何も食べられない」ということでした。
うどんもソバもパスタもラーメンもそうめんもパンもケーキもピザも肉まんも、ほとんどの焼き菓子もカレーやシチュー(ルーに入っている)からハンバーグや揚げ物全部も、紹興酒も、醤油(ほとんどに入っています)も、あるいはお酢(穀物酢)なども、あれもこれもとほとんどの食べ物に小麦粉が使われていることを知りました。
なぜこんなことを書くのかといいますと、それで知ったことは、
「小麦粉の価格が異常に上がったり、あるいは消えた場合、日本の食産業は死ぬ」
ことをその時に悟ったのでした。
日常的な食べ物、あるいは気軽な食べ物で小麦が使われていないものはほとんどないのが現状です。
グルテンフリーを始めた頃は、その数年後に今のような「過去最大の小麦価格」が示されるなど考えていませんでしたが、今そのときに「小麦がなくなったら食産業は完全崩壊だな」と知ったことを思い出しました。
普通に日々、小麦粉を使った食品を食べていた時には、日本の食事と外食での「小麦の圧倒的な席巻」ぶりに気づいていなかったと思います。
こんなに何もかも小麦粉だったのとかと。
小麦粉がなくなるということは、すべてのラーメン屋さん、パン屋さん、パスタ屋さん、おソバ屋さん、唐揚げ屋さん、天ぷら屋さん、ケーキ屋さん、お菓子の店、カレー屋さん、あるいは、すべての洋食屋さんが「消える」ということと同義です。
実際には、小麦粉以外の粉を使った麺や天ぷら粉などはありまして、私は今ではカレーライスも米粉やトマトベースのルーで作ることができるようになり、そういうのをたまに食べますが(醤油も小麦粉を使っていないものがあります)、麺に関しては小麦の麺とはやはり違いますし、比較にならないほどコストが高いです。
日本の小麦の輸入国は、アメリカやカナダ、オーストラリアなどですが、食糧に関する事態が本当に深刻になった場合、日本を助けてくれるでしょうか。
そもそも現在、世界的に農業を取り囲む状況は深刻なんです。
以下は、昨年 12月までの「アメリカの肥料価格の推移」です。まだウクライナとの戦争という言葉さえ出ていない頃で、すでにこうだったのです。
アメリカの肥料価格の推移 (無水アンモニア、尿素、液体窒素)
nofia.net
肥料の価格高騰の原因は、肥料の生産には天然ガスが必要なのですが、その天然ガスの価格が高騰したためで、そして、天然ガスの価格が下がる見込みが立っていないために、肥料価格も下がる要素がないのです。
そして、ロシアが肥料の輸出を禁止しました。
以下のタイトルには「停止」とありますが、正確には「禁止」です。
[記事] 肥料の原料「硝酸アンモニウム」の世界最大の輸出国であるロシアが、輸出を停止
地球の記録 2022年2月28日
現在のままの状態で、ロシアが、少なくとも制裁に参加している国に肥料の輸出を再開するとは思えません。また、中国もリン酸肥料の輸出を禁止しています。 2022年6月までということですが、その期間がどうなるかはわかりません。
この「肥料」というのは、それがなければ絶対に商業的な農業はできません。というか、ベランダの花栽培でさえも、肥料がなければ多くの植物が育成しません。
ですので、時間の経過と共に、戦争による死とかではなく、過去数十年の日本では考えられたこともなかった「餓死という死の形態」の連鎖が起きることさえ想定できます。
今後 5年 10年がどうなるのかは、それは確かにわからないですが、相当な「嵐」の中に私たちの日本も突入していく可能性があるとは思います。
これらの食糧危機の予測は以前に想像していた以上です。