http://www.asyura2.com/21/kokusai30/msg/756.html
Tweet |
中国に罪を負わせるためCovid流行を政治問題化する自滅的なアメリカ
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2021/08/post-73d7a1.html
2021年8月 2日 マスコミに載らない海外記事
Finian Cunningham
2021年7月28日
Strategic Culture Foundation
アメリカは理性的政治討論や科学を尊重する能力を失いつつある。政治家やメディアや公的論議は、ウソや陰謀論、中国などの国々に対する人種差別的類型化や、見境ない敵意に汚染されている。
Covid-19の世界的流行で、中国に濡れ衣を着せるアメリカの圧力に世界保健機関は屈したように思われる。
この国連関連機関は、2019年12月に初期のCovid-19症例が、発見された中国の武漢市の研究所と市場について第二段階の研究を要求した。北京は、提案された調査は、ワシントンが推進する路線に沿ってコロナ流行を政治問題化するための隠れ蓑だと言って、要求を拒絶した。
WHOで何が起きたのだろう?WHOと中国人科学者が今年二月に発表した以前の調査は新型コロナウイルスが武漢ウィルス研究所から漏れた可能性は「極めてありそうもない」と結論した。だが今WHOは以前の調査結果に疑いを投げかけるかのように、継続的調査を推奨している。北京はこれは不当に、中国が唯一焦点にされていると言う。
ここには、二つの要因が関連しているように思われる。ジョー・バイデン大統領政権下で、アメリカはWHOに再加盟した。彼の前任者ドナルド・トランプは、余りに中国寄りで、Covid-19流行の起源を隠していると主張して、アメリカを、この国際機関から脱退させた。アメリカはWHOの主要資金源だから、アメリカ復帰は歓迎される動きであり、コロナ流行に関するアメリカの主張に、幹部が、より好意的になるよう影響したのは確実だ。
バイデンとメディアは、トランプと右翼共和党が引き起こした、武漢研究所からのウイルスの「漏洩」で、中国がCovid-19の起源だという根拠がない陰謀論を、大いに復活させた。バイデンはアメリカ諜報機関に今後数週間で報告するよう課題を与えた。諜報機関がどのように中国を中傷するという政治課題に忖度するか想像するのは困難ではない。
北京は、もっともだが、アメリカが地政学的ライバル関係という、より大きな構図で、中国を傷つけるため、政治を科学より優先していると主張している。中国は過去一年にわたり、世界的に400万人以上の死をもたらしたCovid-19流行の起源を客観的に決定するための国際的な、協力的な調査を呼びかけている。
ワシントンは、この病気が中国のせいだという前提で動いており、完全に中国、武漢という場所に調査の焦点を当てるよう主張している。この偏見は非科学的で、ウイルスの漏洩により、武漢研究所がコロナ流行の源だったという陰謀論の強化を狙っているように思われる。
アメリカの政治的雰囲気は極めてけわしくなっている。先週上院公聴会で、アメリカの感染症専門家トップのアンソニー・ファウチは、武漢「研究所漏えい」とされているものに共謀し、全ての死に責任があるという無謀な非難で攻撃された。
アメリカは理性的政治討論や科学を尊重する能力を失いつつある。政治家やメディアや公的論議は、ウソや陰謀論、中国(ロシア、イラン、その他)などの国々に対する人種差別的類型化や、見境ない敵意に汚染されている。アメリカ自慢の民主主義は、民間国際関係の対応や、多くの国内の社会的課題に対し、どんな正当な解決も妨げる煮えたぎるような敵意の廃棄物の山だ。
法外な社会の不平等、政治的指導力の欠如や、統治に対する国民の信頼の欠如が最も恥ずべき実績をもたらした。コロナ流行によるアメリカ人死者数は620,000人以上で、他のどの国も超えている。「アメリカ民主主義」と資本主義-寡頭政治社会の失敗の告発だ。
それでも、全て中国のせいだと、アメリカは陰謀論を推進し続けている。アメリカの人口のほぼ四倍が暮らす国で、Covid-19による死者数は、アメリカ人死者数のごくわずか(1パーセント以下)でしかない。成功の理由は、中国社会主義体制の、うまく中央計画された統治や、病気を封じ込める目的の国家的結束にある。中国人は、公共の場でマスクをつける有効性や、ワクチンは効果があるというような基礎科学を疑問視しない。対照的に、アメリカ社会は、無知、利己主義や、いわゆる「自由」に関する、ばかげた不合理さによって分裂し、苦しめられている。
Covid-19流行の起源を見つける生産的な、本当に国際的な取り組みは、あらゆる手がかりの調査に開かれているはずだ。
調査を武漢の施設に限定するというワシントンによる一方的な要求は陰謀論の考えに基づいており、中国のせいにする取り組みが動機だ。
明らかに、最初に報告されたCovid-19症例は、2019年12月、武漢で発見された。だが、それは必ずしも、流行がそこに源を発することを意味するものではない。その日付の何週間も前に、北アメリカとヨーロッパに新たに出現した病気の報告がある。だが、これらの症例は誤診されたか、過小報告された。2019年には、アメリカ合州国で、季節的インフルエンザ死亡が急増した。おそらく、これらの症例の一部は、標準的なインフルエンザ・ウイルスのためではなく、むしろ似た症状のCovid-19だったのだ。
中国は、アメリカとヨーロッパの生物医学のサンプルを、遡及的に、Covid-19感染の可能性を分析する、より広範な調査を呼びかけている。
もう一つ、国際的精査に値する重要な場所は、メリーランド州フォート・デトリックの米軍細菌戦研究所だ。この施設は、新型コロナウイルスを含め致命的な病原体を使って実験していると考えられている。
フォート・デトリックは、冷戦時代に遡る安全対策不備の実績で悪名が高い。2019年8月、この研究所は、廃棄物処理プロセスが、手落ちで、損なわれていたことが発見された後、数カ月間、閉鎖を強いられた。その手落ちが、正確に何のためにおきたのか、どんな病原体が漏洩した可能性があったのかは、依然明らかではない。
だが、お考え願いたい。このような世界で最も有毒なセンターの一つにおける重大な事故が、コロナ流行の、わずか数カ月前のことだったのだ。理性があれば、この事実はCovid-19の起源としての可能性で、国際調査に値する。中国政府と多くの他の国は、WHOに、フォート・デトリックの調査開始を求めた。だがアメリカはあからさまに拒否した。
コロナ流行に対するアメリカの横柄と挑発的な政治問題化は、国際関係を危険にさらし、自国にそれほど多くの災いを引き起こした病気を根絶させるための効果的な科学的手法を阻止している。このような思い上がりの究極的破綻は、自ら招く被害だ。
Finian Cunninghamは主要報道機関の元編集者・記者。国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。
個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。
記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/07/28/us-politicizing-covid-pandemic-incriminate-china-self-defeating/
----------
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。