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キューバや中南米に対するアメリカの懸念は介入のめくらまし
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2021年7月25日 マスコミに載らない海外記事
タマラ・ピアソン
2021年7月I6日
カウンターパンチ
アメリカ政府は、中米が腐敗と戦うのを支援し、メキシコと中米における移民の「主要因」と戦い、キューバ国民が自由を獲得するのに手を貸したいといっている。
だがアメリカの国内外での実績は、貧困と闘い、汚職を終わらせ、民主主義や、何であれ、人権に関し、人さまに説教する資格がないことを明示している。それどころか中南米諸国に関するアメリカの最近の言説は、いじめっ子が救済者を装おうとするものだ。
(直接、飢餓や薬品不足をひき起こして)問題を作り出したり、既存の問題を激化させたり、ゆがめたり、そうしたものを、本当の困難さと組み合わせて、特定の国々に対する介入や支配を、誰も、もっともな反対ができない支援として、アメリカは描き出してきた。支援という言説は、アメリカの本当の狙いや政治権益を、多くの人々が理解するのを困難にし、主流メディアが、中南米の搾取を強化したいというアメリカの願望を隠蔽するのを極めて容易にする。
アメリカの支援言説では、特にUSAIDを通した反政府(つまり親米化が狙いの)集団に対する財政支援は支援だと歪曲される。親米指導者を権力の座につけることは、残酷な独裁者の打倒として描かれる。アメリカ企業と製造工場が、何であれ、やりたいことができる町作り(つまりホンジュラスのZEDESやメキシコの工業団地)や、貧しい国への民営化政策を押し付けは「自由」「民主主義」「投資」あるいは「経済援助」と呼ばれる。
これまで60年のアメリカによるキューバ封鎖が、キューバ経済に1440億米ドル以上の損害をもたらしたが、今週、バイデン大統領は、キューバの抗議行動参加者に味方して「コロナ流行と経済的苦難の悲劇的支配からの解放」を呼びかけた。封鎖こそ、キューバにひどい欠乏や石油危機をもたらし、十分なワクチン生産するのを難しくしているのだ。
デモクラシー・ナウは抗議行動中に逮捕されたハバナ在住の独立ジャーナリスト、ダニエル・モンテロと話をした。彼は、逮捕された、ほとんどの人々が同じ日に釈放され、警察と抗議行動参加者双方に暴力があった事実をメディアが無視したと指摘した。彼は制裁が経済的苦難の主な原因で、キューバへの軍事介入を要求するフロリダのキューバ系アメリカ人は「私が人生で見た最も植民地的行動の一つ」だと言った。
バイデンはキューバ政府に「暴力を控える」よう求めたが、自国の警察による殺人や抑制を考えれば、偽善的な態度だ。「我々は、どのようにキューバ国民に役に立てるか評価している」とホワイトハウス報道官ジェン・サキは、制裁破棄は考慮せずに、救済者言説を使って述べた。
一方、カマラ・ハリス副大統領は、この地域での腐敗と移民の「根本原因」に表向き対処し、中米とメキシコへの支援を誇示していた。7カ月たっても、何の本当の支援もせずに、彼女は、命からがら逃げてくる移民に、アメリカに来ないよう言い、人権侵害と、アメリカ自身の亡命者法に、あからさまに違反して、アメリカは国境を封鎖した。
6月、ホワイトハウスは中米での「汚職に対する戦い」を宣言し、それをアメリカ国家安全保障の利益とした。一般に、安全保障上の利益というものは、合衆国の権益に従わない国に対する戦争や介入や攻撃の符合だ。さらに、国務省は、貧者の味方ルイス・イナシオ・ルーラ大統領が逮捕されたブラジルの洗車場反汚職作戦に関与した。あるアメリカ検察官が、ルーラ投獄を「CIAの贈り物」と言った。当時のFBIの主要連絡役レスリー・バックシーズは、FBIが「ブラジルで大統領を打倒し」たと自慢した。
5月、記者会見の際、ハリスは、最近のいわゆる汚職に対する戦いでの、アメリカの本意を「北の三角形で、投資を引き付けるための条件を現地で生み出すのを汚職が阻止しているのを知っている。」と、ほのめかした。ホワイトハウス声明さえ、反汚職の取り組みは「アメリカにとって極めて重要な優位」を確保するのが狙いだと認めている。
最近、アメリカ政府は、ビザ発給を拒否する中米の有力な不正人物のリストを発表した。リストには、アメリカが2009年クーデターを支持し、権力の座につくのを支援した前ホンジュラス大統領で、現在サルバドール大統領法律顧問ホセ・ロボが含まれる。だが、それは有罪が証明されている現在のホンジュラス大統領フアン・エルナンデスを含まない。これは、人物選択には、政治的利害関係が背後にあることを示唆している。
アメリカは、外国の「汚職を減らす意欲を示し」(都合の良いあいまいな表現)「民間部門との提携」を推進しようとしている人々への資金や資源支援や「政治的援助」を増したいと望んでいる。反汚職タスク・フォースが中米当局「訓練」を行いの、アメリカの法執行専門家が「指導する」ため派遣されるだろう。ここで、クーデター指導者、抑圧的軍指導者や反革命主義者を訓練するアメリカの長い実績は注目に値する。
確実に遵守させるため頻繁に使われる戦略
アメリカは、安い労働力源として使い、鉱物のために土地を破壊し、資源を略奪し(皮肉にも「自由」を歌って、権威主義的な形で)自己利益のための貿易政策の完全遵守を要求して、中南米諸国との虐待的関係を、少なくとも一世紀、維持してきた。
自主性を主張し、尊厳を目指し、(それゆえ安価労働を供給する)貧困と闘って、国々が言うことを聞くのを拒否すると、アメリカは報復する。ニカラグアでは、アメリカは金と訓練で反革命を支援し、グアテマラのハコボ・アルベンス大統領を排除し、そこでの革命を終わらせるためCIAはクーデターを実行し、最近アメリカはボリビアでクーデター計画者を支持し、チャベスを打倒するため、繰り返し反民主主義運動を支持し、キューバ大統領を何度も暗殺したり排除したりしようとした。
彼らがアメリカの事業権益を守るので、アメリカは抑圧的保守政権を組織的に支援する。「移民の根本原因」に関する現在の言説にもかかわらず、貧しい人々を支持し、実際不均等を減少させ、強制移住を防ぐことが可能な運動や政府に、アメリカは首尾一貫、暴力的に抵抗する。
アメリカと、アメリカ中心の主流メディアには二つの基準がある。反抗的な国向けに一つ、アメリカ支持派の国向けに一つ。それが、アメリカとメディアが、メキシコで行方不明になる活動家やジャーナリストには沈黙しながら、キューバでの逮捕については率直な意見を述べる理由だ。それが、アメリカ国務省が、最近コロンビアでの残忍な制圧を批判する代わりに、抗議行動参加者の「暴力と破壊行為」について語る理由だ。バイデンは(現在ピース・コロンビアと呼ばれる)コロンビアをアメリカ軍装備品の最大購入国の一つにするプラン・コロンビアを公式に支持している。
この二つの基準が、大多数の人々が、経済的、政治的意志決定から排除されている世界の大半の国々では決して要求しない「自身の未来を決定する」のをキューバ人は許されるとアントニー・ブリンケン国務長官が言った理由だ。
今我々が目にしているキューバに対するアメリカの態度は、何ら新しいものではない。極めて良く似た戦術がベネズエラで使われるのを私は目撃した。私がそこにいたとき、それは#SOSVenezuelaプラカードとTweetだったし、私がエクアドルで働いていた時には、#SOSEcuadorがコレアに対して使われ、今#SOSCubaが使われている。
常とう手段には以下のものの改変版もある。封鎖や囲いこみで食糧や薬品不足を起こしたり悪化させたりする、メディア・キャンペーンで政府を独裁政権として描写する、主として白人上流階級の人々のデモ、メディアやソーシャル・メディアによる、恣意的な画像や他の国々の写真まで使って規模を誇張する反政府デモ報道(最近のキューバの場合は、政府支持派集会を反政府派集会写真として使用)親政府派デモの、メディアによる完全無視。「自由」に焦点を当て、あらゆる文脈や、問題の歴史的原因や、いかなる本当の解決策も無く、全て、アメリカが転覆しようとしている政府の責任にされるのだ。
#SOSCubaソーシャル・メディア・キャンペーンは、デモのわずか一週間前に始まった。最初のTweetはスペインのアカウントからで(数日で1000以上のTweetと自動化リツイート)他のボットや最近作られたアカウントに支持された。数字(一日約40人の死亡)は、アメリカの現在の死亡率より遥かに下まわっているが、TweetはキューバでのCovid-19症例の増加と一致していた。
アメリカの、あらゆる手助けや支援は常に条件付きで、隠された動機がある。連中の手口がどれだけ複雑であろうとも、いじめっ子は実際誰も助けるまい。
タマラ・ピアソンは中南米を本拠とする長年のジャーナリストで、The Butterfly Prisonの著者。彼女の記事は彼女のブログで読める。
記事原文のurl:https://www.counterpunch.org/2021/07/16/us-concern-for-cuba-latin-america-is-spin-for-intervention/
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