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ファウチNIAID所長の闇に光が当てられ始めた
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202106040000/
2021.06.04 櫻井ジャーナル
アンソニー・ファウチは1984年11月からNIAID(国立アレルギー感染症研究所)の所長を務め、アメリカの伝染病対策を指揮する立場にある人物だ。ファウチにアドバイスに従い、2020年3月11日にドナルド・トランプ政権は国家緊急事態を宣言した。
その日、ファウチ所長はアメリカ下院の管理改革委員会でCOVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)の致死性は季節性インフルエンザの10倍だと発言しているが、2020年2月下旬には、COVID-19の致死率は通常のインフルエンザ並みかもしれないと書いていた。パンデミックを宣言するような状況にはないということだ。
その直前から2020年6月までの期間にファウチがやりとりした電子メールが明らかにされた。その中にはバラク・オバマ政権で健康政策に関する顧問を務めていたエゼキエル・エマニエルと抗ウイルス剤について議論、またフェイスブックのCEOであるマーク・ザッカーバーグと「情報ハブ」について話し合っているが、最も注目されているのは、ウイルスの専門家がCOVID-19は人工的に作られたのかもしれないとファウチに警告しているもの。その警告をファウチはもみ消した。
ファウチはCOVID-19が自然の中から出現したと人びとに思わせようとしたわけだが、その前にそうしたことを口にした「専門家」がいる。
COVID-19騒動は、2019年12月の終わりに中国の武漢にある病院で重症の肺炎患者9名ほどが見つかったことから始まる。1月3日に肺炎患者は44名に膨らみ、そのうち11名が重症だったという。
その患者のサンプルを「BAL(気管支肺胞洗浄)」によって調べ、SARSに似たコロナウイルスが病原体だと判断された。そのウイルスはSARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)と名づけられる。
2020年1月22日、中国の国務院新聞弁公室で行われた記者会見に中国疾病預防控制中心(CCDC)主任、つまり中国における感染症対策の責任者である高福が登場、武漢市内の海鮮市場で売られていた野生動物から人にウイルスが感染したとする見方を示し、ウイルスは武漢の海鮮市場から世界に広がったというストーリーが語られるようになった。武漢の肺炎患者が注目されたのは、症状がSARSに似て重症化していたからである。SARSを引き起こしたとされている病原体がSARS-CoVだ。
SARSは2002年11月、中国の広東省の仏山で最初に患者が見つかり、03年8月までに世界の29地域で774名が死亡したとされている。爆発的な感染拡大があったとは言えず、パンデミックを宣言することもできない。2012年6月にはサウジアラビアのジェッダでもコロナウイルスの一種による伝染病が発生した。MERS(中東呼吸器症候群)だ。これも爆発的な感染拡大とは言えなかった。
今問題になっているCOVID-19の場合、その致死率はファウチが2020年2月に書いたように、通常のインフルエンザ並みだが、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査の陽性者を「感染者」と見なすという手法で爆発的な感染拡大が演出されてきた。PCRが「偽パンデミック」を作り出した可能性があるのだが、この問題は2007年1月22日付けニューヨーク・タイムズ紙も報道している。
PCRを開発し、1993年にノーベル化学賞を受賞したキャリー・マリスはこの技術をウイルスの検査に使ってはならないと語っているほか、今年1月20日にはWHOはPCR検査を診断の補助手段だと表現、その結果が症状と合致しない場合は再検査するように指示している。
本ブログでも繰り返し書いてきたが、PCRは特定の遺伝子型を試験管の中で増幅する技術であり、その増幅サイクル(Ct)を増やせば医学的に意味のないほど微量の遺伝子が存在しても陽性になるほか、間違いも増える。
そこで、以前から専門家の間ではCt値の適切な数値はできたら25から30、多くても30から35にするべきだと言われていた。ところが2020年3月19日に国立感染症研究所が出した「病原体検出マニュアル」を見ると、その値は40。適切な数値ではない。
こうした実態が知られようになったためなのか、WHO(世界保健機関)は昨年12月14日、PCRのCt値を高くしすぎないようにと通告している。今年1月22日に日本の厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部は「医療機関・高齢者施設等における無症状者に対する検査方法について(要請)」の「別添2」にCt値を30〜35にするよう書いているが、実際に使われているCt値は明確でない。
ところで、武漢には中国科学院武漢病毒研究所(WIV)が存在している。この研究所へはアメリカのNIH(国立衛生研究所)から研究費として370万ドルが提供されていたという。WIVでは石正麗を中心とするチームがSARSに似たコロナウイルスの「スパイク・タンパク質」が人間などの細胞の「ACE2(アンジオテンシン変換酵素2)」と結びつくメカニズムを研究、石はノースカロライナ大学のラフル・バリックとも協力関係にあった。
石とバリックは2015年11月にSARS1ウイルスのスパイク・タンパク質をコウモリのウイルス(SHC014-CoV)のものと取り替えて新しいウイルスを作り出すことに成功している。コウモリのコロナウイルスを操作してほかのシュを攻撃させる方法をバリックは石に教えたともいう。
その後、石はWIVへ戻るのだが、彼女は研究費として、「エコヘルス連合」のピーター・ダスザクを介し、NIHの下部機関であるNIAID(国立アレルギー感染症研究所)から資金を受け取っていた。エコヘルス連合はWHO(世界保健機関)にアドバイスする立場にもある。
またWIVはテキサス大学のガルベストン・ナショナル研究所やカナダのNML(ナショナル細菌研究所)と共同で細菌に関する研究を行い、タミフルやレムデシビルを開発したアメリカの製薬会社ギリアド・サイエンシズともつながる。
そのほか、武漢大学はデューク大学と共同で2013年に昆山杜克大学を設立しているが、デューク大学はアメリカ国防総省のDARPA(国防高等研究計画局)と関係している。アメリカと中国との関係は2014年頃まで良好で、センシティブな研究を共同で行えたのだろう。それだけでなく、DARPAは2018年からコウモリからヒトへコロナウイルスを伝染させる研究を開始、中国との国境近くに研究施設を建設している。
武漢病毒研究所でSARSに似たコロナウイルスを調べていた研究者はアメリカの政府機関から資金と知識を得ていたわけだ。そのアメリカではCOVID-19騒動が始まる直前、2019年10月18日にニューヨークで「イベント201」が開催され、コロナウイルスが全世界で流行するというシミュレーションが行われている。
このイベントを主催したのはジョンズ・ホプキンス健康安全保障センター、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団、そしてWEF(世界経済フォーラム)。シミュレーションに高福も「プレーヤー」として参加していた。COVID-19騒動が始まった直後、中国の伝染病対策は高福が指揮している。このイベントと同時に武漢では各国の軍人による競技大会が開催され、アメリカ軍も選手団を送り込んでいる。
アメリカではパンデミックを想定した演習が実施され、報告書が発表されてきた。例えば2005年9月にCIAは中国や東南アジアのような地域でパンデミックが起こるという想定に基づく報告書を作成、2010年5月にロックフェラー財団とGBN(グローバル・ビジネス・ネットワーク)は「技術の未来と国際的発展のためのシナリオ」を発表する。
2010年の報告書では、2012年に新型インフルエンザのパンデミックが起こり、マスクの着用、公共施設やマーケットの入り口における体温の測定が強制され、そうした管理、監視体制はパンデミックが去った後も続くとしている。支配者だけでなく被支配者である市民も安全と安定を得るために自らの主権やプライバシーを放棄するというのだ。かつて正常とされた状態には戻らないとする分析はMIT(マサチューセッツ工科大学)の「MITテクノロジー・レビュー」の2020年3月11日号にも掲載された。2017年にはファウチもパンデミックを「予言」している。
高福は2020年1月22日、中国の国務院新聞弁公室で行われた記者会見で、武漢市内の海鮮市場で売られていた野生動物から人にウイルスが感染したとする見方を示した。この後、武漢の肺炎はSARS-CoV-2によって引き起こされるCOVID-19で、武漢の海鮮市場から世界に広がったというストーリーが西側では語られるようになる。
ところが、2020年2月になるとCOVID-19対策は中国軍の医療部門の幹部で細菌戦の専門家と見なされている陳薇が指揮することになり、武漢の病気は一気に沈静化した。
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