http://www.asyura2.com/21/kokusai30/msg/532.html
Tweet |
現下の趨勢では、米国から中国への覇権移行は防げないだろう。中国への覇権移行は、つまり究極的には甚だしい人権侵害が報じられる「地球のウイグル化」であり、ウイグル報道をたとえ幾分でも信じる限り人間として避けるべきものだ。
確かに米バイデン政権は、ブリンケン国務長官中心に日米豪印のクワッド、G7等の枠組みを使いウイグル人権問題等で中国に厳しく当たっているが、相手の強かさに対して上品過ぎて実効力に欠ける。
筆者が覇権移行を防げないと思うのは、具体的には主に下記のような理由による。
●中国包囲網の北側、即ちロシアが抑えられていないばかりか「中露同盟」を深化させている。
●バイデン政権は増税政策を取り、中国との競争に競り負ける。
●CO2排出削減政策で、中国は約束を守らず、結果中国に石油石炭資源を奪われる。
●通商問題では、ウォールストリートの圧力に強い抵抗を示していない。
●中国の新型コロナ隠蔽の責任追及を回避している。
●違法移民問題、人種対立問題での無策、深刻化助長。
中国の悪行の相対化のためのロシアの「悪魔化」は、今バイデン本人だけが突出して行っている感があるが、やがて利益が一致するCIAや軍産複合体、大手マスコミ等も追随してくる可能性が高い。
https://agora-web.jp/archives/2050656.html
バイデン政権の増税政策は、併せて各国に最低法人税率を課す事で競争力低下を防ぐ目論見だが、中国を縛る事は出来ない。
地球温暖化説に基づくCO2削減政策については、地球がどのタームで見て温暖化しているのか、温暖化しているとしてCO2排出が原因か、自然災害や未知のウイルス拡散は温暖化が原因か、温暖化しているとしてシベリア農地化、北極海航路開通等のメリットとの比較考量はどうか等々の多角的階層的な検討の上で行うべきで、少なくとも喫緊の中国への覇権移行問題の前には優先度は低いだろう。
上記の諸々の事は、バイデンの対中事なかれ主義が作用しているが、より根本的な要因は世界中が中国のマーケットの魅力に目が眩んでいる事にある。
世界が中国の巨大マーケットに執着する限り、米国は主導権を握られ術中に嵌って行き覇権を失う事になる。
かつてチャーチルは、連合国を糾合してヒトラーを下したが、現代のヒトラーである習近平には巨大マーケットが付いているのが厄介な所だ。
だが、かつて米ソ冷戦時には、経済的にはソ連共産圏は実態としては確かに在ったが、西側世界から見れば存在していなかった。
中国とのデカップリングは可能だ。しかしそれには覚悟とリーダーシップが要る。現下の盟主のバイデンには期待できないが。
永遠に中国市場を捨てる訳ではないし、いきなり捨てる訳ではない。
問題は、世界が場合によっては中国の市場を捨てる事も厭わず団結し、抜け駆けせずに中国の人権無視、国際法違反に対峙する覚悟を持てるかだ。
その一致団結した覚悟が中国の牙を抜き、地球のウイグル化を防ぎ、やがては中国を民主化へ導き宥和の中での共存共栄に繋がるだろう。
世界は今、成否を分かつ歴史の岐路に立つ。
佐藤総研 http://blog.livedoor.jp/ksato123/
- (決定稿)世界から中国が消えたなら: デカップリングか、地球のウイグル化か 佐藤鴻全 2021/5/10 16:44:36
(0)
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。