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いくつか重大な疑問をもたらすバイデンの不明確な政策
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2021年4月23日 マスコミに載らない海外記事
2021年4月19日
ジェームズ・オニール
今週の二つのアメリカ発表は興味深く、検討に値する。一つ目は、アメリカ軍が、今年9月11日までにアフガニスタンから撤退するという4月13日水曜のジョー・バイデン大統領による発表だ。それが、アメリカが、アフガニスタンを攻撃する表向きの理由となったニューヨーク市とワシントンDC攻撃の20周年記念日なので、この日付の選択は重要だ。
今もちろん我々は、その年一月、最初のジョージ・ブッシュの閣僚会議で、アフガニスタン攻撃が論じられていたのを知っている。当時彼らには、もっともらしい口実がなかったが、後に「9/11」攻撃をオサマ・ビンラディンのせいにして、彼が裁判を受けるべく、アメリカ政府に降状するよう要求することで、問題は解決した。当時、カーブルで権力を掌握していたタリバン政府は、当然、9/11攻撃へのビンラディン共謀の証拠を要求した。これはアメリカが応じるのを拒否した要請だった。その代わり、周知の通り、彼らは後にパキスタンのビンラディンの家を攻撃し、即座に彼を殺し、遺体を水葬した。この出来事全体に関し、多くの非常に厄介な疑問が残っている。
一部始終、実にお粗末だが、それが公式説明で、これまで20年にわたる全てのアメリカの行動は、9/11事件神話に基づいている。
バイデンのこの確認は、アメリカ内では絶賛されなかった。数人の政治家が公然と撤退という考えを問題にした。アメリカが壮大に失敗し、過去20年、実現に成功していない達成予定のものが一体何かは明らかにされていない。
アフガニスタン侵略は、9/11事件には何も関係なかった。そうではなく、アメリカにとって、戦略上の重要な多くの国々と関係する地理的位置が、常により重要だったのだ。中でも最重要な国が中国だ。中国に対する敵意で、バイデン政権は、前任者トランプに決して劣らないことを示しており、アメリカ撤退は、その事実を全く変えない。
全ての「兵士」がアフガニスタンから撤退するというアメリカ大統領の主張は、多くの疑問に答えていない。その中で最大のものは、アフガニスタンで重要な役割を演じており、アメリカ撤退に反対なことが知られているCIAの将来の役割だ。彼らが持っているどんな安全保障上の懸念とされることと全く別の最大の話題は、バイデン声明と、それに続く政治論評は、CIAの帳簿に記載されない資金の大きな部分に及ぶアフガニスタンのヘロイン生産と流通でのCIAの中心的役割に何が起きるかが本当に答えられないままなのだ。
アメリカの軍事的取り組みの不可欠な要素である何千人もの兵卒の運命を、バイデン発表は答えていない。彼らの役割は不正で無能能なアフガン政府を支えることのように思われる。タリバンによる権力奪取後、この政府が生き残れる方法が想像できないように思われ、このような取り組みは失敗する運命にある。
女性教育の運命も対処されないまま残っている。かつて、タリバンが権力を掌握していた期間、女性教育は巨大なブラックホールだった。その経験への復帰はありそうもないように思われるが、女子学生の役割は未解決問題のままだ。全てのアメリカ人が女性教育を自慢するが、彼らは、ソ連が政府を支配していた1980年代、アフガニスタン人女子学生の地位が、実際最も良かったことを認め損ねている。
二番目に重要な進展は、この一週間、黒海に二隻の軍艦を配備する決心をアメリカ政府が変えたことだ。これはロシアの安全保障にとって極めて重要な地域へのアメリカ海軍配備は容認できないというロシアのプーチン大統領の純然たる警告への対応なのは疑う余地がない。
アメリカ軍を配備しようとした理由は、ウクライナにおける進展に関し、ロシアに圧力を加えることだ。信用欠如という証拠にもかかわらず、腐敗した無能なウクライナ政府にアメリカは忠誠を誓っている。集合的にドンバス地域として知られる、ウクライナの分離地域二つの状況の困難な問題に対処すべく2014年にまとめられたミンスク合意の義務を、ウクライナ政府は、終始果たし損ねている。独立宣言して以来、彼らはウクライナ政府の持続する軍事的圧力下にある。ロシア政府の支援なしで、彼らは独立組織として崩壊する可能性が高い。ほとんどがロシア語を話す住民にとって、ウクライナへの敗北は考えられない。
再び、これまでの一週間の興味深い、驚くべき進展の一つは、ウクライナのゼレンスキー大統領の姿勢軟化だ。率直に言って、両国の二つの基本的に異なる立場の和解は困難だが、彼は最終的に、二つの独立地域との協議に入るのをいとわないかもしれない。
ウクライナは、クリミア半島の復帰を要求して時間を浪費している。2014年3月、クリミアの住民投票で、ロシアへの再統一要求に投じられた圧倒的支持で見られる通り、クリミアは既に遥かに遠ざかっている。クリミア半島のロシア復帰で「復帰」が重要な言葉なのに、欧米の説明では、クリミア半島の歴史が際立って欠落している。
最近重要なのは、目に見えるロシア姿勢の硬化だ。第三国、おそらくオーストリアでのサミットというプーチンへのバイデン提案は冷たく、あしらわれた。プーチンは「殺人者」だというインタビュアーに同意したバイデンによるプーチンへの、いわれない侮辱をプーチンは忘れているまい。
それは見事なほど、まずい対応で、短期間に、忘れられることも、許されることないはずだ。形容詞「殺人者」は、文字通り何百万人もの人々の死の責任を負っている1945年以来の一連のアメリカ政府にこそ、びったりあてはまると言うべきだ。
プーチンとの会談に関するバイデンの意見急変は、このアメリカ大統領が、職務要件把握が不明確で不安定なことを示す一つの兆候に過ぎない。彼は本当に、政府と政策の主導権を掌握しているのかという明白な疑問を提起する。ウクライナに、誓約を繰り返した、すぐ後、黒海におけるアメリカ軍艦問題での彼の屈伏は、アメリカ外交政策の信頼性への深い疑問を提起する。
世界には自国政府を掌握できないアメリカ大統領の不確実性の相手をする余裕はない。
ジェームズ・オニールは、オーストラリアを本拠とする元法廷弁護士で地政学専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。
記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/04/19/biden-s-uncertain-policies-pose-some-serious-questions/
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