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ソレイマーニー暗殺後、ヒズボラに機密情報を伝えていた米国防総省の語学担当
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202103290000/
2021.03.29 櫻井ジャーナル
アメリカ国防省の語学担当者だったマリアム・タハ・トンプソンが有罪を認めたと3月26日に発表された。アメリカの情報源に関する情報をヒズボラにつながっている人物へ伝えていたという。トンプソンは最高機密にアクセスする許可を得ていた。
トンプソンが情報を漏らすようになった切っ掛けはカーセム・ソレイマーニー暗殺だった。2020年1月3日、アメリカはイスラエルの協力を得て、イスラム革命防衛隊の特殊部隊と言われているコッズ軍を指揮してきたソレイマーニーをイラクのバグダッド国際空港で暗殺したのだ。ソレイマーニーはサウジアラビアとイランとの間で進められていた関係修復を目指す交渉のメッセンジャーを務めていた。
この当時、サウジアラビアはイラクを仲介役としてイランへ接近、和平交渉を始めていた。ロシアに対する経済戦争の一環としてサウジアラビアはアメリカと共同で石油相場を暴落させたが、ロシアよりもサウジアラビアの方が大きなダメージを受けることになった。
暴落が始まったのは2014年の半ば。WTI原油の場合、2014年5月には1バーレル当たり110ドルを超す水準にあったが、それから大きく下落し、年明け直後には50ドルを切り、16年1月には40ドルを割り込んでいる。
値下がりが始まって間もない2014年9月11日にアメリカのジョン・ケリー国務長官とサウジアラビアのアブドラ国王は紅海の近くで会談、それから加速度的に下げ足を速めたことから原油相場を引き下げる謀議があったと噂されている。
この相場下落で2014年にサウジアラビアは約390億ドルの財政赤字になり、15年には約980億ドルに膨らむ。2018年には原油相場は70ドルを超す水準まで戻したが、サウジアラビアにとって厳しい状況は続いている。COVID-19(新型コロナウィルス)騒動によって経済活動が世界規模で急減速、これも逆風になっている。イエメンに対する侵略戦争の失敗も大きなダメージになっている。こうした状況を打開するためにサウジアラビアはロシアやイランに接近したが、こうした動きにアメリカの支配者は怒ったわけだ。
このソレイマーニー暗殺でバーレーンのムハラク基地に駐留していたイギリス空軍の秘密部隊が重要な役割を果たしたとする情報が流れている。これまで隠れていたイギリスがここでも姿を見せた。
アメリカ、イギリス、イスラエルはソレイマーニーを暗殺せざるをえないところまで追い詰められたのかもしれないが、この作戦で状況が好転するとは思えない。実際、トンプソンはこの暗殺によってアメリカと敵対する道を歩み始めたのである。2015年9月30日にシリア政府の要請でロシア軍がシリアでの戦闘に介入、これによってロシア軍の強さを世界の少なからぬ人びとが知った。そうした中、暗殺という手段を選んだことは致命的なミスだと言えるだろう。
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