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バイデン政権が露国、中国、イラン、朝鮮を恫喝する中、朝鮮がミサイル発射実験
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202103270000/
2021.03.28 櫻井ジャーナル
朝鮮が「新型戦術誘導ミサイル」2発を3月25日に発射したと同国の朝鮮中央通信社は伝えている。この発射実験を行った正確な目的は不明だが、その前にアメリカ政府が挑発的な行動に出ていることは確かだ。
すでにジョー・バイデン政権は中国、ロシア、イランとの戦いを本格化させている。アメリカはルビコンを渡ったのだ。COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)騒動が引き起こされた原因も、そうした視点から考える必要がある。
アメリカ軍と韓国軍は3月8日から9日間の予定で軍事演習を開始している。2018年4月に韓国の文在寅大統領と金正恩委員長が板門店で会談、朝鮮半島で和平の動きが顕在化したことを受け、アメリカ軍と韓国軍は大規模な軍事演習を実施してこなかった。好戦的な布陣を敷いているジョー・バイデン政権はそうした流れを変えようとしているのだ。
アメリカ政府は3月12日、日本、インド、オーストラリアの首脳とオンライン会議を開いた。この4カ国は「クワッド」と呼ばれ、アジア版NATOの核にしようとしている。
3月15日にバイデン大統領はアントニー・ブリンケン国務長官とロイド・オースチン国防長官を日本に派遣、茂木敏充外相や岸信夫防衛相と会談させている。その際にブリンケン国務長官は中国の「威圧的で攻撃的な姿勢」を批判、オースチン国防長官は3月18日、朝鮮に対し、アメリカ軍は「今夜にでも攻撃する準備ができている」と脅した。
そうしたバイデン政権の挑発に対し、朝鮮側はアメリカが敵対的な態度を改めない限り、バイデン政権と接触することはありえないと批判している。
アメリカ側の要請で、3月19日にアンカレッジでアメリカのブリンケン国務長官とジェーク・サリバン国家安全保障補佐官は中国の楊潔篪中央外事活動委員会弁公室主任と王毅外交部長が出席、激しいやりとりがあったと言われている。アメリカは中国を脅そうとし、中国は脅しに屈しなかったということだろう。
この会談の直前、3月16日にバイデン大統領はABCニュースの番組に出演、インタビュアーからウラジミル・プーチン露大統領は人殺しだと考えるかと問われ、バイデンは「その通り」と答えている。侵略、破壊、殺戮、略奪を世界規模で繰り返してきたアメリカの大統領が他国の大統領を人殺しだと主張したわけで、少なからぬ人はバイデンの愚かさに恐怖しただろう。
バイデン政権の恫喝戦法は中国とロシアをこれまで以上に接近させることになりそうだ。中国側の要請で3月22日にロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が中国を訪問、桂林で王毅外交部長と会談、両国の同盟関係をアピールした。会談の中で中国とロシアはドル離れを確認、貿易決済で自国通貨を使うようにすることで合意している。
中国やロシアだけでなく、パキスタンやインドの動きも注目されている。中国とインド、インドとパキスタンはそれぞれ軍事的な対立を続けてきた。これは内陸部における物資や人の移動を困難にすることからアメリカの支配者たちは喜んでいたが、この対立が解消する方向へ動き出しているのだ。
アメリカが日本、インド、オーストラリアと「クワッド」を編成した理由はここにある。アメリカはユーラシア大陸の東側で孤立しつつあるのだ。韓国を必死に恫喝しているが、従うように見えても「面従腹背」だろう。インドも離脱の動きを見せている。
そうした中、日本とオーストラリアは相互アクセス協定(RAA)の大筋で合意、NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長はNATO2030なるプロジェクトを始めると今年6月8日に宣言、NATOの活動範囲を太平洋へ広げようとしている。オーストラリア、ニュージーランド、韓国、そして日本をそのプロジェクトのメンバーにする計画だという。
朝鮮のミサイル発射が唐突に行われたわけでないことは明白だ。バイデンの恫喝に対し、中国やロシアは応戦する姿勢を明確にしている。朝鮮もアメリカに対してメッセージを出したと考えるべきだろう。
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