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レーニンでも、モレノでもない
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2021年2月18日 マスコミに載らない海外記事
Stephen Karganovic
2021年2月13日
Strategic Culture Foundation
モレノと、彼が支持する、あらゆることに対するエクアドル有権者の明快な拒絶は、これらの国々と彼らの先住民を、自分の「裏庭」の無断居住者だと考えている連中を不安にさせるのは確実だ。
退任する、間違った名前のエクアドル大統領の権能が全くの大惨事だったことに異議を唱える人はほとんどいない。奇妙なことに、文字通り、彼の姓名のいずれも、彼が演じている政治的役割とは真逆なのだ。理想主義的に、レーニンの名にちなんで、彼を名付けた親は草葉の陰で嘆いているに違いない。かつては日和見的に左派に属するふりをしながら、権力の座につくや否や、彼らの息子は、前任者ラファエル・コレア下で完全に後退していたネオリベ資本主義教義の最悪版のための狂信的復讐者に変身したのだ。どうやら、モレノは、イデオロギー的な良心のとがめや政治戦略がないようだ。彼は、反対派との戦術的和解や、両親のお手本の人物が、それで有名だった機略からほど遠かった。それどころか、この「レーニン」は恥ずかしげもなく、明らかに積極的に、帝国のご主人の使い走りとして働くのを喜んでいた。
彼の姓も、同様に紛らわしく、彼のゾッとする政策によって完全に損なわれた。ガブリエル・ガルシア・モレノ博士は19世紀中頃、エクアドルで最も有名な政治家、大統領の一人だった。当時の権力者の従属的手先どころか、ガルシア・モレノは国の献身的奉仕者で、圧制者の強情な敵だった。彼の大胆さゆえに、卑怯な暗殺で命を失った。
2月7日に終わった大統領選挙で、(支持率8%で、懸命にも立候補しないと決めた)現大統領と彼の政権の政策に判断を下す機会を、エクアドル国民が、とうとう得たのだ。選挙光景は非常に興味深かった。国の悲惨な条件(少数の例を挙げれば、増加する貧困と不平等、MMFとの極めて不利な融資契約や反体制派抑圧)で、モレノ体制に仕事をさせようというのは「市民革命」候補者で、哲学的に、人気が高い前大統領ラファエル・コレアのそれと同調する若い経済学者アンドレス・アラウスだ。ちなみに、モレノは、コレアの副大統領を勤め、この親密なパートナーが、良き師の伝統を続けるとを約束したので、まさに彼の後任となるよう指名されたのだ。新自由主義陣営は、適切に、その綱領が、モレノより一層経済的、政治的害毒である銀行家ギジェルモ・ラッソを出馬させた。三番目の候補、世論調査で第三位は、弁護士で先住民活動家のヤク・ペレスで、彼は特に重要だ。彼は、先住民のケチュア族にとって非常に重要な流域を汚染から守るとを約束し、「反採鉱綱領」で出馬している。だが、けげんなことに、ペレスは、モレノと彼の北米の人形使いと提携する相容れない(国際銀行家の負債やベネズエラに対する敵意を含め)外交政策を主張しているのだ。(カーネギー国際平和財団モスクワ・センター所長ドミトリー・トレーニンが本物のロシア人なのと同様、彼の特徴にもかかわらず)ペレスも全くエクアドル「生来の人」だ。)ペレスは、先住民共同体の人々に扇動的に訴え、銀行家ラッソ当選の可能性を高め、コレア派市民革命運動に当然流れるはずの票を流出させるよう、妨害候補になるよう、故意に依頼された疑いが強いので、ためらわざるを得ない。
執筆時点で、この票割り策略が成功したかもしれないのは明らかだ。アンドレス・アラウスは、「21世紀の社会主義」綱領と前大統領コレアの遺産への忠誠で選挙運動し、特筆すべき勝利を勝ち取ったが、それでも決選投票を避けるのに必要な50%には足りなかった。そのため、4月11日に、決選投票が行われるかもしれない。
最近のボリビアにおける似たような展開に続いて、モレノと彼が支持する、あらゆることに対するエクアドル有権者の明快な拒絶は、完全に予測可能だったとは言え、これらの国々と、その先住民を、自分の「裏庭」の無断居住者と考えている連中を不安にさせるのは確実だ。選挙のわずか二週間前、モレノのあわただしい北への旅と、そこでの高位要員との会談は、地元の手先と帝国のご主人にとって、選挙の重要性を示している。中南米(キューバ、ニカラグアと、目立つ「未完の仕事」として残っているベネズエラ)で、人民主義政府巻き返しに部分的に成功した後、今逆の過程が起きている。巻き返し自身が巻き返しで、二つの重要な鉱物豊富な国、ボリビアとエクアドルが最前線だ。これは担当の機関や省庁からは、好意的、あるいは、黙って、見過ごされない進展だ。
レニン・モレノは、その政治変節で、広告塔として、当然の栄誉を得るに違いない。彼は、コレアの業績を無にしようとたくらみながらも忠誠を装い、恩師ラファエル・コレアの信頼を裏切った。2017年にも、彼は、素朴にも投票し、約束されたことの正反対のことを得た、素朴で信用し易いエクアドル国民を裏切った。彼は、多くの人々には知られていないが、オーストラリア国民だがエクアドル人でもあるジャーナリストのジュリアン・アサンジを、イギリス警察が拉致するのに十分長期間、ロンドンのエクアドル大使館の外交特権を卑屈にも撤廃して、(自国の法律と同様)人類の大義をひどく裏切った。エクアドル市民権は、彼がロンドン大使館に避難した際、当時のコレア大統領から、保護の特別措置として与えられていた。
レニン・モレノが強盗銃撃で不具合なのは、彼の不徳行為の、かすかな予兆にすぎない。
Stephen Karganoviccは、スレブレニツァ歴史プロジェクト理事長
個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。
記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/02/13/neither-lenin-nor-moreno/
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