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今夏にはコロナが“ただの風邪”になっている可能性も…感染症の専門家が見解
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2022/01/07 日刊ゲンダイ
お年始は人出が多くパンデミックに…(C)日刊ゲンダイ
沖縄県は6日、新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多の980人前後になる見通しと発表した。オミクロン株の流行で、再び全国的にコロナ感染者が増加し、医療のひっ迫が懸念されている。毎年流行する季節性インフルエンザと同じ5類感染症に引き下げられるまでは現在の対策を取る必要があるためだ。今後、オミクロン株の流行が収まって“ただの風邪”となる日は来るのだろうか。
浜松医療センター感染症管理特別顧問の矢野邦夫氏がこう言う。
「新型コロナウイルスも、インフルエンザ薬の『タミフル』や『リレンザ』に匹敵する、確固たる抗ウイルス薬が登場することが前提です。先日、厚労省が特例承認した米製薬大手メルク飲み薬『モルヌピラビル』は、RNAポリメラーゼという遺伝情報の複製に必要な酵素の働きを阻害し、ウイルスが増えないようにする薬です。入院や死亡リスクを30%減らすと言われますが、当初は50%程度とされていたので、データとしてはイマイチ効果を認められず、副作用も懸念しています」
米ノースカロライナ大学の研究では、ヒトDNAに突然変異をきたし、ガンなどのリスクもあるとみられている。
歴史からみるとインフルエンザが科学的に発見されたのは1934年。リレンザが開発・販売されたのは1990年、タミフルは1996年で、日本では2000年頃から販売。いずれも07年に予防としての投与が認められた。
「それまでは抗生物質や抗インフルエンザ薬を使いながら、対処療法による治療を行ってきましたが、09年に世界的にパンデミックとなった豚由来のインフルエンザで、リレンザ・タミフルが大きな効果を発しました。そこから現在の抗インフルエンザ薬への安心感が生まれたと考えます。同様に抗コロナ薬にも“安心感”が生まれる必要がある。承認申請を目指している塩野義製薬やファイザー製薬の抗ウイルス薬は『3CLプロテアーゼ』という別の酵素を阻害する働きがあり、現在のデータでは『モルヌピラビル』に比べ低リスクで効果が高いとみられています。これらが効果を発揮するのが前提。またブースター接種も、11月に2回目を受けた人は8カ月後の7月には接種できます。この時期にオミクロン株以上の感染力のある変異株が生まれていなければ、8月にはマスクの必要がない“ただの風邪”になっている可能性があります」(前出の矢野邦夫氏)
夏のレジャーをマスクなしで楽しめたらいいが……。
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