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2023年12月4日 06時54分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/293842?rct=kanagawa
「もったいないという言葉をなくしたい」。当たり前にモノが循環する社会を思い描く起業家だ。
2021年4月、横浜市立大学で共に学んでいた菊原美里さん(24)と「株式会社StockBase」(ストックベース、横浜市中区)を起こした。主に企業が抱える賞味期限の迫った災害備蓄食を廃棄せず、フードバンクや子ども食堂、難民らを支援する団体などに活用してもらえるように橋渡しする仕事に励む。
同大3年だった20年度に「起業プランニング論」を受講した。事業のアイデアを考えていたときに、企業で余ったカレンダーを高齢者施設に運ぶボランティアの話が舞い込んだ。そこで発見があった。
日付や予定の確認は自分ならスマホで済ませ、カレンダーは無用。一方、高齢者は薬を飲み忘れないようにカレンダーに貼り付けたり、デザイン自体を楽しんだり。喜ぶ様子から「誰かに不要なものでも必要とする誰かがいる」と学んだ。
「ビジネスになるのではないか」と直感。カレンダー運びを頼まれた企業にたずねた。「他に不要なものは?」。返ってきた答えが期限切れを迎える大量の災害備蓄食だった。寄付もしているが、処理に苦慮している実情を知った。
寄付は配送費に加えて手間暇がかかる。菊原さんらとチームを組み、寄付先を見つけて届けるまで代行する仕組みを思案。「企業は利用料を払うか」「受け取りたい人はどれだけいるのだろう」とヒアリングを重ねた。いくつかのビジネスコンテストに応募すると続けて受賞した。
21年2月、起業すると決め、菊原さんとそろって休学届を出した。指導教授も賛成してくれた。「社会を変えたいというより、目の前に困っている人たちがいて、解決できればいいという気持ちだった」
サービスは、備蓄品を提供する側が手数料と配送費を負担し、寄付を受ける側は無料。創業から2年半で約80社、約110件のマッチングを実現した。食料45万食に水を合わせて195トン。受け取る側の登録は約300団体まで増えた。
「需要の多さに驚いた。まだまだ食品ロスはある。廃棄は費用がかかるにしても手間がかからず簡単と考える文化は残っている」。捨てられてしまうものに価値を付けて再生する「アップサイクル」など、問題の解決方法を広げようと将来をにらむ。
22年春に大学に戻り、今年の春に卒業した。「これで生きていくという意識が高まった。社会課題を解決する持続可能なビジネスを確立したい」(吉岡潤)
<ストックベース社のサービス> 備蓄食以外に売れ残り商品や余った宣伝用グッズなども引き受ける。物品を寄付する企業は、同社とオンラインでミーティングした後、提供品リストを提出する。受け取る団体は、事業や活動の内容を同社が審査し、転売しないなど誓約書を交わして登録。専用サイトで提供品を閲覧して申し込む。同社によると、現在までマッチング率は100%。企業はマッチング手数料と配送費を払えば、受け入れ先探しやその後の調整など手間がかからず、「近距離マッチング」で配送料も抑えられるという。
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