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2023.07.30
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きょう7月30日は、土用丑の日。猛暑が続き、この日ばかりは滋養強壮に効果があるうなぎを食べたい―。そんな思いを抱きながらスーパーで値段を見て「やっぱり我慢しよう・・・」と諦めた人もいるかもしれない。島根県の料理研究家の女性がなすを使い、1人前70円の「うナス丼」を考案した。見た目はうなぎそっくり、果たして味は・・・。
レシピを考案したのは、SNSなどで節約料理を紹介し、フォロワー約4万人の料理研究家、よっちさんこと福島由子さん(37)=島根県松江市在住。初めてレシピを作ったのは2016年9月、夫はうなぎが大好きだったが、高くてしょっちゅう買うのは難しいと困っていたところ、ふと思いついた。
当時、夏に実家から自家製のなすを山ほどもらったが、長女、長男が共になすが苦手。皮をむいた麻婆なすにすると食べたことから、見た目を変えると効果があるのは分かっていた。うなぎが好きな夫となす嫌いの子どもたち。双方が気に入る一石二鳥の料理として誕生したのが「うナス丼」だった。
焼きなすに、かば焼きのタレをかけたシンプルな料理。材料はなす1本(約70円)とタレのみ。焼くときに油をひくと、よりジューシーになり、照り感も出た。子どもたちは「本当にうなぎ?」と言いつつも、パクパク食べて効果抜群。夫も、本物のうな丼ではないと分かっていながら「これもいける」と喜んでくれた。
2023年6月下旬、少し時期を先取りして改めてインスタグラムにレシピ動画をアップすると、今や50万を超える再生を記録。投稿を見た福島さんのファンの中からは、「うなぎの骨が刺さって痛い思いをしてから食べていないが、これはありです」など好反応が続々。家族の中で一人うなぎが苦手だった人も、「これなら土用丑の日に家族と一緒に食べられる」と話してくれた人もいた。
記者も早速作ってみた。フォークでなすに線を引くのが地味に楽しい。実際に食べてみると、なすは想像以上にふわふわで、口の中でとろけた。かば焼きのタレがそもそもご飯と相性抜群なこともあり、なす1本をペロリと平らげた。タレは、こぼれたところが焦げやすいが、少しくらいはアクセントにもなり、うなぎに近づいた気もした。もはや新たななす料理として定番にしてもよいと思うほど、また食べたくなるどんぶり料理だった。
福島さんによると、長女は小学4年、長男も小学1年になり、毎年だまされていたのがついに気付いて、元々のなす嫌いは復活してしまったようだ。それでも「信じる心が大事。想像しながら食べて欲しい」と自信を持ってオススメした。物価高の折、うなぎをあきらめた人には「信じる心」を持ってぜひ挑戦して食べてみてほしい。
福島さんに聞いたレシピは次の通り。
▽70円の奇跡!鰻丼(←うナス丼と読む)
【材料】(1人分)
信じる心 ・・・ いっぱい
なす ・・・ 1本以上好きなだけ(どんななすでもOK!大きい方が見た目はいい)
油 ・・・ 普段よりも多め
うなぎのタレ ・・・ 適量(いっぱいあれば心に余裕が出る)
【作り方】
@なすの皮をむく(水につけない)
A切り込みを1本入れる(大きなうなぎに見せたければ切り離さなくてもOK)
B大きな皿にAと皿1mm程度の水を入れてラップをし、なすが柔らかくなるまでレンジで加熱する(600Wで3分)
Cなすを開き、フォークで内側に縦線をたくさんつけて(見た目をうなぎに寄せるため)、両面の水分をしっかりと拭く
Dフライパンに油をひき、両面に焼き目が付くまで焼く
E一度取り出して余分な油を拭いて戻し、うなぎのタレを塗って、塗った方を下面にする。火をつけて焼き目が付くまで焼く。上面にもタレを塗り、ひっくり返して焼く
★ここがポイント 焦げやすいので注意
Fご飯にEと追いタレをかける
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