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https://blog.goo.ne.jp/katokeijiban/e/442364dafa5840fa87e38128c8816a30#comment-listより転写
現代では、一般社会はもとより、カトリック信者の間でも悪魔の実在についての観念が希薄になってきている。しかし教会はキリストの頃から一貫して、この実在を説いてきた。
現代の教会の、悪についての教えは何か。どのような教えについてもそうだが、そういう疑問を持ったときには『カトリック教会のカテキズム』を見るのが一番いい。これこそカトリック教会2000年の多岐にわたる神学の結晶だと言っていい。そして現在の教会の公的な教えでもある。
また教会教義をはっきりさせるためにパウロ6世が作った「クレド」は簡単ながらはっきり書いている。ここにも悪魔の実在は肯定されている。
悪魔、とは、現代の解説では人間心理の暗い部分に還元される。つまり、人間の心の闇を象徴的に悪魔といっていると。
しかしキリスト教会のみならず、多くの宗教でもそうであろうが、悪魔は象徴的なものではなく実在的なものだ。つまり、知性と意志を持った何者かだ。そしてカトリック教理によれば、それは人間より高い知性を有している。つまり堕落してはいるが、もともと天使の本性を持った者たちだ。
天使というのも今となってはおとぎチックな話しだが、定義するなら、知性と意志を持った純粋な霊、ということになる。物理的な身体を持たない純粋霊だ。
現代の悪魔の最大の成功は、悪魔が実在しないと人々の思わせることだと、ある教皇がおっしゃっている。
実在しなければ戦い方も変わる。人を落としいれようと手を変え品を変えてくる、われわれの力を超えた実在がいるからこそ、戦い方が違う。そして悪魔の実在を知ることは、間接的に神の存在へと人々の心を導く。
現代、人々が神を意識するひとつの力は、その対照的存在である悪の存在を意識させることだ。
愛や喜び、救い、そして神を説くだけでは足りない。心の鈍い人にとっては甘っちょろいのだ。時には喜びの福音のみならず、世間の誤りに対して鞭をふるったり、地獄の滅びを予告することも必要だと思う。これで改心する者の例は多い。
アメリカの映画に「エクソシスト」というものがあり、ホラー映画としては絶えず上位を占めるらしいが、この映画が恐ろしいのは、実話を元にしているということだ。
先日、この映画のエクソシストの舞台となった病院を経営する、Alexian Brothers修道会のある修道士と話をする機会があった。その修道士もこの出来事から大きな衝撃と教訓を得ていた。
修道士でさえ悪魔の存在について考えさせられたと言っているように、それほどに、現代のキリスト教会でも悪魔の実在についての意識は希薄となっている。
映画については、「エクソシスト」の続編や「エミリー・ローズ」「ライト」など、悪魔やエクソシスト(悪魔祓い)についての、実話を基にした作品が続いているようだ。悪魔の実在についての意識が回復されつつある。
サイト「神父の放言」より転載
転写終了
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