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2022年2月10日 09時49分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/159391?rct=life
新型コロナウイルスの感染拡大で宴席控えが続く中、伝統的な調理技術や食文化の継承を心配する声もある。創業九十四年を誇る名古屋市の老舗料亭「か茂免(もめ)」の元総料理長で、調理人らでつくる「新日本料理研究会交友・清鶴調理師労働組合」組合長の片山英喬(ひでたか)さん(79)と、同組合長代行の堀内恭次さん(69)に日本料理への思いなどを聞いた。 (佐橋大)
−長年にわたり料理人として歩まれました。
片山さん 中学校を卒業後、知人の紹介で「か茂免」に就職しました。以来、二〇一九年まで六十二年、お世話になりました。一つのお店に六十年以上勤める料理人は珍しいのではないでしょうか。
堀内さん 父のいとこが愛知県豊川市でやっていた料理旅館の手伝いをしたりしたのがきっかけです。調理師学校を卒業後、名古屋市の百貨店・松坂屋の料理部門で修業し、レストランの料理長も務めました。
■魅力
−日本料理の魅力はなんですか。
片山さん 奥深さですね。料理だけでなく、「この料理にはこの皿」など、器も工夫します。お客さまを楽しませるために、古いことを守るだけでなく、新しいことにも取り組みます。か茂免では、私が働き始めた頃、当時の料理長が米国から返還される前の沖縄に行き、郷土料理の豚の角煮と出合った。「これをか茂免の料理に取り入れよう」と、人が入るほどの大きな鍋で煮込んで提供し始め、定番の料理にしました。
堀内さん 季節感もあります。旬の食材を盛り込んで食べる人を楽しませます。ただ、毎日全く同じ材料はそろいません。その材料に合わせて最終的な味付けを少しずつ変えます。だから、料理の作り方を教えるとき、使う調味料などの量も「適量」としか言えません。食べる人によって味付けを変えることもありますから。
■現状
−日本料理店の現状をどう見ていますか。
堀内さん 売り上げ的には苦しいところが多いと思います。料理の世界は、食材や季節に応じた調理の仕方など、経験を積まないと分からないことがある。宴席が減っている現状では、腕を磨く上で苦しい面もあります。さらに働き方改革もあり長時間労働はできませんが、地道に努力している若い職人さんもたくさんいますよ。
−二人は昨年末、共著「まあるいお味 まあるい心」を出されました。
堀内さん 片山さんが若い頃、昭和三十〜四十年代に書いた献立のメモを、そのままにしておくのはもったいないとの声が組合の中で上がりました。若い人たちに「昔はこんな料理をしていたんだ」ということを伝えようと、そのメモや料理への思いなどをまとめて本にしたんです。
片山さん 材料が合わさることで調味料の角が取れ、まろやかな日本料理の味になります。人もさまざまな経験を積んで丸くなっていく。料理は、引き出しを多く持っていることも大事です。昔の献立を見て、どうしたらいいか困ったときのヒントにしてもらえたらうれしいですね。
◇献立本を出版
「まあるいお味 まあるい心」はB5判、113ページで1650円。
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