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中高年リストラいよいよ本格化…「希望退職募集」2年連続1.5万人超えは20年ぶり
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/299521
2022/01/06 日刊ゲンダイ
株は値上がりしているが…(大発会で鐘を鳴らす鈴木俊一財務相)/(C)日刊ゲンダイ
中高年をターゲットにしたリストラは、いつ止まるのかーー。2021年に希望退職を募った上場企業は80社を超え、対象人数は1万5000人を突破したことが「東京商工リサーチ」の調べで分かった。2020年は93社、1万8635人だった。2年連続の1万5000人超えは、02年、03年以来、約20年ぶりの水準である。
昨年8月にはホンダが「55歳以上を対象」にした早期退職を実施。11月にはフジテレビが「勤続10年以上で50歳以上」の社員を対象に希望退職を募ることを決めている。
コロナ感染が広がった当初は、非正規雇用の解雇や雇い止めが多かったが、コロナ禍が長期化し、中高年の正社員を減らす企業が増え始めている。
21年に早期退職を募集した企業の約6割は赤字だった。コロナ禍後、上場企業が募る希望退職は二極化しているという。
「希望退職は、赤字企業による“止血型”と、黒字企業でも市場の将来性を見越して実施する“先行型”に二極化しています。止血型はいわゆる人減らしです。一方“先行型”は、猛スピードで変化する市場環境に順応するために、変化についていけない中高年を減らし、若くて優秀な人材を集めようとしている。だから社員数はあまり変わりません」(東京商工リサーチ・友田信男情報本部長)
中高年をターゲットにしたリストラは、2022年も続くのか。
「2022年は、過去2年間よりもリストラが進むと思います。21年までは“止血型”も“先行型”も、まだ様子見の企業が多かった。でも、22年は行動に移す企業が増えるはずです。これまで赤字企業のなかには、コロナ禍が終息したら消費は戻るだろうと“リベンジ消費”を期待する声が多かった。でも、ここにきて“リベンジ消費は起こらないのではないか”という懐疑的な声が強まっている。実際、かつてのように居酒屋がサラリーマンで満員になることは、しばらくないでしょう。リベンジ消費を諦めた赤字企業は、本格的にリストラに着手するはずです。また、黒字企業の経営者は、生き残りを図ろうと、デジタル化など、社内の機構改革を猛ピッチで進めようとしています。M&Aが増えているのも、その裏返しです。たとえ黒字企業でも中高年社員はリストラのターゲットにされる可能性があります」(友田信男氏)
3年も続くリストラ。中高年はどんどん追い詰められている。
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