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(回答先: 「日銀と通貨発行権の誤解について」大西つねき 投稿者 中川隆 日時 2022 年 2 月 07 日 18:05:53)
金融緩和・財政出動で貨幣価値がゼロになり、ハイパーインフレ(消費者物価指数 7.9%程度)になる。
経済的に衰退し始めた大国はそれを見かけ上維持するために紙幣を印刷し、その紙幣で見かけの富を作り上げる。だが結局は紙幣の価値が時間差で暴落してその覇権は終わりとなる。
紙幣印刷は国家の衰退の末期に行われる政策である。そして紙幣印刷の前に行われる政策は何だろうか? ここの読者には言うまでもないことだが、低金利政策である。まず金利を下げて低下する成長率を浮揚しようとするが、ついに金利もゼロになり、その後に紙幣印刷が行われる。
金利はアメリカでは1980年頃から30年かけて低下し、リーマンショックによってついにゼロになった。
これはアメリカの覇権の衰退を表すと言い換えても良い。生産力を上げることではなく、金利を下げることに頼らなければ経済成長を維持できなくなったということだからである。
われわれが消費をできるかどうかはわれわれが生産できるかどうかに掛かっているのであり、政府から送られてくる紙幣の量に掛かっているではない。
紙幣は食べられない。
そして西洋の政治の世界が段々おかしくなってきたのは金利がゼロになってからではなかろうか。
リーマンショックで金利がゼロになって以来、様々なことが起きた。移民危機、脱炭素政策によるエネルギー価格高騰、そしてウクライナである。
市場にはどう作用するだろうか。まずはインフレ、そして金利上昇による株価暴落だろう。しかもインフレは1回ではなくコロナのように波になって何度も訪れるだろう。
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貨幣発行量が増えると貨幣価値が下がって紙屑化する。
政府が赤字国債を発行すると、長期的には日本国債や日銀当座預金や円紙幣の貨幣価値が下がり、実質的な総貨幣価値が変わらない様になります。
ドルは既に紙屑になっている
通貨とは獲得した富を保存するための手段である。今日手に入れた収入を来月でも来年でも使えるのは、多くの人にとっては銀行に現金を置いておけるからである。しかし現金の価値が下落する時にはどうすれば良いのか? ダリオ氏は次のように説明する。
金は時代を問わず普遍的な代替通貨としての役割を果たしてきた。
株式もまた富の貯蔵手段となりうる。
不動産や美術品なども富の貯蔵手段である。
順番に見てゆきたい。
預金 vs 金積立
まず金だが、ダリオ氏は主要な通貨が1600年以来金に対してどれほど減価したかのチャートを示している。見事にすべてゼロに近づいているのだが、実は通貨の価値は下落するものだということを理解するためには400年も遡る必要はない。
読者は金価格の長期チャートを見たことがあるだろうか。見たことのある読者も少なくないだろう。しかし本当にその意味を実感するためにはグラフの上下を逆にする必要がある。つまり、金価格がどれだけ上がったかではなく、現金の価値がどれだけ下がったかを見るのである。以下は過去50年ほどの間に金に対してドルの価値がどう推移したかのチャートである。
50年の間にものの見事に紙くずになっている。50年ほど前のドルの価値を100%とすると、現在のドルの価値はその2.3%である。そして考えてほしいのは、この50年間ほとんどの人は資産の大部分を現金のままにしており、その資産は実際に紙くずになったということである。ダリオ氏が言っているのは、今現代人もそうなるのではないかということである。
現金が勝者だった黄金時代
しかし一方で現金のリターンがゴールドを上回った時期もある。ダリオ氏は次のように説明している。
1850年から1913年(第一次世界大戦まで)の期間では通貨(預金など短期金利による収入を含む)を保有した場合のリターンはゴールドを保有した場合のリターンよりも概して良くなっている。
この60年ほどの期間がどういう期間だったかと言えば、ほとんどの通貨は金か銀に為替レートが固定されており、しかも第二次産業革命と呼ばれるこの繁栄の時代では借金の借り手が借りた資金を収入に変え、収入が借金を返していたために貸し手は魅力的な金利を得ることが出来た。
借金で消費や自転車操業の企業を増やすのではなく生産性を増やし、その後には借金をしっかり返せていた時代があった。返せない借金をしないということがどれほど大事かということである。しかしそうでなければ通貨が紙切れになってゆく。
通貨の価値が維持され、しかも経済が成長していて借り手が金利を払える場合には誰もが問題なく良い生活を送っていた。「紙幣を印刷すると豊かになるのではないか」という「壺を買えば幸せになるのではないか」同然のまやかしで自分を騙す必要もなかったのである。この2つに何か違いがあるだろうか? 誰か教えてほしいものである。紙切れよりはむしろ壺のほうが価値があるだろう。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10645
日本人の銀行預金は民間銀行の日銀当座預金口座に保管されています。政府が使えるのは日本人の銀行預金の範囲内だけです。
政府が赤字国債を発行すると、長期的には日本国債や日銀当座預金や円紙幣の貨幣価値が下がり、実質的な総貨幣価値が変わらない様になります。
日銀当座預金には利子が付くので民間銀行はすぐに使わない金はすべて日銀当座預金に入れておくものです。
別に強制されているのではなく、単にそっちの方が得だからです。
日銀当座預金は単なる銀行口座にしか過ぎません。
あなたが銀行に所有する普通貯金口座と同じです。
市中銀行が日銀に開設した口座がその銀行の日銀当座預金
日銀が金融機関との取引に使うのが日銀の当座預金
それだけのことですよ。
銀行は、中央銀行に預金口座(日本では、日本銀行当座預金 がこれに当たります)を持っていて、必要に応じていつでもおさつを引き出すことができます。銀行は、中央銀行当座預金と、人々から預かっている預金という2つのものを使って、中央銀行と私たちとの間におさつを行き来させています。
ところが不思議なことにネット投稿では日銀当座預金が何か特別な意味を持つ「打ち出の小づち」のように思われています。
なぜこのように奇妙な理解になるのか、不思議でなりませんね。
MMT論者が流している嘘を信じてしまったんでしょうね。
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