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非戦時では年7.5%のインフレはハイパーインフレに相当する。
http://www.asyura2.com/21/ban10/msg/346.html
投稿者 中川隆 日時 2022 年 2 月 19 日 18:26:47: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: アメリカの現在のインフレ率7.1%はもう絶対に元に戻せない滅茶苦茶な高インフレ 投稿者 中川隆 日時 2022 年 1 月 31 日 12:37:35)

非戦時では年7.5%のインフレはハイパーインフレに相当する。
MMT論者はハイパーインフレーションとはフィリップ・ケーガンにより、「インフレ率が毎月50%を超えること」と定義されている。
毎月のインフレ率50%が継続すると、一年後には物価が130倍に上昇することになる。すなわち、インフレ率13000%である。
と戦争で供給能力が壊滅した場合の定義をすぐに持ち出しますが、今の日本みたいに供給力が有り余っている場合には使えません。
ハイパーインフレーションの定義はその時の状況に合わせて変えるのが正しいのです。

アメリカはインフレ年率7.5% で既にハイパーインフレで、金利を10回上げて 年利2.5%にしても インフレは絶対に収まらず、株価大暴落と世界大恐慌を引き起こす。 

今のアメリカのインフレ率は1年で7.5%である。
それでも市場は物価高騰を一時的なものと見なし続けてきた。Fed(連邦準備制度)のパウエル議長が「インフレは一時的」の文言を撤回しても、市場参加者はこれまでのデフレトレンドがそのまま続くと心の何処かで信じ続けていた。

だがFedが資産価格を下落させてでもインフレ抑制のために金融引き締めを行わなければならないと気付き始めている今、長期のインフレは特に欧米人にとって差し迫った問題になりつつある。

日本人にはまだ実感がないかもしれないが、アメリカではスーパーの物価が実際に上昇を始め、ヨーロッパでは電力価格が2倍になっているのである。欧米の消費者は生き残りに必死になるだろう。

ついに駆逐され始めたデフレマインド

筆者が散々馬鹿にしてきた「デフレマインド脱却」という言葉だが、今の相場では無視できない威力を持つ。レイ・ダリオ氏が言うように、それは人々が本気で継続的なインフレに備え始めるという意味だからである。

世界最大のヘッジファンド: インフレになって驚いているリフレ派は馬鹿じゃないのか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/19942

今後物価が上がると人々が思えばどうなるか? 物価が上がる前にこぞってものを買おうとするだろう。自動車などの耐久財を買うか、不動産を買うか、あるいはゴールドを買うということになる。リフレ派の皆さんお待ちかねのデフレマインド脱却がアメリカでは本気で始まっているのである。

最近の動きは7.5%のインフレが一時的なものではなく、これから1970年代のようなハイパーインフレが現実化するということを織り込んでいるように見える。当時の金価格のチャートは以下の通りである。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2022/02/early-1970s-gold-chart.png

前にも書いたように、ハイパーインフレは継続的な物価高騰ではなく、何度かの波に分かれて来るものである。

現在のアメリカの物価高騰はインフレ第1波に過ぎない
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/17958

だから1970年代の相場の再来があるとしても、金相場にも波があるだろう。しかし上記の記事のようなトレードをすれば、波の合間のデフレ期には株式の空売りが守ってくれるだろう。そして長期的には当時のような大相場へと突入してゆくのである。

マイナード氏: インフレ懸念で金価格は最大5倍になる

スコット・マイナード氏の予言した通りである。株価の急落も含めてここではすべて事前に報じているので、参考にしてもらいたい。

2022年の株式市場はインフレと金融引き締めで暴落する
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/18367  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 中川隆[-13645] koaQ7Jey 2022年2月24日 10:37:31 : fCdzHcj1RA : eHVuQXh4bXYxNUE=[2] 報告
非戦時では年7.5%のインフレはハイパーインフレに相当する。
MMT論者はハイパーインフレーションとはフィリップ・ケーガンにより、「インフレ率が毎月50%を超えること」と定義されている。
毎月のインフレ率50%が継続すると、一年後には物価が130倍に上昇することになる。すなわち、インフレ率13000%である。
と戦争で供給能力が壊滅した場合の定義をすぐに持ち出しますが、今の日本みたいに供給力が有り余っている場合には使えません。
ハイパーインフレーションの定義はその時の状況に合わせて変えるのが正しいのです。

アメリカはインフレ年率7.5% で既にハイパーインフレで、金利を10回上げて 年利2.5%にしても インフレは絶対に収まらず、株価大暴落と世界大恐慌を引き起こす。 

今のアメリカのインフレ率は1年で7.5%である。
それでも市場は物価高騰を一時的なものと見なし続けてきた。Fed(連邦準備制度)のパウエル議長が「インフレは一時的」の文言を撤回しても、市場参加者はこれまでのデフレトレンドがそのまま続くと心の何処かで信じ続けていた。

だがFedが資産価格を下落させてでもインフレ抑制のために金融引き締めを行わなければならないと気付き始めている今、長期のインフレは特に欧米人にとって差し迫った問題になりつつある。

日本人にはまだ実感がないかもしれないが、アメリカではスーパーの物価が実際に上昇を始め、ヨーロッパでは電力価格が2倍になっているのである。欧米の消費者は生き残りに必死になるだろう。

ついに駆逐され始めたデフレマインド

筆者が散々馬鹿にしてきた「デフレマインド脱却」という言葉だが、今の相場では無視できない威力を持つ。レイ・ダリオ氏が言うように、それは人々が本気で継続的なインフレに備え始めるという意味だからである。

世界最大のヘッジファンド: インフレになって驚いているリフレ派は馬鹿じゃないのか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/19942

今後物価が上がると人々が思えばどうなるか? 物価が上がる前にこぞってものを買おうとするだろう。自動車などの耐久財を買うか、不動産を買うか、あるいはゴールドを買うということになる。リフレ派の皆さんお待ちかねのデフレマインド脱却がアメリカでは本気で始まっているのである。

最近の動きは7.5%のインフレが一時的なものではなく、これから1970年代のようなハイパーインフレが現実化するということを織り込んでいるように見える。当時の金価格のチャートは以下の通りである。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2022/02/early-1970s-gold-chart.png

前にも書いたように、ハイパーインフレは継続的な物価高騰ではなく、何度かの波に分かれて来るものである。

現在のアメリカの物価高騰はインフレ第1波に過ぎない
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/17958

12月のアメリカの住宅価格は18.8%上昇、サブプライムバブルを大きく上回る
リーマン・ショックを引き起こした2007年までの住宅バブル以上のバブルが今アメリカで起こっているのである。

現在の物価高騰全般の原因は現金給付と低金利だが、住宅価格については低金利の影響が大きいだろう。インフレを警戒して去年末に利上げを始めたイギリスと違い、アメリカではまだ利上げを行なっておらず、したがって7.5%のインフレが起こっている状況で政策金利はゼロである。

一方で住宅市場に影響を与えるのは長期金利である。長期金利をもとに住宅ローン金利が決定され、住宅ローン金利が低ければ購入者がローンを組みやすくなる。ローンを組むということは、お金を持っていなくとも住宅を買えるということである。しかしコストがかかる。コストとは住宅ローンの金利である。

だがこの金利がコストにならない場合がある。購入した住宅の価値が金利を上回るペースで上がる場合である。
現在、アメリカの住宅価格は年間18.8%のペースで上がっており、住宅だけでなく食料品やガソリン代なども上がってる中、アメリカ国民はこれからインフレになることを実感しつつある。

こうした住宅価格の高騰がこれからも続くならば、仮にローン金利が10%でも買った住宅の価値が年に18.8%上昇すれば元が取れてしまう。しかもローンとはお金を借りることだから、お金を持っていなくても買えてしまうのである。年間18.8%価格上昇するものを手に入れるためのコストは年間2%である。あるいは逆に住宅を買わずに賃貸で住み続ければ、家賃が18.8%上昇することになる。
アメリカに住んでいて住宅を買わない理由があるだろうか?

一部の人はいまだに時間が経てばインフレが落ち着くと何の根拠もなく主張しているが、そんな訳がないということが分かってもらえたと思う。
インフレとは自然に悪化するものである。これからものの値段が上がるなら、先に買えるものは先に買っておこうとするだろう。食料品は難しいが、先に買ってそのまま持っておける現物資産といえばまず不動産である。

だからインフレが更なるインフレの原因になり、状況はどんどん悪化してゆく。

資本主義経済は金利上昇という自制機能を備えているが、金利がマクロ経済について何も知らない役人に操作されている間はインフレは悪化し続けるだろう。だが物価高騰が本当に1970年代のレベルに達するまでそれは起きないだろう。手遅れにならなければ何もしないのが役人と政治家だからである。彼らの存在意義は何なのだろうか。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20231

2. 中川隆[-13641] koaQ7Jey 2022年2月25日 04:16:30 : xqWBxpevIo : OEQwZC5yNWxzMy4=[1] 報告
非戦時では年7.5%のインフレはハイパーインフレに相当する。
MMT論者はハイパーインフレーションとはフィリップ・ケーガンにより、「インフレ率が毎月50%を超えること」と定義されている。
毎月のインフレ率50%が継続すると、一年後には物価が130倍に上昇することになる。すなわち、インフレ率13000%である。
と戦争で供給能力が壊滅した場合の定義をすぐに持ち出しますが、今の日本みたいに供給力が有り余っている場合には使えません。
ハイパーインフレーションの定義はその時の状況に合わせて変えるのが正しいのです。

アメリカはインフレ年率7.5% で既にハイパーインフレで、金利を10回上げて 年利2.5%にしても インフレは絶対に収まらず、株価大暴落と世界大恐慌を引き起こす。 

今のアメリカのインフレ率は1年で7.5%である。
それでも市場は物価高騰を一時的なものと見なし続けてきた。Fed(連邦準備制度)のパウエル議長が「インフレは一時的」の文言を撤回しても、市場参加者はこれまでのデフレトレンドがそのまま続くと心の何処かで信じ続けていた。

だがFedが資産価格を下落させてでもインフレ抑制のために金融引き締めを行わなければならないと気付き始めている今、長期のインフレは特に欧米人にとって差し迫った問題になりつつある。

日本人にはまだ実感がないかもしれないが、アメリカではスーパーの物価が実際に上昇を始め、ヨーロッパでは電力価格が2倍になっているのである。欧米の消費者は生き残りに必死になるだろう。

ついに駆逐され始めたデフレマインド

筆者が散々馬鹿にしてきた「デフレマインド脱却」という言葉だが、今の相場では無視できない威力を持つ。レイ・ダリオ氏が言うように、それは人々が本気で継続的なインフレに備え始めるという意味だからである。

世界最大のヘッジファンド: インフレになって驚いているリフレ派は馬鹿じゃないのか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/19942

今後物価が上がると人々が思えばどうなるか? 物価が上がる前にこぞってものを買おうとするだろう。自動車などの耐久財を買うか、不動産を買うか、あるいはゴールドを買うということになる。リフレ派の皆さんお待ちかねのデフレマインド脱却がアメリカでは本気で始まっているのである。

最近の動きは7.5%のインフレが一時的なものではなく、これから1970年代のようなハイパーインフレが現実化するということを織り込んでいるように見える。当時の金価格のチャートは以下の通りである。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2022/02/early-1970s-gold-chart.png

前にも書いたように、ハイパーインフレは継続的な物価高騰ではなく、何度かの波に分かれて来るものである。

現在のアメリカの物価高騰はインフレ第1波に過ぎない
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/17958

12月のアメリカの住宅価格は18.8%上昇、サブプライムバブルを大きく上回る
リーマン・ショックを引き起こした2007年までの住宅バブル以上のバブルが今アメリカで起こっているのである。

現在の物価高騰全般の原因は現金給付と低金利だが、住宅価格については低金利の影響が大きいだろう。インフレを警戒して去年末に利上げを始めたイギリスと違い、アメリカではまだ利上げを行なっておらず、したがって7.5%のインフレが起こっている状況で政策金利はゼロである。

一方で住宅市場に影響を与えるのは長期金利である。長期金利をもとに住宅ローン金利が決定され、住宅ローン金利が低ければ購入者がローンを組みやすくなる。ローンを組むということは、お金を持っていなくとも住宅を買えるということである。しかしコストがかかる。コストとは住宅ローンの金利である。

だがこの金利がコストにならない場合がある。購入した住宅の価値が金利を上回るペースで上がる場合である。
現在、アメリカの住宅価格は年間18.8%のペースで上がっており、住宅だけでなく食料品やガソリン代なども上がってる中、アメリカ国民はこれからインフレになることを実感しつつある。

こうした住宅価格の高騰がこれからも続くならば、仮にローン金利が10%でも買った住宅の価値が年に18.8%上昇すれば元が取れてしまう。しかもローンとはお金を借りることだから、お金を持っていなくても買えてしまうのである。年間18.8%価格上昇するものを手に入れるためのコストは年間2%である。あるいは逆に住宅を買わずに賃貸で住み続ければ、家賃が18.8%上昇することになる。
アメリカに住んでいて住宅を買わない理由があるだろうか?

一部の人はいまだに時間が経てばインフレが落ち着くと何の根拠もなく主張しているが、そんな訳がないということが分かってもらえたと思う。
インフレとは自然に悪化するものである。これからものの値段が上がるなら、先に買えるものは先に買っておこうとするだろう。食料品は難しいが、先に買ってそのまま持っておける現物資産といえばまず不動産である。

だからインフレが更なるインフレの原因になり、状況はどんどん悪化してゆく。

資本主義経済は金利上昇という自制機能を備えているが、金利がマクロ経済について何も知らない役人に操作されている間はインフレは悪化し続けるだろう。だが物価高騰が本当に1970年代のレベルに達するまでそれは起きないだろう。手遅れにならなければ何もしないのが役人と政治家だからである。彼らの存在意義は何なのだろうか。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20231

アメリカはアップルを始め多くの企業が中国での製造によって利益を上げています。ですから、政権同士がどんなに反目しても、米中のデカップリングは進まなかった。中国製品依存度の高いアメリカが関係を切れなかったとも言えます。
しかし、ウクライナ戦争に伴う経済制裁はデカップリングを一気に進行させ、その先の「冷戦」がし易くなります。

米中のデカップリングはインフレを加速する
先進国では中国を始めとする新興国の生産力と安い製品が原因で、過剰供給が常態的に発生していたので、インフレ率を押し下げるバイアスが常に掛かっていました。しかし、中国とのデカップリングでインフレ率は高まる。そして、ウクライナや中東の混乱は、原油価格を押し上げてインフレ率をさらに高めます。低金利で生き延びている世界は、金利上昇で崩壊します。

3. 中川隆[-13393] koaQ7Jey 2022年3月31日 21:16:29 : bL68MO5PpA : VlB6R3hBU3dPMi4=[20] 報告
非戦時では年7.9%のインフレはハイパーインフレに相当する。
MMT論者はハイパーインフレーションとはフィリップ・ケーガンにより、「インフレ率が毎月50%を超えること」と定義されている。
毎月のインフレ率50%が継続すると、一年後には物価が130倍に上昇することになる。すなわち、インフレ率13000%である。
と戦争で供給能力が壊滅した場合の定義をすぐに持ち出しますが、今の日本みたいに供給力が有り余っている場合には使えません。
ハイパーインフレーションの定義はその時の状況に合わせて変えるのが正しいのです。
アメリカはインフレ年率7.5% で既にハイパーインフレで、金利を10回上げて 年利2.5%にしても インフレは絶対に収まらず、株価大暴落と世界大恐慌を引き起こす。 

今のアメリカのインフレ率は1年で7.9%である。
それでも市場は物価高騰を一時的なものと見なし続けてきた。Fed(連邦準備制度)のパウエル議長が「インフレは一時的」の文言を撤回しても、市場参加者はこれまでのデフレトレンドがそのまま続くと心の何処かで信じ続けていた。

だがFedが資産価格を下落させてでもインフレ抑制のために金融引き締めを行わなければならないと気付き始めている今、長期のインフレは特に欧米人にとって差し迫った問題になりつつある。

日本人にはまだ実感がないかもしれないが、アメリカではスーパーの物価が実際に上昇を始め、ヨーロッパでは電力価格が2倍になっているのである。欧米の消費者は生き残りに必死になるだろう。

ついに駆逐され始めたデフレマインド

筆者が散々馬鹿にしてきた「デフレマインド脱却」という言葉だが、今の相場では無視できない威力を持つ。レイ・ダリオ氏が言うように、それは人々が本気で継続的なインフレに備え始めるという意味だからである。

世界最大のヘッジファンド: インフレになって驚いているリフレ派は馬鹿じゃないのか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/19942

今後物価が上がると人々が思えばどうなるか? 物価が上がる前にこぞってものを買おうとするだろう。自動車などの耐久財を買うか、不動産を買うか、あるいはゴールドを買うということになる。リフレ派の皆さんお待ちかねのデフレマインド脱却がアメリカでは本気で始まっているのである。

最近の動きは7.5%のインフレが一時的なものではなく、これから1970年代のようなハイパーインフレが現実化するということを織り込んでいるように見える。当時の金価格のチャートは以下の通りである。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2022/02/early-1970s-gold-chart.png

前にも書いたように、ハイパーインフレは継続的な物価高騰ではなく、何度かの波に分かれて来るものである。

現在のアメリカの物価高騰はインフレ第1波に過ぎない
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/17958

12月のアメリカの住宅価格は18.8%上昇、サブプライムバブルを大きく上回る
リーマン・ショックを引き起こした2007年までの住宅バブル以上のバブルが今アメリカで起こっているのである。

現在の物価高騰全般の原因は現金給付と低金利だが、住宅価格については低金利の影響が大きいだろう。インフレを警戒して去年末に利上げを始めたイギリスと違い、アメリカではまだ利上げを行なっておらず、したがって7.5%のインフレが起こっている状況で政策金利はゼロである。

一方で住宅市場に影響を与えるのは長期金利である。長期金利をもとに住宅ローン金利が決定され、住宅ローン金利が低ければ購入者がローンを組みやすくなる。ローンを組むということは、お金を持っていなくとも住宅を買えるということである。しかしコストがかかる。コストとは住宅ローンの金利である。

だがこの金利がコストにならない場合がある。購入した住宅の価値が金利を上回るペースで上がる場合である。
現在、アメリカの住宅価格は年間18.8%のペースで上がっており、住宅だけでなく食料品やガソリン代なども上がってる中、アメリカ国民はこれからインフレになることを実感しつつある。

こうした住宅価格の高騰がこれからも続くならば、仮にローン金利が10%でも買った住宅の価値が年に18.8%上昇すれば元が取れてしまう。しかもローンとはお金を借りることだから、お金を持っていなくても買えてしまうのである。年間18.8%価格上昇するものを手に入れるためのコストは年間2%である。あるいは逆に住宅を買わずに賃貸で住み続ければ、家賃が18.8%上昇することになる。
アメリカに住んでいて住宅を買わない理由があるだろうか?

一部の人はいまだに時間が経てばインフレが落ち着くと何の根拠もなく主張しているが、そんな訳がないということが分かってもらえたと思う。
インフレとは自然に悪化するものである。これからものの値段が上がるなら、先に買えるものは先に買っておこうとするだろう。食料品は難しいが、先に買ってそのまま持っておける現物資産といえばまず不動産である。

だからインフレが更なるインフレの原因になり、状況はどんどん悪化してゆく。

資本主義経済は金利上昇という自制機能を備えているが、金利がマクロ経済について何も知らない役人に操作されている間はインフレは悪化し続けるだろう。だが物価高騰が本当に1970年代のレベルに達するまでそれは起きないだろう。手遅れにならなければ何もしないのが役人と政治家だからである。彼らの存在意義は何なのだろうか。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20231

アメリカはアップルを始め多くの企業が中国での製造によって利益を上げています。ですから、政権同士がどんなに反目しても、米中のデカップリングは進まなかった。中国製品依存度の高いアメリカが関係を切れなかったとも言えます。
しかし、ウクライナ戦争に伴う経済制裁はデカップリングを一気に進行させ、その先の「冷戦」がし易くなります。

米中のデカップリングはインフレを加速する
先進国では中国を始めとする新興国の生産力と安い製品が原因で、過剰供給が常態的に発生していたので、インフレ率を押し下げるバイアスが常に掛かっていました。しかし、中国とのデカップリングでインフレ率は高まる。そして、ウクライナや中東の混乱は、原油価格を押し上げてインフレ率をさらに高めます。低金利で生き延びている世界は、金利上昇で崩壊します。

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