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アメリカの現在のインフレ率7.5%はもう絶対に元に戻せない滅茶苦茶な高インフレ
http://www.asyura2.com/21/ban10/msg/327.html
投稿者 中川隆 日時 2022 年 2 月 14 日 13:13:42: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 貨幣はいくら発行してもいいよ、円の貨幣価値が貨幣発行量に反比例して減る。円貨幣が紙屑になるだけ。 投稿者 中川隆 日時 2022 年 2 月 12 日 07:32:33)

現代では物価上昇率 年率7.5% でも世界大恐慌になる
アメリカの現在のインフレ率7.5%はもう絶対に元に戻せない滅茶苦茶な高インフレ:
何故世界の株価は今崩れかけているのか? 
これまでわれわれは大量の負債を作り出し、大量の現金を給付した。それで誰もが現金を受け取った。更にものを買うためにお金を借りようと思えば、それも簡単だった。背景にあるのは量的緩和と現金給付である。こうした緩和策は経済を浮揚させると見せかけて実は何年も持たず、大きなバブル崩壊の原因となるのだが、人々はそれに気付かずに紙幣を印刷したがる。
しかも今回のバブル崩壊は例えばリーマンショックの頃よりも深刻である。何故ならば、アメリカでは40年ぶりの物価高騰が起きているからである。
7.5%のインフレとは1年の間に預金の価値がそれだけ減ったということである。日本でもガソリンなどの価格が上がっているが、それはその分貯蓄の価値が目減りしたということである。インフレを喜んでいる人々は、もう随分減ってきたとは思うが、その意味を理解しているのだろうか。

購買力をそれほど大幅に増強すれば、経済は商品とサービスを作ろうとはするが、結果として大規模なインフレになる。
それで利上げが必要となる。政策金利が上がるとそれに連動する住宅ローンや自動車ローンなどの金利も上がり、ものを買うための資金を借りにくくなり、インフレが抑えられる。

今、高騰した物価に対応するべく金利が上昇している。政策金利を先回りする市場の2年物国債の金利は怒涛の勢いで上がっている。上がってはいるが、1.2%程度で7.1%のインフレが収まるわけがない。金利は何処まで上がるだろうか。そして1.2%でも株価にとっては十分脅威なのである。


緩和を永遠に続けられる時代は終わった
金融引き締めで株価が下落することは過去にもあった。例えば2018年である。
当時は市場が20%程度下落したところでパウエル氏が株安の原因は自分だと認め、引き締めを撤回して株価は反発した。
しかし今回の問題は、金融引き締めを止めると物価高騰が続いてしまうことである。

市場を資金漬けにしても物価が高騰せず、金融引き締めも必要にならない、そういう時代は終わった。いまや相場のサイクルの新たな局面に達している。
これはインフレ愛好家たちの致命的な矛盾なのだが、緩和を永遠に続けられていたのはデフレのおかげである。物価が上がらないからこそ緩和が続けられたのだ。だがその時代は終わった。

これまで同じ事が何度も起こってきた。
金融緩和のサイクルとは次のようなものである。まず経済成長が以前ほどではなくなってきて、人々は金融緩和に頼るようになる。金利を下げると経済と株価は回復し、人々は喜ぶ。
そうしている内に今度は金利がゼロまで下がってしまい、これ以上下げられなくなる。そうすると人々は紙幣を印刷し始める。量的緩和である。(もう公に紙幣印刷と呼んでしまって良いのではないか?)

量的緩和はリーマンショック以後の新しいものだと思われがちだが、人類の歴史上紙幣印刷は何度もあった。元々は紙幣ではなく金貨だったから、改鋳によって金貨に含まれるゴールドの含有量を減らしたりしたのだが、それは要するに貨幣の価値を薄める今の量的緩和と同じことである。
奇妙なことに国民は政府の借金を薄めるために自分の貯金の価値を減らす政策を喜んで支持している。人々は生まれながらの奴隷なのだろう。

しかし問題は、紙幣印刷を行なっても10年か20年の間はインフレが起こらないということである。この10年という期間はレーガノミクスの1980年代に緩和が始まって緩和バブルが完全に崩壊するまでの50年から見れば短い期間なのだが、人々の実感として10年は長い。

だから人々は「どれだけ紙幣を印刷してもインフレにはならない」とする錯覚に陥ってしまう。そう主張しているMMT(現代貨幣理論)は新しいものに思われがちだが、歴史を振り返れば緩和バブル相場の末期にいつも同じ主張が現れ、バブル崩壊とともに消えてゆく、いつものことなのである。

▲△▽▼

Fedは利上げと量的引き締め(バランスシート縮小)を行おうとしている。株価が暴落しても、インフレが続く限り、金融引き締めを強要され続ける。
これは1980年代のレーガノミクスから始まった金融緩和依存の時代の終わりである。これまでは金利を下げ、紙幣を印刷することによって経済を一時的に浮揚させることが出来た。1945年の終戦から40年近くかけて上昇した金利が、40年かけて下落し、それが再び上昇しようとしている。
低金利の時代は終わる。そうしなければ物価が高騰し、人々は日用品を買えなくなるだろう。

これは40年もの間金利低下に依存し、借金によって自分が生産するよりも多くを消費してきた社会のツケを少なくとも今後10年の経済恐慌によって支払ってゆくということである。

金融緩和で無理矢理経済を支えれば、バブル崩壊と経済恐慌という形でツケを後で払うようになる。
市場で価格を恣意的にコントロールすれば、ものが不足したり、資源が無駄遣いされたり、消費者が本当に求めるものに投資がされなくなってしまう。
日銀がイールドカーブコントロール、つまり国債の金利と価格に制限を付けているように、量的緩和とは国債市場を恣意的に操作することである。
恣意的に操作された低金利によって、金利が高いままであれば借金の借り換えができずに潰れていたゾンビ企業が延命され、不要なものやサービスを作り続ける。それらは当然売れないので価格が下がってゆく。

それが1980年から40年続いたデフレと低成長の原因である。人々はそれをより良い製品を作ることによってではなく、緩和に依存することによって解決しようとした。それでますます低成長が酷くなり、コロナがきっかけで現金給付という禁忌に手を出すことになり、深刻なデフレは深刻なインフレと入れ替わり、低金利の時代が終わる。

債券市場は金利上昇によるゾンビ企業の淘汰を指示している。
株式市場でも同じである。消費者の求める製品やサービスを提供する企業の株価は上がって資金を集めやすくなり、誰も欲しがらないものを作る企業の株価は暴落して倒産する。株価を無理矢理上げれば世の中が不要なものであふれかえる。

どの企業が経済活動を続けるべきで、この企業が続けるべきではないか、つまりどのような製品が作られるべきで、どのような製品が作られるべきではないかを、消費者の需要ではなく政治家が決定していたのが、市場が政府によって操作された世界である。
彼らは東京五輪やGO TOトラベルのように、資金を経済成長ではなく票田への撒き餌を目的として振り分けるだろう。  

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コメント
1. 中川隆[-13701] koaQ7Jey 2022年2月14日 14:15:53 : 7mA7lk5EdI : WGYvQUEwaUZUVGc=[6] 報告
アメリカも日本も既に詰んでいるんだよ _ 現代では物価上昇率 年率7.5% でも世界大恐慌になる
アメリカの現在のインフレ率7.5%はもう絶対に元に戻せない滅茶苦茶な高インフレ:
何故世界の株価は今崩れかけているのか? 
これまでわれわれは大量の負債を作り出し、大量の現金を給付した。それで誰もが現金を受け取った。更にものを買うためにお金を借りようと思えば、それも簡単だった。背景にあるのは量的緩和と現金給付である。こうした緩和策は経済を浮揚させると見せかけて実は何年も持たず、大きなバブル崩壊の原因となるのだが、人々はそれに気付かずに紙幣を印刷したがる。
しかも今回のバブル崩壊は例えばリーマンショックの頃よりも深刻である。何故ならば、アメリカでは40年ぶりの物価高騰が起きているからである。
7.5%のインフレとは1年の間に預金の価値がそれだけ減ったということである。日本でもガソリンなどの価格が上がっているが、それはその分貯蓄の価値が目減りしたということである。インフレを喜んでいる人々は、もう随分減ってきたとは思うが、その意味を理解しているのだろうか。

購買力をそれほど大幅に増強すれば、経済は商品とサービスを作ろうとはするが、結果として大規模なインフレになる。
それで利上げが必要となる。政策金利が上がるとそれに連動する住宅ローンや自動車ローンなどの金利も上がり、ものを買うための資金を借りにくくなり、インフレが抑えられる。

今、高騰した物価に対応するべく金利が上昇している。政策金利を先回りする市場の2年物国債の金利は怒涛の勢いで上がっている。上がってはいるが、1.2%程度で7.1%のインフレが収まるわけがない。金利は何処まで上がるだろうか。そして1.2%でも株価にとっては十分脅威なのである。


緩和を永遠に続けられる時代は終わった
金融引き締めで株価が下落することは過去にもあった。例えば2018年である。
当時は市場が20%程度下落したところでパウエル氏が株安の原因は自分だと認め、引き締めを撤回して株価は反発した。
しかし今回の問題は、金融引き締めを止めると物価高騰が続いてしまうことである。

市場を資金漬けにしても物価が高騰せず、金融引き締めも必要にならない、そういう時代は終わった。いまや相場のサイクルの新たな局面に達している。
これはインフレ愛好家たちの致命的な矛盾なのだが、緩和を永遠に続けられていたのはデフレのおかげである。物価が上がらないからこそ緩和が続けられたのだ。だがその時代は終わった。

これまで同じ事が何度も起こってきた。
金融緩和のサイクルとは次のようなものである。まず経済成長が以前ほどではなくなってきて、人々は金融緩和に頼るようになる。金利を下げると経済と株価は回復し、人々は喜ぶ。
そうしている内に今度は金利がゼロまで下がってしまい、これ以上下げられなくなる。そうすると人々は紙幣を印刷し始める。量的緩和である。(もう公に紙幣印刷と呼んでしまって良いのではないか?)

量的緩和はリーマンショック以後の新しいものだと思われがちだが、人類の歴史上紙幣印刷は何度もあった。元々は紙幣ではなく金貨だったから、改鋳によって金貨に含まれるゴールドの含有量を減らしたりしたのだが、それは要するに貨幣の価値を薄める今の量的緩和と同じことである。
奇妙なことに国民は政府の借金を薄めるために自分の貯金の価値を減らす政策を喜んで支持している。人々は生まれながらの奴隷なのだろう。

しかし問題は、紙幣印刷を行なっても10年か20年の間はインフレが起こらないということである。この10年という期間はレーガノミクスの1980年代に緩和が始まって緩和バブルが完全に崩壊するまでの50年から見れば短い期間なのだが、人々の実感として10年は長い。

だから人々は「どれだけ紙幣を印刷してもインフレにはならない」とする錯覚に陥ってしまう。そう主張しているMMT(現代貨幣理論)は新しいものに思われがちだが、歴史を振り返れば緩和バブル相場の末期にいつも同じ主張が現れ、バブル崩壊とともに消えてゆく、いつものことなのである。

▲△▽▼

Fedは利上げと量的引き締め(バランスシート縮小)を行おうとしている。株価が暴落しても、インフレが続く限り、金融引き締めを強要され続ける。
これは1980年代のレーガノミクスから始まった金融緩和依存の時代の終わりである。これまでは金利を下げ、紙幣を印刷することによって経済を一時的に浮揚させることが出来た。1945年の終戦から40年近くかけて上昇した金利が、40年かけて下落し、それが再び上昇しようとしている。
低金利の時代は終わる。そうしなければ物価が高騰し、人々は日用品を買えなくなるだろう。

これは40年もの間金利低下に依存し、借金によって自分が生産するよりも多くを消費してきた社会のツケを少なくとも今後10年の経済恐慌によって支払ってゆくということである。

金融緩和で無理矢理経済を支えれば、バブル崩壊と経済恐慌という形でツケを後で払うようになる。
市場で価格を恣意的にコントロールすれば、ものが不足したり、資源が無駄遣いされたり、消費者が本当に求めるものに投資がされなくなってしまう。
日銀がイールドカーブコントロール、つまり国債の金利と価格に制限を付けているように、量的緩和とは国債市場を恣意的に操作することである。
恣意的に操作された低金利によって、金利が高いままであれば借金の借り換えができずに潰れていたゾンビ企業が延命され、不要なものやサービスを作り続ける。それらは当然売れないので価格が下がってゆく。

それが1980年から40年続いたデフレと低成長の原因である。人々はそれをより良い製品を作ることによってではなく、緩和に依存することによって解決しようとした。それでますます低成長が酷くなり、コロナがきっかけで現金給付という禁忌に手を出すことになり、深刻なデフレは深刻なインフレと入れ替わり、低金利の時代が終わる。

債券市場は金利上昇によるゾンビ企業の淘汰を指示している。
株式市場でも同じである。消費者の求める製品やサービスを提供する企業の株価は上がって資金を集めやすくなり、誰も欲しがらないものを作る企業の株価は暴落して倒産する。株価を無理矢理上げれば世の中が不要なものであふれかえる。

どの企業が経済活動を続けるべきで、この企業が続けるべきではないか、つまりどのような製品が作られるべきで、どのような製品が作られるべきではないかを、消費者の需要ではなく政治家が決定していたのが、市場が政府によって操作された世界である。
彼らは東京五輪やGO TOトラベルのように、資金を経済成長ではなく票田への撒き餌を目的として振り分けるだろう。

2. 中川隆[-13460] koaQ7Jey 2022年3月24日 06:55:37 : 7EzgAf4sc2 : UExyUHlKbXVPcVk=[2] 報告
金融緩和・財政出動の結果は世界大恐慌か、ハイパーインフレーションのどちらかしかない
物価上昇率7.9% はハイパーインフレに該当する、放置すると100年前より遥かに酷い世界大恐慌になる

アメリカの物価高騰
アメリカの消費者にとって物価高騰は既に生活の問題である。アメリカではガソリンだけではなくあらゆるものの価格が既に上がっている。
物価が上がる、上がるから先に買う、そして価格がもっと上がるというインフレサイクルが始まっているのである。

現金給付で無理矢理に消費者の消費を喚起したからである。だが紙幣印刷は当然のようにインフレを引き起こし、それは住宅バブルなどに火をつけて持続的なものとなった。もはや現金給付は行われていないが、インフレは続いている。

12月のアメリカの住宅価格は18.8%上昇、サブプライムバブルを大きく上回る
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20231

アメリカ人は住宅をこぞって買っているし、米国企業は原油や小麦など金融市場で値段が高騰しているものを更に高騰するまえに買ってしまおうとしている。そうした資金の少なくない部分は住宅ローンなど借りられたお金である。だからこのインフレを止めるためには中央銀行は金利を上げ、人々がお金を借りにくくする必要がある。それでFedは利上げなどの金融引き締めを行おうとしているのである。

アメリカでの広範な物価高騰を受け、中央銀行であるFed(連邦準備制度)はようやく利上げを開始した。
だがインフレ率が7.9%である状況で、政策金利を年末にようやく2%に達するかどうかという水準に上げる方針は、筆者や著名投資家からむしろ「緩和的」な利上げだと見なされている。

Fedがそのような利上げで十分だと主張するために彼らが挙げている根拠には色々な数字があり、サマーズ氏はそれについてコメントしている。
Fedはインフレが長期的に2%になると推定しており、中立な金利水準は2.4%だという。だから政策金利を中立水準より高い2.7%まで上げるのだと発表して自賛している。

彼らの計算の問題は、インフレ率が2%に下がると推定しながらそう信じる根拠を挙げていないことだ。

要するに、中央銀行の言い分はインフレ率は現在の7.9%から2%に勝手に戻り、経済にとって中立な金利は2.4%なのだから、金利を最終的に2.7%まで上げればそれは引き締め的だということである。インフレが上がり、金利を同じだけ上げるならば、インフレ率を差し引いた実質金利は全く変わっていないということだ。

インフレと実質金利
インフレ対策で金融政策を引き締めるならば、政策金利の絶対値ではなくインフレ率を差し引いた実質金利を上昇させなければならない。
現状のアメリカのインフレ率と金利を考えてもらいたい。日用品や電力価格が高騰し、不動産などは2桁の上昇率を記録している。

消費者にとって、何もせずに状況を眺めていればインフレはどんどん酷くなる。
だがこの状況で金利が2%であれば、ローンを組むことにより2%の金利を支払って10%以上上昇している不動産を買うことが出来る。金利が仮に3%でも4%でも元が取れてしまうのである。

これが「インフレに対して今の利上げが緩和的」であることの意味である。金利が低ければ誰でも借金して住宅を買うだろう。

だから金融政策が引き締め的かどうかは実質金利で考える必要がある。実質金利は名目の金利からインフレ率を引いたものなので、インフレ率が上がるとそれだけで実質金利は下がる。

金融政策を引き締めたければ、金利をインフレ率が上がった以上に上げなければならない。
アメリカのインフレ率は元々2%だった。今やインフレ率は6%か、指標によっては8%だから、金利は少なくとも4%以上上げなければならないということになる。これは2018年に世界同時株安を引き起こした2.5%の利上げを大きく上回る。
それでようやく中立になるのだから、本来必要な利上げは恐らくそれ以上だ。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/21793


利上げのもたらす結果
利上げをして、それでインフレが収まり、それだけだろうか。しかしこれまで低金利で支えられてきた株式市場のことを思い出したい。

インフレを十分に抑えられる高金利は金融市場と実体経済にとって高過ぎる。

株式市場も実体経済もこれまで低金利に頼りすぎてきたのである。「インフレにならない限りいくらでも紙幣印刷できる」を合言葉にしていた人々は、今頃デフレの有難さを噛み締めているだろう。デフレだったからいくらでも紙幣印刷出来たのである。

しかし実際、利上げはどこまで行われるのだろうか? 今後の利上げ予想を織り込んで推移する2年物国債の金利を見てみよう。
ウクライナ危機で少し足踏みしたが、ウクライナ問題はむしろインフレを悪化させるとの見方から金利は更に上昇し、2%まで上がっている。この水準は2018年の世界同時株安を引き起こした利上げの水準に近い。それで株式市場が大慌てしているのである。


インフレ抑制のためにどれだけ利上げが必要か
しかしよく考えてほしいのだが、市場が大騒ぎしている2%の金利はインフレに効くのだろうか。
相場が織り込んでいる利上げは政策金利が2%程度まで上がるというものだ。だがインフレがこれから5%になるとしても、それに対して金利が2%だというのは深刻な問題だ。

現在7.9% のアメリカのインフレ率に対して金利を高々2%まで上げたところで、インフレに対して何の意味があると言うのだろう。

金利が2%だとしてもものの値段が7%で上がるのならば、消費者や企業はやはり借金をして金利を払ってでも値段が上がる前にものを買いたいのではないか。それがインフレと金利の実際の関係である。

今後も悪化するインフレ
つまり、インフレはどんどん悪化する。現在の7.9%という数字は通過点に過ぎない。

しかしその通過点に過ぎないインフレ率でも抑制するために必要な利上げ幅は相当なものになるだろう。過去にアメリカで6%のインフレを抑えるためにどれだけの利上げが必要だったかについては以下の記事に書いてある。

1969年の米国で6%のインフレを抑えるためにどれだけの利上げが必要だったか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/19818

つまり、中央銀行が現在の「緩和的な」利上げ姿勢を続ける限り、アメリカのインフレは最終的にジンバブエのようになってゆく。

それは政治的に許容できないので、Fedは何処かの時点で更に強力な利上げ姿勢を表明せざるを得ないだろう。しかし2%の利上げでも悲鳴を上げている株式市場は、それ以上の金融引き締めが発表されたときどうなってしまうのだろう? 何度も言うが、2022年の株式市場は詰んでいるのである。

結論
もうこの話は著名投資家の中では去年から分かっていた話であり、ここの読者にとっては当たり前の結果でしかないので、あまり新鮮には響かないだろう。これから起こる株価暴落も、大してニュースではない。一部の人々はこれまでの株価下落で驚いているかもしれないが、まだ何も始まってすらいない。

インフレを抑えることは出来るが、そうすれば実体経済と金融市場は駄目になる。あるいは実体経済を守ることは出来るが、インフレ率はもう2%には戻らないだろう。

また、この株価暴落とインフレの2択という現実は、要するに株価暴落とドル暴落の2択ということである。インフレとは貨幣価値下落であり、それはドルの下落を意味するからである。これは米国株に投資する外国の(アメリカ以外の)投資家にとって死の宣告に等しい。ドルが死んでも株価が死んでもその人の投資は死ぬからである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/21458

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