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2021年10月21日
【藤井聡】各政党の経済政策公約を5点満点評価〜トップは国民民主&れいわ(5点)、次点は立憲民主(4.5点)、大きく落ちる自民&公明は共産&社民と同レベル(2点)〜
選挙戦がはじまりました。各党が様々な公約を掲げていますが、何よりも今、重要な争点は、
「経済対策」(デフレ不況からの脱却対策)
の一点をおいて他にありません。
経済が悪ければ、教育も科学技術もDXも安全保証も防災も、そして何より、財政再建も全て出来なくなるからです。
そしてその視点で当方は、今年のこの総選挙を見通し、本年4月にジャーナリストの田原総一朗氏と共に、
1)プライマリーバランス(PB)規律の凍結
2)消費税の減税・凍結
3)コロナ禍における損失補償
4)政府投資の拡大
という「4提言」を行った書籍
『こうすれば絶対よくなる!日本経済』を出版しました。
この4つさえ行えば、コロナ禍は言うに及ばず、1997年の消費増税によってもたらされた「失われた20年」を取り戻し、デフレ不況から脱却することも勿論可能となります。
ついては、本年6月、与野党を問わず、あらゆる国会議員にこうした4提言をしっかり進めて頂く事を祈念し、田原さんとこの4提言を国会議員各位に理解して頂くためのシンポジウムを国会議員会館で開催しました。
お陰様でそのシンポジウムには、与党、野党各政党から100名を超える国会議員の参加が集まり、上記4提言をじっくりと解説することが出来ました。
このシンポジウム後には、各政党、ならびに国会議員各位から追加説明を求める問い合わせなどが相次ぎ、それ以後も、本4提言のレクチャーに努めて参りました。
こうした議論の影響がどの程度あったのかは神のみぞ知るところではありますが、それ以後、例えば自民党の総裁選挙の候補者の公約や各政党の選挙公約にも、この4提言のそれぞれの提言内容に直接間接に関わる項目が見られる様になったものと感じています。
ついてはこの総選挙にあたり、各政党の公約を、この4提言の視点からそれぞれ○△×の三段階評価を行いつつ評価したところ、以下の様な結果となりました。
https://38news.jp/economy/19803
ご覧の様に、当方が、重要と考えている「4提言」の視点で、最も秀逸な公約を掲げているのは国民民主党とれいわ新選組となり、双方とも5点満点となりました(なお、100点満点で付けると双方100とはなりませんが、大雑把な5段階なら5点となった、という主旨です)。
次いで、「投資」の項目が中程度の△となったものの、それ以外の項目が全て○となった立憲民主党が次点の4.5点となりました。
ちなみに、上記表の補注でも記載しましたが、この4提言の中でも特に重要なのが、「PB規律の凍結」です。
PB規律凍結があれば残りがどれだけ適当でも必然的に必要な政府対策が進む一方、これが無ければどれだけ立派な事を口で言っていても結局何も出来ず、口だけで終わってしまうからです。
上記の3野党(国民民主、れいわ新選組、立憲民主)はいずれも、このPB規律の凍結についてそれぞれ踏み込んだ記述を公約に掲げていることから、「○」の評価となりましたが、与党の自民党、公明党はこの点について、必ずしも十分に踏み込んだ公約が掲げられていなかったということで残念ながら「△」の評価となりました。
そして、このPB規律が△であることが災いして、自民党、公明党はコロナ補償についても「投資」についても、必ずしも高い評点を与えることができず「△」となりました。
自民党は「(5年程度で)15兆円規模の防災・強靱化投資」や「単年度主義の脱却」等、積極的な投資に関する公約もあるにはあるのですが、その主張は、れいわ新選組の「毎年10兆円の公共事業」、国民民主党の「今後10年間で合計150兆円を新たに投資する」よりは圧倒的に小粒の投資規模であることは否めず、「△」評価となりました。
(「たられば」は意味の無いものではありますが、もしも高市総理が誕生していたのなら、「100兆円の政府投資」「PB規律の凍結」が公約に掲げられ、国民民主党やれいわ新選組と同程度の評価をPB規律と投資について下すことが出来ていたに違い無かっただろうにと……思いますと、自民党支持者の方にとっては、現状は大変に口惜しい状態だと言うことが言えたのかも知れませんが……)
なお、自民・公明は「PB規律の呪縛」故に、投資と保証が中途半端な「△」ですが、消費増税については全く言及がなく「×」となってしまっています。自民・公明はその「×」が禍となり、与党であるにもかかわらず社民・共産と同ランクの「2点」となってしまっています。
これは、「所得倍増」まで総裁選で言及していた岸田総理にしてみれば、随分と屈辱的な評価結果だと言わざるを得ないものと思いますが……岸田総理が「PB規律を思い切って凍結する」という毅然とした態度を見せられない以上、この程度の評価に甘んじて貰うのも致し方無き所と言えるでしょう。
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