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【ウィーン12日共同】セルビア・モンテネグロを構成するセルビア共和国のゾラン・ジンジッチ首相(50)が12日午後(日本時間同夜)、ベオグラードの共和国庁舎前で銃撃された。同首相は腹部などに2発の銃弾を受け、病院に運ばれたが、約50分後に死亡した。
同共和国政府は同日、声明を発表し、首相の死亡を公式に確認。「憲法の秩序が危機的状態にある」としてミチッチ大統領代行(共和国議会議長)に国家非常事態を宣言するよう提案した。政府は同日、緊急閣議を開催し大統領代行が首相職を代行することを決めた。
西欧流改革派の旗手として、同共和国で急進的な経済改革を進めてきた首相の暗殺は、発足したばかりの新国家連合セルビア・モンテネグロに影響を及ぼすのは必至だ。
ジンジッチ首相は2000年10月にユーゴスラビア連邦のミロシェビッチ旧政権を打倒したユーゴ政変の中心人物。同12月の同共和国議会選に民主党を率いて勝利、01年1月に首相に就任。その後、社会主義経済からの改革を進めるとともに、ミロシェビッチ時代の特権の廃止、腐敗・汚職対策にも取り組んでいた。