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Re: 宮崎 学 「戦争をしなければブッシュ政権は崩壊するのだ そして戦争をすれば軍事力で支配できないものが世界に存在することを知るだろう」
http://www.asyura.com/2003/war25/msg/694.html
投稿者 Ddog 日時 2003 年 3 月 12 日 00:44:38:

(回答先: 宮崎 学 「戦争をしなければブッシュ政権は崩壊するのだ そして戦争をすれば軍事力で支配できないものが世界に存在することを知るだろう」 投稿者 Ddog 日時 2003 年 3 月 12 日 00:41:59)

アメリカのイラク攻撃が極限まで迫っている。そこで、わが電脳キツネ目組は先月、イラ クの首都バグダッドに3名の有志を送り込んだ。戦争突入を目前にした現地のナマ実態を 取材するためである。身の安全を優先する大メディアのなまぬるい取材では、本当の姿は わからんもんや。 破らの報告によれば、バグダッドはきわめて平静を保っていた。アメリカのパシリである 日本からの訪問者にもかかわらず、実に友好的で、見知らぬオヤジに茶に誘われたりした という。

戦争直前にもかかわらず、のんきなもんや、と思う読者も多いだろうが、むしろその日 本的な見方こそが異常なのである。確かに日本は第二次大戦以降、繁栄を享受し、平和を 保ってきた。だが、それは日本人の努力でもたらされたものではない。東西冷戦の下、た またま日本が防波堤の役目を果たしたための棚ぼたにすぎん。
それに50年以上も戦禍にさらされることのなかった国なんぞ、日本くらいのもんやろ。 世界基準として考えれば、こういう場合、日本的見方は常識のラチ外や。ましてイラク国 民は、先の湾岸戦争だけでなく、常に戦争にさらされてきた。戦争は日常だったのである 。だからこそ、平和への欲求は日本人など比較にならないほど強い。そんな彼らが特に慌 てた様子もなく、日々を送っている。そこにはあきらめもあるのだろうが、それこそが彼 らにとっての平和、そして戦争のリアリティなのだ。
現時点ではまだ攻撃には至っていないものの、戦争回避という選択肢はアメリカ的には 成立しないと俺は見る。戦争をしなければブッシュ政権は間違いなく崩壊するだろう。ア メリカでの世論調査によれば6割の国民がブッシュを支持しているというが、これは戦争 支持の数でもある。仮にここで戦争を回避できたとしても、反戦に回った人間を含む残り の4割がブッシュ支持に回ることはます考えられない。
来年は大統領選だ。ブッシュ再選には戦争で圧倒的な勝利を演出するしか道はない。自 分の生き残りにどちらが得かーーそれがすべてなのだ。

では戦争に踏み切ったとして、そのあと、何が起こるのか。イラク統治がどうなるかな どの話は現実を知らない学者連中に任せるとして、俺はもっとダイナミックな事態を予想 する。恐らくイスラムだけでなくアメリカに対する反感が噴出する。その結果 、モザイク のように組み合わさってかろうじて保ってきた世界のバランスが、一気に崩壊することに なるだろう。世界は複雑に絡み合っている。タイの通貨危機の影響でスウェーデンの住宅ローンが跳ね上がったという話もあったが、阿かが勃発したとき、その影響がどこにどん な形で出てくるか、戸測さえできないのが現状である。崩壊の連鎖は思わぬ ところから始 まるに違いない。 まあ、なんであれイラク攻撃には大義名分がなさすぎる。前述のブッシュの思惑はもちろん、いちおうの眼目とされている核兵器、生物兵器などの大量破壊兵器についても賛同すべき根拠がない。破壊兵器を世界でもっとも大量にもっているのはほかならぬアメリカなのである。体のいい恫喝やで。アメリカは民主的の立派な国だからいいが、イラクはフセインがいるからダメーはたしてアメリカがそんなすばら しい国かいな。20世紀、世界で最も戦争してきたのもアメリカである。そんな国が自分だ けが正しいと主張しても信じられるわけがない。アルカイダはソ連のアフガン侵攻に対抗 するため、イラクのフセインにしてもホメイニによる革命後のイランを牽 制するために、アメリカ自身が育てたようなものだ。飼い犬に手をかまれた、それでは殺 しましょう、という理屈は通じない。すべては原因あっての結果である。

アルカイダにしろフセインにしろ、彼らの反米には理由がある。それへの決着なしに、 国際社会の敵、とまくしたてるのはお門違いや。すでにイギリスを除く欧州諸国はそうい う冷めた目でアメリカを見ている。欧州は旧ソ連の崩壊やボスニアの戦争を目の当たりに しているだけに、戦争の愚かさを知っているし、それを避けながら解決するのが賢者の選 択であることに気づいている。2月14日には世界中で1OOO万人規模の反戦デモが起こって いるが、これも欧州的見方への同調が根底にあると見ていいだろう。
もちろんアメリカ国内にも反戦運動は起きている。しかし、これをもって、アメリカの 民主主義は機能している、と見るのは早計だ。彼らの考えは基本的に、アメリカは民主主 義のすばらしい国、その国が戦争してはいけない、という理屈にある。つまりはアメリカ 万歳、発想の根底はブッシュと同質なのだ。しょせんは反戦のムード、熱狂をあおる構図 。かつてのベトナム反戦運動のように地に足のついたものではない。背景にはやはり9・1 1テロがある。あの事件が巻き起こした被害者意識と国をあげての反テロが、アメリカの 根幹を破壊してしまったのだ。

当然、反テロだけの理由に世界は同調しない。逆に高まる反米的機運によって、アメリ カ一国支配の終焉が始まる可能性のほうが高い。89年のソ連崩壊以降、アメリカは世界で 一人勝ちの一人帝国である。その覇権を生かし、実力行使することなくイラクにプレッシ ャーをかけ続ければ今の地位をさらに確実なものにすることができた。しかし、ブッシュ は恐らく戦争という物理的力を行使する。大統領のポジションと彼の支持基盤でもある石 油利権を確保するために。
しかし、その反面、同盟諸国には亀裂が入り、帝国アメリカの崩壊は時間の問題となる 。この仕組みはソ連と同じ。帝国の崩壊は内部から始まるものだ。アメリカは完全に孤立 。そこで初めて軍事力で支配できないものが世界に存在することを知るだろう。

となれば、問題は今後の日本とアメリカの関係である。日本がアメリカとの同盟関係に よって多くの恩恵を受けてきたのは事実だが、イラク攻撃後のアメリカに見えるのは覇権 の失墜とジリ貧状態。この先の50年を考えてみたとき、現状の関係を続けていくことはは たして得か。どう考えても損やろ。むしろ中国などのアジアに目を向けるべきやないか。
おごれるものひさしからず。昔の人はよう言うたもんやで。


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