現在地 HOME > 掲示板 > 戦争25 > 687.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: イラク問題:仏の拒否権行使方針 背景に多極化志向と反戦運動 [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 11 日 18:14:00)
【モスクワ町田幸彦】米英などが国連安全保障理事会に提出した対イラク武力行使容認の修正決議案について、ロシアは10日、拒否権を行使する姿勢を示したが、水面下では拒否権行使の場面を回避しようとする動きを模索している。消息筋によると、多数派工作で優位に立ち、米英が採決を断念する状況を目指すほか、英が安保理で決議案採択に必要な9票が得られない場合は棄権を検討している。
ロシアのイワノフ外相は10日、「安保理で採決すれば、反対票を投じる」と明言した。しかし、ロシアが最も望むシナリオは、米英の安保理での多数派工作が失敗し、修正案の審議自体がなくなることだ。そうなればロシアには拒否権行使の場面がなくなる。
米英が安保理で9票を確保して修正案の採決に臨めば、ロシアはフランスに同調して拒否権行使に出るが、対米関係を損ねる決定には政府周辺で批判も出ている。
一方、米英が9票を確保できずに安保理の採決になった場合、ロシアは棄権に回る可能性がある。「否決になるのが分かっていれば、拒否権を使う冒険をロシアはしない」と消息筋はみている。
ロシアは対イラク武力行使に反対しているが、軍、政府ともに「開戦は不可避」とみている。露政府関係筋は、「今回、ロシアが修正案の採択反対を明言したのは、開戦の時期を遅らせるためだ。米側との交渉を有利に運ぶため、プーチン政権は最大の圧力をかけた」と説明する。
米露間では、フセイン政権崩壊後のイラクへの関与をめぐって裏舞台の協議が続いている。数十億ドルの債権や油田開発などの経済権益を抱えるロシアにとって、米国がどのようなフセイン体制後の好条件を提示できるかが、開戦を前提にした現実的駆け引きの焦点になっている。
また、ロシア側は、大量破壊兵器の廃棄を求めた国連決議1441号に違反する証拠を米国が新たに示した場合、従来の立場に軌道修正を加える可能性がある。
[毎日新聞3月11日] ( 2003-03-11-20:25 )