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(回答先: 【同じ福岡でも】 新決議案否決なら、慎重対応を=麻生自民党政調会長 [時事通信] 【まだ少し救いがある】 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 23 日 16:23:25)
2003年 3月号 『北朝鮮』
イラク戦の次は、北朝鮮との戦争になるのではないか…と、多くの人々は予想していると思われます。 我々日本人にとっては、遠い中近東のイラクとは異なり、北朝鮮は朝鮮半島の北部に位置する隣国ですから、有事と成れば、その影響は避けられません。 大量の武装した避難民やら、脱北者といわれている人々が、本州北部の日本海沿岸に漂着するだろうという事は誰でもが予想のつくところです。 又、ヤケクソに成って、実践配備の終わっている「ノドン」ミサイルに細菌兵器を積んで発射する事も、予想しておかねば成りません。
御存知かと思いますが日本の法律は、そのような「有事」「非常時」を想定して作られていません。非常時に対し、秩序をもって対処する事によって、被害を最小限に抑える為に有事用の法制度を整えておくのは、国民の生命、財産を預かる政府の重要な仕事の一つです。残念ながら、日本はこれまでこの種の非常事態を考える必要が無かった国際情勢に甘え、自国の安全保障をアメリカに頼り切り、自力で守る気概も、法律も、装備も惰って来ました。 そのツケが今、一度に出てきているように思われます。
北朝鮮は、今「核」を盾にして又、瀬戸際外交をやっています。
私は金正日なる独裁者の関心は、自国の経済状況の改善にあるとは思いません。 この人の関心は、冷戦終結後の新しい世界の枠組みの中で、彼自身の地位、権力を如何にして維持し続けるかの一点にしかないと確信しています。 従ってその目的を遂行する為の一つが、経済援助で有り、また軍事攻撃を受けない保障を、国際社会(アメリカ)から獲得する事なんです。
従って北朝鮮が使う手口は、まず常に朝鮮半島において意図的に緊迫した情勢を作り、国連というか国際社会の注意を集める。次に暫く危ない発言を繰り返し、その後で交渉のテーブルに着く。それを日米韓は良しとして経済的援助を与える。 しかし、国際社会としては当然の事として、北朝鮮の経済を改善させるべく、改革を要求すると、交渉のテーブルを蹴って出て行く。そして又暫くすると、半島情勢を緊迫化させる。98年度のテポドン発射も、今回の核開発も、その手口は同じでは有りませんか。
韓国の金大中大統領がこれまで採っていた「太陽政策」では、何一つとして、問題は解決しなかったと思われませんか?
北朝鮮が、日本との首脳会談に応じ、拉致問題を国家犯罪として認めることに到った背景には、明らかにブッシュ発言、悪の枢軸国家として、北朝鮮をテロ支援国家と見なしたあの演説以来、事が進んだんだと言うことを見過ごしては、判断を間違えるし、又、日本の国益を損なうと言うのが私の考え方です。
考えてみてください。 核大国のアメリカとロシアにとって、核の不拡散体制の維持が、最も国益に沿うはずです。 クリントンとエリツェン時代に、インドとパキスタンに核兵器の保有を許したんですよ。戦略上、大きな過ちを犯したとブッシュとプーチンは思っているはずです。同じ過ちを北朝鮮イラクに許しては成らないと考えるのは当然でしょう。これは中国にとっても同じで、だから去年の12月、「中露共同声明」に調印したんです。 その中味は「朝鮮半島の非核化」が盛りこまれています。
アメリカはブッシュ政権というか、共和党に成ってから約2年余りを経て、朝鮮半島問題への対応が明快に成ったように見えます。北朝鮮から何かを得ようと思ったら、力を見せつけ、強硬な態度で臨む必要が有るという前提で、改策を立案しています。 つまり、北朝鮮の核開発への危険性をハッキリ認識し、北朝鮮自身の証明によって、核開発断念が証明されない限り、如何なる支援もやらないという事です。
テロ支援国家に対する態度は米露ともに全く一致しているという事でも有ります。従って日本の国益を真剣に考えるなら、対北朝鮮交渉が行き詰まっているからと、安易に石油とか米とかの支援物資を今の体制の北朝鮮に与えるのは、極めて愚か、且つ危険な行為だと言う事を肝に銘じておかねば成りません。我々の隣国北朝鮮に対する同盟国アメリカやロシア、中国の明確な意思を知った上で、我々は犠牲もある程度は覚悟して事に当たらねばならない情勢に有ることを認識しなければと思っている次第です。
転載元
http://www.chikuhou.or.jp/aso-taro/kamanosato/index.html