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(回答先: イラク査察:協力不十分の違反判断「安保理で」 追加報告へ [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 14 日 03:18:02)
【ニューヨーク=勝田誠】国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は、14日に国連安全保障理事会に対して行う追加報告で、イラクの改良型スカッド・ミサイル「アッサムード2」の廃棄を要求すべきだとの見解を示す方針だ。同ミサイルの射程が、安保理決議による制限を上回るとの判断からだが、この違反が、対イラク武力行使を正当化する理由になるかどうかについては、安保理内で意見が割れそうだ。
ミサイル専門家からなるUNMOVICの諮問機関は、11日までの会議で、同ミサイルの性能をコンピューター分析した結果、弾頭に生物・化学兵器などを積み搭載重量が軽い場合、射程が190キロ以上に達するとの結論に達した。また、別の想定でも射程は160―180キロに達した。これは、湾岸戦争直後に、イラクが保有できるミサイルの射程を150キロ以下と定めた安保理決議687への違反行為となる。
また、同ミサイルは、UNMOVICの前身組織である「国連大量破壊兵器廃棄特別委員会」(UNSCOM)が94年に指示した直径の制限も大幅に上回っていた。このため、米、英、独、仏など6か国の専門家が参加した会議は、全員一致で、同ミサイルが保有・開発が禁止されている兵器であると認定した。
対イラク武力行使の準備を進める米英は、この違反行為を強調することで、武力行使の正当性を裏付けようとすると見られる。しかし、安保理の総意として、この違反を、安保理決議1441(昨年11月採択)でいうところの安保理決議の「さらなる重大な違反」として認定することは困難だ。
イラクは戦術ミサイルの保有自体は認められており、イラク側としては、性能に関する解釈の違いと言い逃れる余地がある。
国連外交筋によると、同ミサイルなどイラクが保有する戦術ミサイルの問題点は、これまで一部専門家がすでに指摘していたという。
ただ、同ミサイルはイラク軍の「切り札」(米専門家)だけに、廃棄要求は、イラクの軍事力を直撃する。
イラクは2001年9月、同ミサイルの発射テストに初めて成功。その後、これまで計76基を開発、うち約50基を実戦配備している。最近の報道では、イラクはこれらのミサイルを米軍の攻撃から守るため、モスクなどに移して隠しているという。
安保理が同ミサイルの廃棄をイラクに要求し、イラクが抵抗すれば、明白な安保理決議1441違反となるため、事態は急変し、イラクは完全に「クロ」と判定される可能性が高まる。
(2月14日03:31)