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【ニューヨーク上村幸治】イラクの大量破壊兵器を調べている国連査察団を率いるブリクス国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)委員長は14日(日本時間15日未明)、国連安全保障理事会で査察の追加報告を行う。国連外交筋によると、イラクの査察協力がまだ十分といえないという見解を示す一方、安保理決議1441に違反するかどうかの判断は安保理にゆだねる内容になる見通し。米英両国は「非協力」も国連決議の違反になるとの立場を取っており、早ければ14日の報告直後にも武力行使容認決議案を非公式に提示する構えを示している。
同外交筋によると、ブリクス委員長の報告は前回1月27日に出されたものより短いものになる模様。イラクが米U2偵察機の査察飛行を受け入れると伝えたことやVXガスに関する文書を提出したことなどを評価する。
だが、U2偵察機の飛行では、フセイン大統領が、上空査察中はイラク北部と南部に設置された「飛行禁止空域」での空爆見合わせを求めるなど無条件となるかどうかは微妙。ほとんどの科学者について単独聴取や国外聴取が実現できるめども立っていないため、「中身のある協力」を示す必要を指摘するとみられる。
イラク保有のミサイル「アル・サムード2」が、安保理決議687号(湾岸戦争停戦決議)で禁じられた150キロ以上の射程を持つとわかった問題についても、報告に盛り込むことを決めた模様だ。
ブリクス委員長はフランスとドイツが査察団要員を2〜3倍に増員する査察強化案をまとめたことについて「数を増やすことも大事だが、イラクに協力させることがさらに重要だ」という見解を示しており、こうした考えも盛り込まれそうだ。
しかし、各項目について、イラクの「非協力」がどの程度深刻なのかは明記しない方針とされ、どう受け止めるかは安保理での協議次第ということになる。
米英両国はイラクの査察非協力が国連決議1441への「さらなる重大な違反」に該当すると主張、これによって武力行使は容認されるとの立場で、文言の調整を続けている。一方、仏独も査察強化案をまとめている。
[毎日新聞2月14日] ( 2003-02-14-03:01 )
★ 「アル・サムード2」の問題は、「BBCニュース」でも報じていたが、既に1月27日時点で安保理に報告されており、射程オーバーも、仕様射程が120Kmでたまにそれより30Km遠くまで飛ぶと説明していた。
「BBCニュース」はわざわざ、この問題を強調すると、査察チームが射程オーバーを見つけたのだから、査察活動は有効だという論拠にされかねないと心配していた。