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(回答先: “不発”に終わったパウエル長官の「証拠開示」演説 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 06 日 03:10:36)
【ニューヨーク=勝田誠】「イラクによって我々が欺かれるのはもう十分だ」――パウエル米国務長官の力強い声が国連安全保障理事会議場に響いた。イラクの大量破壊兵器疑惑などに関する機密情報を提示する安保理外相会議。1時間以上にわたった長官による提示は、盗聴記録、衛星写真、機密情報などを駆使した詳細なもので、議場に参集した安保理各国代表は息をのんでパウエル長官の説明に聞き入った。
5日午前、国連安全保障理事会の議場前には、「歴史的な瞬間」を見届けようと「約500人」(国連事務局)を超える各国の記者、カメラクルーが集まった。
説明用のスクリーンが設置された安保理議場に、パウエル長官が姿を現したのは、会議開催予定時刻の5分前。長官は、対イラク攻撃に最も強硬に反対してきた安保理議長国ドイツのプロイガー国連大使に案内され、議場に入ると、やはり、イラク査察継続を唱えて米国との溝が深まっていたドビルパン仏外相と抱き合って握手するパフォーマンスを見せた。
「今日は重要な日だ」として演説を切り出したパウエル長官は、「安保理決議1441はもともと無実の国を相手にした決議ではなかった」として、イラクが16もの過去の安保理決議に違反していた事実を喚起。その後、議場の大きなスクリーンに盗聴会話の英訳を映し出しながら、持ち込んでいたオーディオ機器を用いて、米国の盗聴記録の説明を開始した。
まず、「すべてを撤去しました。何も残っていません」として改造車両の隠匿に関するイラク将官2人の会話。これは、査察再開の前日にあたる昨年11月26日の会話とされ、これら2人の将官は国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長が、この近くまで来ていると警戒しながら、隠匿を進めていたと、長官は説明した。
次に、長官は、タージと言われる場所にある化学兵器工場や、弾道ミサイルの隠し場所で、査察のわずか2日前に兵器を移したことを示す衛星写真を画面に映しだし、イラクによる兵器隠匿の現状を提示。査察チームを率いた国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長らが食い入るように見つめる中で、長官は「イラクはこのように兵器の隠し合いを続けていただけで、(完全で自主的な査察への協力を求めた)決議1441違反は明白」と断言、「(イラクにだまされるのは)もう十分」と3回繰り返し力を込めた。
議場の外では、米国務省高官が一部記者団に、「この後の各国の反応を見てくれ。(非常任理事国の)アンゴラの大使がどう発言するか、よく聞いてくれ」と述べ、すでに米国が多くの安保理理事国に対する説得工作を終えつつあることを示唆した。
(2月6日02:09)