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(回答先: イラク査察:国連査察委員長とIAEA事務局長の報告=詳報 [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 1 月 28 日 14:51:38)
【ニューヨーク=勝田誠】国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長と国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は27日午前(日本時間28日未明)から、国連安全保障理事会で、イラクの大量破壊兵器開発疑惑は依然残っているとする正式報告を行った。国連査察は一定期間、延長される見通しだが、米CNNテレビは、米政府が対イラク武力行使に向けて最後通告を突きつける新たな安保理決議案の作成に着手したと報じた。焦点は、査察延長をめぐる国際世論と、イラク攻撃をにらむ米国の動向に絞られてきた。
ブリクス委員長は、イラク査察の結果について、「査察への協力が不十分で、大量破壊兵器を廃棄したとは言えない」と述べ、過去2か月にわたった国連査察の結果、兵器開発疑惑が残ったと断定した。
同委員長は「安保理は追加報告を求めることが出来る」として、査察を継続する方針を表明し、暫定的に「2月14日に追加報告を行う」として、間接的ながら査察延長を求めた。米政府も、この暫定延長を認めた。安保理は今後、査察の延長期間や、その条件などを巡って集中討議する。
ブリクス委員長は、イラク側が「立ち入り査察には概して協力的だった」と評価しながらも、「(安保理決議1441が認める)U2偵察機による監視に抵抗した」事実を指摘。さらに、〈1〉神経ガスのVXガスは、その廃棄を立証できず、兵器使用された形跡もある〈2〉化学兵器爆弾6500発の所在が不明〈3〉12月7日に提出された申告書で、炭疽(たんそ)菌の関連物質に関する付表に意図的な改ざんと見られる遺漏が見られる――など、米国などから見れば、「重大な違反」に確実に該当する問題点を列挙した。
その上で同委員長は、決定的な証拠はないものの、「証拠と完全な透明性の確保が必要」と断じ、イラク側の情報開示のあり方に極めて厳しい見方を示した。
この後報告したエルバラダイ事務局長は「質問に答えていない部分がある」と述べ、IAEAが担当した核兵器開発問題でも、疑惑が残っているとの見解を示し、核査察をなお継続する必要があると語った。
ただ同事務局長は、イラクの自発的協力を前提に、「今後数か月以内に、核兵器開発が存在しないと信じるに足る確証を提供できる」とも語った。
安保理は報告後、すぐに非公開協議に入り、29日にも再協議する。
査察が数週間延長されても、劇的展開がない限り、「大量破壊兵器を開発した」と断定するのは難しく、安保理内には、仏独など米国の同盟国にも「大量破壊兵器開発の決定的証拠がなければ、攻撃は無理」との消極論が根強く残っている。
(1月28日12:53)