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ワシントンの中東専門家は毎日新聞に対し、サウジアラビアが米軍のイラク攻撃の際に、プリンス・スルタン空軍基地の限定的使用を認めたと語った。サウジ政府高官がこの専門家に明かしたという。サウジは91年の湾岸戦争後、イラクやアフガニスタンに対する米軍の軍事行動への協力を渋ってきた。今回の基地提供合意が事実とすれば、フセイン体制の打倒に向けて、米・サウジの協力が水面化で進んでいることになる。【藤好陽太郎、國枝すみれ】
プリンス・スルタン空軍基地はリヤド郊外にある。この専門家によると、サウジ政府は想定されるイラク攻撃の際に、米軍の燃料補給機、スパイ偵察機、早期空中警戒管制機(AWACS)の離発着を許可し、同基地内にある中東有数の司令センターの使用も認めたという。ただし、イラクを直接的に攻撃する米軍爆撃機などの離発着は認めていない。
湾岸戦争時、サウジは米軍の最大の出撃拠点となったが、その後のイラク空爆などでは、サウジ国内のイスラム勢力が米軍との協力に反発、サウジ政府はアフガン攻撃でも表立った基地提供は控えていた。
しかし、この専門家によると、サウジはアフガン攻撃でも暗黙裡に基地使用を認めていた。米軍が準備を進めるイラク攻撃について、サウジ側は「アフガンと同じ方式なら良い」とゴーサインを出したという。
米国は湾岸のカタールに攻撃拠点を確保したものの、サウジのスルタン基地の確保は軍事作戦遂行のうえで極めて有益とみられる。
米国内では、一昨年の同時多発テロの実行犯19人のうち15人がサウジ出身だったうえ、テロ組織への資金援助疑惑もあり、サウジ批判が高まっている。一方、サウジではアフガン攻撃や中東和平などに関して反米感情が強く、両国関係は難しい舵取りを迫られている。
[毎日新聞1月16日] ( 2003-01-16-03:01 )