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(回答先: ブッシュ大統領の提案は明らかに謀略である (神浦 元彰) 投稿者 TORA 日時 2003 年 1 月 16 日 10:30:13)
1月15日(水)
[要約]今月末と思われていたイラク攻撃・開戦時期が、早くても2月末以降にずれ込む見通しが強まった。2月下旬になって、現在増派中の米軍部隊が、イラク攻撃に必要な最低限度の15万人体制が揃うからだ。フライシャー大統領報道官も13日、「ブッシュ大統領はいかなる予定表も示していない」と、開戦の遅れを示唆した。イラクの気候を考えると、遅くても3月、4月が限界だという。
[コメント]軍人出身のパウエル長官がイラク攻撃の主導権を取れば、とにかく一人でも多くの米兵を湾岸地域に集中(動員)させ、万全の体制でイラク攻撃を開始したいと願うだろう。イラクで予想外の反撃を受けたり、戦闘が長期化すれば、アメリカが受ける打撃はベトナム戦争以上になる。
昔、私が尊敬していた人から、戦闘に勝つ秘訣を聞いたことがある。その人は旧陸士、陸大のOBで、中国で戦争をした経験のある人だった。「神浦君、戦闘にかつ秘訣は簡単なんだ。もし敵と遭遇したら、とにかく近くに見えるできるだけ高い場所に登ること。そして付近にいる味方をできるだけ集めること。この二つができれば戦闘に勝てるし、できなければ戦闘に負ける」。すなわち高い場所に登ることは、敵の情勢(情報)を的確に掴むこと。そして味方を集めるとは、できるだけ兵力を集中して優位な戦力を保持することなのである。(相手の兵力に関係なく、できるだけ多くの味方兵力を集めることと聞いた)
パウエル長官はイラク情勢を点検して、イラク軍の抵抗意志が予想以上に高く、熾烈な戦闘が予測されので、戦力の増強を行なっていると思う。できれば15万といわず、20万でも、25万でも、動員できるものはすべて動員したいというのが軍人の本音だ。
しかし地上軍が20万人を超えれば、派遣部隊の武器や弾薬、燃料など、後方支援をすべて立て直さなくてはいけなくなる。そのような時間的な余裕はアメリカにない。遅れても、3月開戦はギリギリである。すでにイラク軍はそのあたりの事情を見抜いているだろう。これから開戦時期が遅れれば遅れるほど、イラク軍には有利に作用する。
国連のイラク査察が遅れて、米軍の開戦時期が遅れるということはない。あくまで軍事的な理由で、イラク攻撃の開戦時期が決定される。アメリカは米軍増派の動きを検討しながら、国連査察団に差し出す「大量破壊兵器隠匿」情報を渡すタイミングを見ている。むろん、北朝鮮情勢がイラク攻撃の開戦時期に影響することも少ない。
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