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(回答先: イラク攻撃の時期、数カ月ずれ込む可能性 [ロイター] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 1 月 14 日 16:42:06)
【ワシントン=菱沼隆雄】今月末ともみられていた米国の対イラク開戦決断の時期が、早くても2月末以降にずれ込む見通しが強まってきた。しかしブッシュ政権は対イラク戦に備え、湾岸地域の兵力を着々と増強しており、2月下旬には、最低限必要とみられる15万人態勢が整う見通し。欧州や中東諸国の強い懸念や北朝鮮問題の浮上という要因があっても、当地では「3―4月に開戦」という見方が有力だ。
◆戦端はいつ◆
フライシャー米大統領報道官は13日、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)がイラクの大量破壊兵器問題に関する報告書を提出する27日について、「ブッシュ大統領は、いかなる予定表も示していない」と述べ、提出期限後も査察が継続し、開戦がずれ込むことを示唆した。
開戦の遅れを示唆する発言に、ホワイトハウス記者団は騒然。「査察には1年かかると言われるが、大統領は1年待つのか」などと質問を浴びせ、ブッシュ政権の「迷い」を追及した。
だが、当初「2月初旬か」と推測された開戦時期が遅れたとしても、武力行使の可能性を否定する声は、当局者からも専門家からも聞こえない。戦略国際問題研究所のロバート・アインホーン上級顧問は、「4月下旬までには50%の確率でイラク戦が始まる」と予測。また国防総省筋は「5月になればイラクの気温は30度を超える。気候、安保理情勢を考慮して3月か4月」が開戦時期と言う。
武力行使懐疑論が根強い国連でも、「査察の継続によってイラクの非協力的対応をより明確にして、3月下旬までに開戦の環境を整える」というシナリオが「最有力」と見られている。
◆空母も出動準備◆
米政府は昨年末から湾岸地域の兵力を次々に増強。先月27日には、ジョージ・ワシントンなど空母2隻に出動準備命令を出した。湾岸地域にはすでに空母2隻が展開中で、対イラク戦に必要とされる空母4隻態勢が整う。国防総省筋は「1991年湾岸戦争時の半分の25万人の兵力が必要だが、進攻勢力としては15万人で十分」と話す。
ブッシュ政権は、軍備増強で圧力をかけ、イラク政権内部からの離反やフセイン大統領の亡命による政権の自壊もシナリオの一つとするが、現状ではその可能性は乏しく、「戦争は避けられない」(民主党下院の有力議員アイク・スケルトン氏)との見方が強い。
◆北朝鮮問題◆
27日の国連査察団報告は、中間報告同様に「証拠はないが、イラクは非協力的」とする可能性が高い。それでも米政府は「証拠がない」との部分には目をつぶり、「非協力的な立場」を強調することで、武力行使への根拠とする可能性が高い。
かく乱要因は、北朝鮮政府が核開発再開に向けて動きを速めていることだ。危機の同時並行は米政府のエネルギーをそぐほか、核開発を公言する北朝鮮と全面否定するイラクへの対処に違いが際だつようだと、対イラク攻撃の大義名分を損なう可能性もある。ただ多くの外交筋は、「イラク問題が対北朝鮮政策に影響を与えても、その逆はない」と指摘している。