現在地 HOME > 掲示板 > 戦争21 > 194.html ★阿修羅♪ --> |
|
【モスクワ徳増信哉】ロシア公式訪問中の小泉純一郎首相は10日昼(日本時間同日夜)、クレムリンでプーチン大統領と会談した。会談後に署名した共同声明と日露行動計画で、両首脳は北朝鮮の一連の行動に強い懸念を表明。両国が連携し北朝鮮に核兵器開発撤廃を迫る方針を確認するとともに、プーチン大統領が日朝国交正常化に「可能な限り協力」することを約束した。また、極東・シベリアのエネルギー開発への日本の協力をうたう一方、北方領土交渉では解決への両首脳の「決意」を確認するにとどまった。日露は今後、国際協調を柱とする新たな関係構築を進め、領土問題には「仕切り直し」で臨むことになった。
首脳会談は、北朝鮮の核拡散防止条約(NPT)からの脱退宣言を受ける形で始まった。双方は北朝鮮へのNPT脱退宣言撤回を要求することで一致した。問題の平和的解決に向けた日露協力など、突っ込んだ意見交換を行った。
会談冒頭、プーチン大統領は「日露は両国関係のみならず、国際社会に大きな役割を果たしている」と語り、北朝鮮問題をはじめ国際懸案処理での日露協調の重要性に言及。これに対し、小泉首相も「領土問題を解決し平和条約を早期に結びたい」としたうえで「日露が国際社会の中でどのように協力して世界平和に資するか、意見交換したい」と応じた。
経済、文化、安全保障など6分野にわたる日露関係の指針となる行動計画は、北朝鮮の核問題をめぐり、北東アジアの安全保障に関する多国間対話の枠組み創設、ロシア退役原潜解体への日本の協力も盛り込んだ。
北方領土問題では56年の日ソ共同宣言、93年の東京宣言、01年のイルクーツク声明など、過去の基本文書をもとに早期解決の方針を確認。経済分野では、シベリア・サハリンでの原油パイプライン整備協力や、日露貿易投資促進機構の早期設立などをうたっている。
[毎日新聞1月10日] ( 2003-01-10-21:59 )