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(回答先: 北朝鮮核問題:半島情勢、危機的に 北朝鮮、強硬路線へ転換 [毎日新聞] − 時系列的まとめ付き − 投稿者 あっしら 日時 2002 年 12 月 28 日 02:47:18)
【ウィーン福井聡】北朝鮮が27日、国際原子力機関(IAEA)が寧辺の核施設に駐在させていた査察官の追放決定を発表したことで、北朝鮮とIAEAの関係は重大局面を迎えた。査察官の駐在は、直接は94年の「米朝枠組み合意」による保障措置(核査察)のためだが、保障措置は核拡散防止条約(NPT)に基いており、北朝鮮は今後、NPT脱退に踏み切る可能性が出てきた。
今後、査察官が追放されれば北朝鮮側の動きは衛星写真などを除き、ほとんどつかめなくなり、米朝合意とNPTで規定されている保障措置は中断される。
またIAEAが特に重視しているのは、北朝鮮が27日に送った書簡で「(使用済み核燃料再処理施設である)『放射化学研究所』も稼動させる」としている点だ。現在再稼動の動きを見せている同黒鉛炉は「電力供給のため」との名分があるが、再処理施設の稼動再開は直接(核兵器の原料となる)プルトニウム抽出につながるからだ。北朝鮮は94年、同黒鉛炉から使用済み核燃料棒8000本を取り出し貯蔵しており、これを再処理すればプルトニウムが抽出できる。
北朝鮮は93〜94年の核危機の際、NPTについて「脱退を保留」しているが、査察官3人の追放によりIAEAは保障措置を取れなくなり、北朝鮮にとってはNPTの「完全脱退」に踏み切る条件が整うことになる。
IAEAは来月6日に緊急理事会を開き、「北朝鮮側にIAEAとの高官協議に入るか、国連安保理に報告、対応を委任するか」を決める方針としているが、追放が実施されれば舞台は国連安保理の場に移る。
[毎日新聞12月28日] ( 2002-12-28-00:44 )