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【ソウル澤田克己】朝鮮通信(東京)によると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朝鮮中央通信は27日、同国に常駐する国際原子力機関(IAEA)査察官を追放する決定をしたと発表した。実際の追放時期については言及していない。北朝鮮は23日、寧辺の核施設の封印撤去に着手して以来、核施設の封印撤去を拡大してきたが、査察官の追放を発表するのは初めて。
韓国の聯合ニュースなどによると、北朝鮮に常駐するIAEAの査察官は3人。北朝鮮が封印撤去するまでは2人だったが、肉眼での確認作業が増えたため1人増員されていた。
また同通信はIAEAのエルバラダイ事務局長に書簡を送ったことも明らかにした。この中で「燃料棒を安全に保管する準備の一環として放射化学研究所も稼働させる」と明言。放射化学研究所は核燃料再処理施設でもあり、再処理を作業に着手する可能性を表明したと言える。
IAEAによると、北朝鮮は「放射化学研究所」など寧辺にある主要な核関連4施設すべてで封印撤去作業を終了した。また、北朝鮮が実験用黒鉛減速炉(5000キロワット級)の修理作業にも着手していた。
北朝鮮に駐在する査察官は、北朝鮮の人員が各施設の内部に入り、封印撤去の活動をしていることを確認してきたが、査察官の退去が決定されたことで、今後の北朝鮮の核計画再開について国際的な監視が不可能となった。
[毎日新聞12月27日] ( 2002-12-27-20:45 )