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(回答先: 北朝鮮の無法ぶりを、北京は黙認するのか、故意に放置しているのか、それとも匙を投げたのか?(宮崎正弘) 投稿者 TORA 日時 2002 年 12 月 27 日 12:55:56)
(書評のページ)
何清漣 「中国 現代化の落とし穴」(草思社刊)
繁栄は見せかけに過ぎない^^ 内部からの激烈な批判爆発
評 宮崎正弘
中国経済が薔薇色にみえ、急いで工場を移転させる日本企業に江沢民の嘗てのブレーンから緊急の警告である。
著者の辛口の中国批判は昨今流行のブーム便乗型でも底の浅い分析でもない。内部から肺腑をえぐる苦吟の末にでてきた、知識人の最後の叫びととれる。
改革開放から20年、出来上がった摩天楼の乱立は明日のバブル崩壊を予兆させ、構造的矛盾は爆発の一歩手前。
まさに副題にあるように「噴火口上」にいまの中国が位置すると、ズバリ核心を衝いている。
こういう真実を書くと中国では必ず発禁処分となる。しかも著者は嘗て江沢民ブレーンの一人として活躍したジャーナリスト出身の経済学者である。
本書はその後、数奇の運命を辿った。
香港、台湾でも出版され、北京にいたたまれなくなった何女史は2001年に米国へ亡命、シカゴからNYへ移動する。
この著作は海賊版を含めると三百万部を突破したと見られ、おそらく何清漣女史の名を中国語圏では知らない者はいない。
だが中国に媚びる政治家とマスコミが多い日本では昨日まで無名に近かったと言って良い。
訳者は英語版より先に日本語版でだそうと米国まで口説きに行って版権を獲得した経緯がある。
中国経済の利権構造は歴史的、体質的な中華の本質である。
カネの配分を巡って権力闘争は激化し、社会構造も新型に移行した部分があるものの、本質が「5%の権力者がその権力を利用して金銭を巻き上げる」体制でありつづけるなら「残り95%の人々は最終的には暴力によって、金銭を奪い返そうとする」と著者
は暗い予言を繰り返す。
これぞまさしく文豪・魯迅が言いのこした「革命、革革命、革革革命」の本質的な中国式シナリオの定番ではないのか。
過去四千年、中国歴史が繰り返し上演してきた悲しいドラマの再現を予感させる本である。
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〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(読者の声1)○「見かけの平和の裏に(中略)『日本』は、無視され軽んぜられ、蹂躙(じゅうりん)され、一日一日影が薄くなつてゆきます」。これは今日の日本じゃないか。TK生(東京、港区)。
(読者の声2)○台湾の選挙民は何時も巧妙な投票結果を見せてくれます。今回の選挙は民進党に警鐘を鳴らしたといってもよいと思います。陳政権がまた過去と同じく過ちを繰り返せれば、政権交代があると思います。ただし、馬政権になるとは思えません。もし、国民党と親民党の談合がつかなければ、陳政権は危険ではあるが、延命するでしょう。 宋さんが、果たして、連さんと合意に到達して、行政院長で我慢できるか、または、国民党の内部で、連では、政権が獲得できないから、宋に譲れとの、連追い出し、が加熱すえるかの問題でしょう。李登輝さんは、これから人気の急降下の下降曲線をたどっていくと思います。残念ですが、歴史的使命を終えた、老人と成り果てるでしょう。出所進退を間違えた、と言えなくもありません。やはり彼が客家人としての本質が、最後のとたん場で、顕明になってきたと思います。
中国との一国二制度でもかまわない世代が急速に台頭しています。昨年の選挙で私が実感として感じたことで、一抹の悲哀を感じますし、台湾の前途に、私としては初めて、悲観的な見方に変えました。これまで台湾の自由と民主化のため微力ながらも尽くしてきたのですが。。。。世界情勢に急変がこない限り、おそらく十年以内に中国に吸い込まれていく気がします。唯一の頼みは、中国が台湾に武力侵攻をかけてくることです、そうなれば、眠っていた台湾に人たちも目がさめるでしょう。しかし、これは神頼みに属しています。やはり、静かな革命、または無血革命では新しい国つくりはできないと言うことでしょうか?。AB生(台北)。
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(休刊のおしらせ)☆小誌は明日12月26日を休刊、その後、メルマガ配送システムそのものが12月28日――2003年1月5日まで休みなので、同じく休刊となります。
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(おしらせ)本日発売の「諸君」2月号に「三島由紀夫が遺した謎の予言」と題して堤堯(元「文芸春秋」編集長)の憂国忌での講演全文が15頁に亘って掲載されています
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▲▽▲ 絶賛発売中! ▲▽▲
▲▽▲▽▲ 「本当は中国で何が起きているのか」 ▲▽▲▽▲
▽▲▽▲▽ 徳間書店刊 1600円 ▽▲▽▲▽
▽▲▽ 宮崎正弘 著 ▽▲▽
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〔新刊予告〕宮崎正弘著「中国全33省 精密現場レポート ○いま、中国はどうなっているのか」(仮題)は来年1月25日に徳間書店から発売が決定しました。ご期待ください。◎
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○ 宮崎正弘の最新作
http://www.nippon-nn.net/miyazaki/saisinkan/index.html
(このページにカラーの案内があります)。
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宮崎正弘「拉致」(徳間文庫 560円)
宮崎正弘「風紀紊乱たる中国」(清流出版 1500円)
宮崎正弘「ユダヤ式最強の反撃話術」(成美文庫、524円)
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宮崎正弘のホームページは
http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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□ 本誌はほぼ日刊(平日)★転送自由★(C)宮崎正弘事務所2002年★
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◆日本の軽薄なるマスコミは中国のショーウインドウに魅せられて、中国は世界の工場と宣伝しまくっている。しかしその実態は報道されない。確かに中国人個人の能力は日本人より上回っている。しかし社会構造の抱える矛盾は、社会基盤ごと引っくり返す。その点を日本人より優秀な中国人が指摘している。