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【ウィーン25日=佐々木良寿】国際原子力機関(IAEA)の報道官は25日、北朝鮮が、封印を除去した黒鉛減速型原子炉施設に核燃料棒約400本を搬入したことを明らかにした。原子炉再稼働に向けて北朝鮮が準備作業を本格化したことを示すものだ。IAEA報道官は来月6日にも理事会を開いて、対応策を協議するとの見通しを示した。
ただ、同原子炉の再稼働には1―2か月の点検期間が必要とされ、原子炉への実際の燃料装てんは、数か月以上後になるとみられる。また、核兵器に必要なプルトニウムの抽出には、再処理施設の稼働が必要なため、今回の動き自体は、北朝鮮の核兵器開発態勢が整ったことを意味するものではない。
とは言え、北朝鮮は、原爆1、2個分のプルトニウムを過去に抽出したとの疑惑を持たれているほか、使用済み核燃料棒8000本が保管された施設の封印も除去した。使用済み燃料棒を再処理すればプルトニウムを抽出できるが、同報道官は、同燃料棒が抜き出される兆候は今のところない、としている。
「核カード」を対米外交の基本に据える北朝鮮としては、米国の反応をにらみながら、原子炉への燃料装てん、使用済み燃料の抜き出し、再処理施設の稼働へと、段階的に「危機」の水準を上げていくものとみられる。
(12月26日11:33)