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(回答先: 劣化ウラン弾:「薬が手に入らない」 イラクの医師訴える [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2002 年 12 月 17 日 15:11:59)
【バスラ(イラク南部)小倉孝保、和田浩明】米国が攻撃準備を進めるイラクでは今も、湾岸戦争(91年)で米軍が使用した劣化ウラン弾によるとみられる被害で苦しむ人々がいる。激戦地となった南部バスラでは特に被害がひどく、戦争前の88年に10万人あたり11人だったがん発生率は98年75人、01年116人と10倍以上にのぼる。がんによる死者数は88年の34人から98年428人、01年603人と17倍だ。
がん治療の拠点、バスラ教育病院の医師らは「国連制裁による栄養不足、医薬品の不足などを考慮しても、これほどの数値の上昇は、劣化ウラン弾の影響としか考えられない」と口をそろえる。
医師らはまた、「バスラの患者が、より設備が整ったバグダッドの病院で治療を受ける例も多く、がん発生率はもっと高くなる可能性がある」と指摘する。
劣化ウランは、原発や核兵器などに使用するため、天然ウランを濃縮処理する過程で出てくる核廃棄物。これを使った劣化ウラン弾は貫通力に優れ、米軍は湾岸戦争でイラク軍戦車への破壊力を高めるため、劣化ウラン弾約300トンをバスラ西部で使用したとされる。
米国でも、湾岸戦争に従軍した元兵士に白血病などが多発する「湾岸戦争症候群」が問題化。米国防総省は98年の報告書で、劣化ウランが「有害物質であり、戦場を汚染する」可能性があることを認めた。専門家らは「イラクでの被害を根本的に解決するには、2000平方キロにわたって土壌表面を深さ約50センチ分取り除く必要がある」と話す。
[毎日新聞12月17日] ( 2002-12-17-13:06 )