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(回答先: 日朝正常化交渉:予備会談の月内開催へ 政府が呼びかける方針 [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2002 年 11 月 22 日 22:52:09)
日朝国交正常化交渉の行き詰まり状態を打開するため、日本政府は外務省幹部を北京などに派遣し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)側と事前協議をする方向で調整に入った。拉致問題などに関する北朝鮮側の考え方を見極めるのが目的で、交渉の余地があると判断すれば、12月上旬の次回交渉開催を目指す。しかし、日朝双方の立場は大きく隔たっており、事前協議が実現しても交渉自体の進展は難しいという見方がある。
10月末の正常化交渉では、北朝鮮が「11月末」の次回交渉を提案。安全保障協議の今月中の開催では双方同意している。しかし、拉致被害者5人の扱いなどで11月中の開催はいずれも困難な状況だ。
こうしたなかで外務省は、前回交渉に出席した薮中三十二アジア大洋州局審議官を派遣し、次回交渉に関する北朝鮮側の意思を聞きたい考えだ。既に北朝鮮側にも打診しており、同意が得られれば、月内にも北京などで協議したい意向だ。
この問題に関連して、川口外相は22日の記者会見で「(北朝鮮との協議は)いろいろ検討している。対話のチャンネルを維持し、(交渉を)前に動かすことが必要だ」との認識を表明。安倍晋三官房副長官は同日、民放テレビの収録で「(事前の)交渉はやらなければならないと思う。具体的な(交渉)レベルを決めているわけではないが、物事がそこで決定されるということでなければならない」と語った。
日本側には、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)の次回理事会が開かれる12月11日の前に正常化交渉を開き、北朝鮮側に譲歩を迫りたいとの考えもある。この理事会まで日朝交渉が進展しない場合、北朝鮮への重油供給が停止され、米国から軽水炉建設計画の見直しが提案される可能性がある。一方、12月19日には韓国大統領選も控えており、朝鮮半島情勢がより複雑化することが予想されるため、北朝鮮側が日朝交渉を動かし始めるのではないかと期待しているのだ。
ただ、外務省などには「こちらが先に動くと、それだけで国内世論に批判されるのではないか」(交渉筋)との思いが強く、事前協議についても「どうやったら交渉のカギが開くのか、向こうの考えを聞く場だ」(同)と位置づけている。今のところ、日本側から新たな提案をする考えはなく、北朝鮮側の意向は「すべて持ち帰る」(幹部)考えだ。
双方が従来の主張を繰り返すだけで終わる可能性も高く、「日本政府のアリバイ作り」(別の交渉筋)に過ぎないとの見方もある。
(07:42)