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(回答先: 森田実氏：2003.2.25 ニッポン亡徴の研究［55］――いまの日本の真実の姿を語る『犯罪白書』 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 25 日 20:08:09)
http://www.zorro-me.com/2002-12/1230ag.html
キツネ目事件調書 （アサヒ芸能1月２／９日）
２００２年 犯罪の総括的感想
閉塞社会の「市民」犯罪がますますふえとるなあ
今回はこの02年を振り返りながら総括してみたい。
まず犯罪の特徴は、貧困がその根底にあるものが増えたことである。戦後間もないころも差別や貧困が原因の中心だったが、その後の高度経済成長の中ではこうしたタイプはすっかり影を潜め、いわゆ一る「見栄」がそれに代わっていた。だが、近年は再び貧困型犯罪が増えているのだ。アジアからの出稼ぎ外国人犯罪はまさにこの典型だし、石井紘基代議士を右翼の男が刺殺した事件、旭川で起きた建設会社社長殺しもこの範疇だろう。
むろん、終戦直後と異なり明日食う飯もないような困窮ではない。多くは借金の返済ができんとか、その程度だが、精神的にはあのころにかなり近いところまで追い詰められとるいうことやな。２番目の特徴はマニュアルのスキを突く犯罪の急増だ。政治家による秘書給与のネコババ事件や、BSEいわゆる狂牛病に絡む牛肉偽装事件がこれに当たる。まあ、俺に言わせればマニュアルなんてものにはしょせん、完壁さはない。必ずどこかに欠陥が存在する。その意味では出てくるべくして出てきた犯罪とも言えるだろう。
ただ、こうした犯罪が多発する根拠には、経済の行き詰まりや先行きに対する不安、行きすぎた管理会社が及ぼす威圧といった、社会的なプレッシャーがかなり影響していると、俺は見ている。事件自体は02年のものではないが、和歌山のカレー事件や、神戸の酒鬼薔薇聖斗事件が、いわばその手の犯罪のはしりだ。一見、理解しがたい事件の背景には、閉塞した社会情勢がかなりかかわっているのは間違いない。若干趣は異なるが、あとを絶たないストーカーや盗撮事件などの性犯罪もこれに入るのと違うか。他人の下着をのぞいてどこがうれしいのか、俺にはさっぱりわからん。大事なのはその中身やろ(笑)。
「市民」型犯罪の動機不明と異常さらにもうーつ、主要な事件に共通するのは犯人がいずれも「市民」いうことだ。保険金目当てに看護師が仲間の亭主を殺したり、中には老人どうしで殺し合う事件、というのもあったな。恐ろしくむごい殺し方をしたり、さしたる動機もないのに簡単に人殺しをしてしまうのは、いかに犯罪に対して無知であるのかの証明でもある。警察の犯罪検挙率が急落している原因も、実はここにある。
例えばヤクザどうしの殺しの場合、そこには親分の敵討ちとか、縄張を巡る争いといった明確な動機がある。だから被害者の周辺を捜査すれば、いずれは犯人に行き着く。警察の捜査マニュアルもこうした犯罪には一定の効果を出してきたのも事実だ。
ところが、「市民」の犯罪ではそうはいかん。何しろ夏祭りで嫌がらせされたからといって無差別殺人をするとか、さらってきた少女を10年以上監禁するなど、今までの常識からすれば、完全に外れている。にもかかわらず、警察は旧態依然としたマニュアルにしがみついて、何の対応もしようとしない。検挙率が下がるのも当然や。
現実社会に対応できていないといえば、司法もまったく同じや。神奈川県警戸部署内での容疑者誤射事件で、民事裁判では警官が被害者を銃で撃ったとしているのに、検察は立件できなかったのがいい例。また、国民の信頼を得ようとぱかり、世論迎合の判決ばかり出すという傾向にもアキレるばかりである。要するにあらゆる面で戦後一貫して築いてきた常識や制度が摩耗し、陳腐化してしまったのだ。
しかし、為政者はそれに気づかず、いや気づいているのかもしれんが気づかぬ振りをして、今までの価値観を押しつける。アホな国民もそれを何の疑いもなく鵜呑みにする。これが今の日本の姿というわけや。
実は、つい先日も、アホか、と思わせられることがあった。東京･飯田橋にあるハローワークで失業者を捕まえて話を聞いたのだが、その多くが「失業したのは困る」と言いながら、一方でこれも「小泉敗革に伴う痛みだからやむをえない」というのだ。聞いていて俺は頭がクラクラしたぞ。普通なら、何でマジメに働いてきた自分がリストラされなきゃいかんのか!これもすべて小泉のせいや!となるはずやろ。そこまで日本人は管理されているのかと思ったら、何か薄ら寒くなってしまった。
日本の反対側ともいうべき南米のベネズエラでは現在、50万人以上の失業者が街にあふれ、国中で暴動が起こっている。これが違法であるかどうかは別として、経済状況の逼迫、社会情勢の閉塞などで追い込まれた民衆が取る行動としては、これこそ自然な姿やと俺は思う。ところが、日本はこうして怒りを爆発させることができないよう、国民はマニュアルによって飼い慣らされているわけだが、その反面でえたいの知れない犯罪が多発する。
どっちがええかは難しい問題だが、少なくとも変なマニュアルなど捨てて本音で生きることを俺は提唱したい。例えば、住宅ローン返済、生活費補填など、借金漬けで首も回らん人間はいくらでもいるだろう。借金を返すために借金を重ねるようなアホなマネは即やめることや。億単位の金を踏み倒している俺に言わせれば、借りた金は返さねぱならないというのもマニュアルの一つだし、ただの幻想にすぎん。世界中を見渡せば踏み倒すのが常識の国はいくらでもあるのがその証拠や。そもそも借りた金が返せないから皆悩むわけだし、そこに文化も生まれる。まあ、踏み倒しは文化というわけだ。
踏み倒すのが前提になれば、借金がいくら増えてもまだ貸してくれるバカがいたよ、てなもんで、逆に楽しくもなるからな(笑)。俺の知り合いにもすさまじい男がいる。女房子供もいるのだが、博打の借金で、すでに退職金まで手を付けている。
給料はすべて借金の返済に取られるから、よく俺に借りに来る。その金で細々と暮らすわけではない。借りた金で競艇に行くのである。以前、俺も同行したことがあるが、その日はやけについていた。朝から4レースで１000万円近く稼いただろうか。普通はこれを借金返済に使うのだろうが、ヤツは違う。全額突っ込んで増やしたうえで、一発返済を考える。男やろ。
結果どうなったか。むろん外れてスッテンテンや(笑)。一さすがに落ち込んでいたな。結局、その月に少し返したことで与信枠ができたところ.からまたひっぱって、それで幕らす。それでも会社をクビにならずに生きている。自己破産しないというのがヤツのプライドらしい。まあ、これをマネするのは大変ではあるが、この覚悟があれば何も怖いものはない。03年、たくましく生きていこうや。
今週のテーマ
02年結括武富士放火容疑者逮捕、大阪高検部長逮捕、看護師4人共謀殺人、鈴木宗男逮捕、福岡立てこもり、日ハム牛肉偽装、塩釜港女子島生死体遺棄、東電原発事故隠蔽、戸部署容疑者誤射判決、名古屋刑務所受刑者虐待死、初おとり捜査、犯罪検挙率23.6%ほか。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。