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今国会で審議する予定だった、「生命保険予定利率(運用利回り)引下げ」を求めた問題で、政府与党が金融庁が破たん前の予定利率引下げを可能にできる保険業法の改正を今国会で成立を目指したが、与野党議員の反対で、3月末までの法案提出を事実上困難とし見送ることになった。金融庁は強気の構えで法案提出し、今国会で審議成立の予定だったが、与党自民党は銀行救済の色彩が強いとし、またサラリーマンなどの医療保険負担が4月から3割に引き上げられ、その上に生命保険の予定利率引下げが加わると、統一地方選挙、衆議院解散選挙に勝てないとして、金融庁案を否定するムードが高まり、深刻な問題となっている。
一方、生命保険会社は財政に企業間格差があり、仮に引下げ法案が可決され、財政の弱い保険会社から順次引下げを実施した場合、その「会社は破たんする」などの噂で、保険の解約に殺到する危険をはらんでおり、ある生保会社の幹部は損害保険協会として、一斉に実施すべきだと、本音をのぞかせていた。
また、銀行の自動払い機で、土日曜日の支払いが今までは無料だったものが有料化されることになった。東京三菱銀行が先陣を切ったが、預金者の心理は自分の金を低利で預金し、銀行はその金利を上回る金利で融資し、多額の利益を得ている。預金者だけが犠牲になるのは懲りごりだと他行へ預金を移している人もいる。しかし、他行も一定の期間を開けて実施するという。ある銀行員は銀行協会として同時に実施すると、公正取引に違反するので時期をずらしたと話す。いわゆる談合である。
かつて官行の護送船団といわれた金融機関は、いまでもそのシステムが残っているといえる。金融機関としての銀行、保険会社は旧態依然のままで、競争原理を取り入れた国際社会には遠いものだ。今日では海外からの日本への進出で、軒並みに外資系の銀行、保険会社が目立つようになったが、古き経営感覚が存在しているとしか言いようがない。
今日の企業経営には企業統治(コーポレートガバナンス)が取り入れられ、経営改革が進んでいる。しかし、古き習わしを断ち切らなければ企業統治はない。このシステムが進めば、会社に損害を与えた現役役員やかつての役員にまで責任が及ぶことから、このシステムを取り入れようとしないのが実情だ。企業のトップがサラリーマン志向である以上、株主や消費者の利益は遠いといえそうだ。