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(回答先: イラク攻撃による波紋の数々と今後の世界情勢及び経済情勢。雑感 投稿者 Ddog 日時 2003 年 3 月 18 日 00:35:21)
Ddogさん、こんばんわ。
既にいろいろとやり取りしているので、私に関わる部分のみレスさせていただきます。
>あっしらさん曰く、世界帝国完成の日には、あっしらさんの言う世界帝国の支配者が
>多くは欧州に居住するのだが、その支配者達は、世界帝国下アメリカ幕府政権の外様
>大名という実に矛盾した地位に甘んじる事となる。日本人的発想の私の常識では理解
>できない点である。
>http://asyura.com/2003/dispute8/msg/1179.html たけ(tk)さんのアメリカ幕府
>の発想は、なかなかいい。
>日本は馬鹿殿が外交に不熱心であったため、運良く親藩の地位は確保出来そうであ
>る。仏・独・露・中は外様決定である。御三家に相当するのは英国だけか、スペイン
>は松平諸家。
支配者たちにとっては、自分たちの手のひらに乗っかっているものなら、どの国家が覇権国家であってもかまわないのです。(近代ではそれが英国と米国であっただけです)
ですから、「その支配者達は、世界帝国下アメリカ幕府政権の外様大名という実に矛盾した地位に甘んじる事となる」という指摘はあたりません。
支配者たちは、居心地のいい場所に住んでいるだけで、その国家と運命をともにしているわけでもなく、その国家の“格付け”なぞどうでもいいことです。
『「世界帝国」と帝国主義国家』( http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/1172.html )でも書いたように、権力実体としてのコアがない帝国(神聖ローマ帝国のように)を「世界帝国」だとイメージしているので、「世界帝国」の幕府が米国だとは考えていません。(米国が南北アメリカの幕府的位置(地域大国)を占めるとは思っていますが)
たけ(tk)さんへのレスを再掲しますが、戦後世界こそが米国が幕府であった時代だと考えています。
米国の覇権国家性が崩れていく過程が、「世界帝国」確立への過程でもあります。
また、イラク攻撃の帰趨に限らず、日本が親藩(地域大国)の地位を確保することはありません。
仏・独・露・中と英・米の関係も、イラク攻撃の帰趨に限らず回復します。
イラク攻撃の帰趨の違いで、関係性が変わることにはなりますが(笑)
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[たけ(tk)さんへのレス]
>静かなる安定収奪構造となる「アメリカ幕府」を目指している気がするなあ。国連朝
>廷から軍事特権をいただいた国家になる。
>もしくは、アメリカが持ち株会社で、アメリカ以外の地域国家が子会社になるような
>イメージ。
ご提示のイメージは、戦後世界の実態に近いものだと考えます。
中国の“開放政策”・ソ連圏の崩壊という90年以降の世界史は、まさにご提示のイメージだと思います。
それ以前も、世界に展開できる能力を持ち睨みを利かせられる国家は米国しかありませんでした。
特殊な外様として容認されてきたイスラム世界は、いよいよその特殊性を剥ぎ取られようという段階を迎えたと思っています。
「近代」後の「世界帝国」においては、米国の国力は経済的行き詰まりで相対的に劣化したものになるので、幕府の地位を占め続けることはできません。
幕府であったがゆえに、経済的に疲弊したとも言えます。