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「表立って事をかまえるつもりは毛頭ないが、当行の上層部は、三井住友フィナンシャル・グループ(三井住友FG)に対して相当な不快感を持っていると言っていいでしょう」
三菱東京フィナンシャル・グループ(三菱東京FG)の経営中枢幹部がこう指摘してみせる。そしてその理由についてこう説明する。
「当社としては、既に発表されている公募増資によって、当初トータルで3500億円程度の資本調達を予定していました。しかし当社の株価が急落してしまったために、最終的に資本調達額は約2700億円程度にとどまってしまったのです。つまり株価急落の影響をストレートに受ける形で、資本調達額が約900億円も減少してしまったのです。当初の見通しが大きく狂ってしまったことのショックが大きいことは言うまでもありません。しかも当社の株価が急落した最大の要因が、三井住友FG株を巡るここ最近の一連の動きにあるというのですから、当社の上層部が三井住友FGに対して不快感を持つのも当然でしょう−」
去る3月3日、三菱東京FGは、今月中の実施を予定している普通株での公募増資に関して、基準となる株価を47万5000円に決定したことを発表した。
この結果、前述のコメントにある通り、三菱東京FGが実際に手にする資本調達額は2700億円程度になる見込みだ。
そもそもこの資本増強計画の公表段階では、三菱東京FGの株価は62万円を上回る水準にあった。この株価水準をベースに試算すると、資本調達額は3600億−4000億円程度になると見込んでいたのである。
「しかしこの株価急落の結果、最大で1300億円もの資金が吹き飛んでしまった計算になります。三菱東京FGにとって、この影響は非常に大きいでしょう」(メガバンク役員)
そして、この件に関して、三菱東京FGの恨みは、三井住友FGに集中しているのだという。
それはなぜなのか。
「そもそも三菱東京FG株を売りたたいたのは、欧米系ヘッジファンドであることは間違いない。ヘッジファンドは、貸株市場で三菱東京FG株を調達してきてそれを一気に売り浴びせてきたのです。それならばヘッジファンドの狙いは、どこにあるのだろうか。ヘッジファンドの最大の狙いは、三菱東京FG株の株価を下げることで、三井住友FG株価を下落させようとしているのです」(メガバンク役員)
ヘッジファンドが三井住友FG株を最大のターゲットに据えていることは明らかだ。
「このため貸株市場においても、2月下旬の段階ですでに三井住友FG株は枯渇してしまったのです。つまりヘッジファンドサイドとしては売りたくても売れない状況になってしまったと言っていいでしょう」(米系大手証券会社幹部)
そこでヘッジファンドサイドが編み出したのが、“デルタヘッジ”という手法だ。
「つまり、三菱東京FGの株価を下げることで、銀行セクター全体の株価を下げ、三井住友FGの株価を下落させようという手法です。このヘッジファンドの狙いはまんまと当たったと言っていいでしょう」(前述同)
結局、とんだトバッチリを受けた格好の三菱東京FGだが、「いずれにしても三井住友FGは、自社の株価対策ぐらいはキチンとやるべき」(三菱東京FG経営中枢幹部)
2003/3/5