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[金融コンフィデンシャル] 平蔵、メガバンク国有化追い込み断念?
自民党メンバーも満足げな表情
「“金融再生プログラム”の策定にシャカリキになっていた昨年10月ごろの状況と比べると、竹中さんもずいぶんと大人になった。我々の要求を入れて小泉首相よりも一足先に政策転換をしてくれたようだ。“政策転換”についていえば、若干遅きに失した感もなくはないが、まだ挽回は可能だ。ぜひ、がんばっていただきたい」
自民党の有力代議士がこう言って、満足げな表情を浮かべる。
昨日(2月26日)、自民党の「緊急金融システム安定化対策本部(河野洋平本部長)」の会合が、約1年ぶりに開催された。
この対策本部で協議される当面のテーマは、金融システムの安定化を目的とした銀行に対する優遇税制の導入にある、とみていいだろう。
そして昨日の会合において、金融庁サイドから実に驚くべきデータが提出されたのである。
データとは、2002年9月時点の大手銀行の自己資本比率が、いうところの“税効果資本”を除くと5.5%程度にとどまるというものだ。
あらためて説明するまでもなく、海外で営業展開する銀行の場合、自己資本比率を8%以上のレベルに維持することが義務付けられている。
そしてこの“税効果資本”に関していえば、そのクオリティ面で問題があるとして、一昨日(26日)日本会計士協会は、大手銀行の監査法人に対して今年3月期決算からこの部分−つまり“税効果資本”に対して厳格に監査を行うよう通知を出したのである。
「そもそも日本公認会計士協会がこの種の“通知”を出したのも、竹中大臣サイドからの強いプレッシャーがあったからなのです。昨年10月時点の竹中大臣の目論見としては、この“税効果資本”の認定に厳しいルールを適用することで、メガバンクを過小資本に追い込み、国有化させるところにあったといっていいでしょう。ところが自民党や財務省の激しい反発で、最終的にこの“目論見”は軌道修正を余儀なくされてしまったのです。そこで次善の策として、会計士業界に対して強烈なプレッシャーをかけていったのです」(金融庁幹部)
前述したような日本公認会計士協会の動きをみると、“プレッシャー”は、まさに功を奏したといえるだろう。
一連の流れから見ると、竹中大臣にとってようやくの成就とでもいうべき状況になったはずだった。しかし竹中大臣の反応は、全く違っていたのである。
「昨日の対策本部に出席してきた竹中大臣は、“税効果会計”を厳しくチェックするのと合わせて銀行を支援するための優遇税制も必要、と発言したのです。こうした“優遇税制”はハッキリいって銀行救済措置以外の何者でもない。つまりこの発言を額面通りに受け止めるなら、竹中大臣は大手行を強制的に国有化に追い込むことをとりあえず断念した、と見るべきでしょう。対策本部の自民党メンバーも当然のことながら満足げな表情を浮かべていました」(対策本部メンバー)
しかしこうした竹中大臣の大政策転換によって、メガバンク国有化を核とした3月危機は全面的に回避されたと見るとの、いささか早計だ。
株式マーケットが不気味な動きを見せているからだ。
「いずれにしても、勝手に火をつけたり消したり、竹中大臣の責任は極めて重大だ」(メガバンク役員)